令和3年度の事業活動収入計は前年度比6.0億円増の185.9億円となりました。
この主な要因は、教育活動収入の学生生徒等納付金、経常費補助金及び付随事業収入、教育活動外収入のその他の教育活動外収入、特別収入の資産売却差額などが増加したことによるものです。

学生納付金は146.1億円で、前年度より2.3億円増額となっています。経常収入に対する比率は80.0％です。
経常費等補助金は、国庫補助金が主になります。国の修学支援制度による授業料等減免費交付金及び地方公共団体補助金が若干増加しました。
手数料は、主にコロナ禍による共通テスト利用入試の入学検定料免除により減額となりました。
寄付金は、今年度も本学PPA、学生共済会、同窓会から新型コロナウイルス対策費として多額の寄付をいただきましたが、前年度比では1.4億円の減額となっています。
付随事業収入は、主に学生寮の補助活動収入と受託研究の受託事業収入による収入です。補助活動収入及び受託事業収入ともに増加し、全体で3.4億円の増額となりました。
雑収入は、私立大学退職金財団交付金が若干増加しましたが、全体では減額となりました。
教育活動外収入では、受取利息・配当金が若干減少し、為替差益によりその他の教育活動外収入が2.1億円の増額となった結果、全体では前年度比で1.9億円の増額となりました。
特別収入は、資産売却差額が有価証券の売却益により1.6億円の増額、その他の特別収入が現物寄付及び施設設備補助金の減少により1.3億円の減額となった結果、全体では0.3億円の増額となっています。

一方、事業活動支出計は160.0億円で前年度比3.1億円の増額となりました。

人件費は、教職員人件費の増加により、前年度比で1.9億円の増額となっています。
教育研究経費は、修繕費や委託費などが減少し、受託研究費や消耗品費、光熱水費などが増加した結果、全体では前年度比で0.7億円の増額となりました。
管理経費は、減価償却額などが減少したものの、光熱水費をはじめ複数の科目が増加したことにより、全体では0.5億円の増額となりました。
教育活動外支出は、令和3年度もありませんでした。
特別支出では、図書処分差額が増加しています。

令和3年度の資産総額は1,267億円、負債総額は99億円で、純資産（基本金＋繰越収支差額）は、1,168億円となっています。純資産は平成29年度比で71億円増加しています。
固定資産のうち、有形固定資産は平成29年度比で78億円減少しています。これは、主に建物の減価償却によるものです。
特定資産は、前年度比で1億円の減少となっています。特定資産の使用及び組入と入替を行いました。
第2号基本金引当特定資産は、今後の校舎等の改修や教育環境整備を行っていくための資金です。令和3年度は、津田沼新実験棟（仮称）建設のための取崩を行っています。
第3号基本金引当特定資産の内容は、教育研究基金60億円、学術研究振興基金20億円、奨学助成基金20億円です。
PCB処理引当特定資産は、PCB（ポリ塩化ビフェニル）の処分費用に備えるための資金です。使用のための取崩を行いました。
その他の固定資産のソフトウェアは、事務用ソフトウェアの機能追加と減価償却を行いました。

一方、負債については、借入金の残高がゼロとなっています。
固定負債の退職給与引当金は、退職金の支給に備えるため、私立大学退職金財団に対する掛金の累積額と交付金の累積額との繰入調整額を加減した金額を計上しています。
流動負債の前受金は、主に次年度の学生納付金になるものです。
本学の純資産構成比率は90％以上となっており、健全な財務状況を維持しています。