貸借対照表関係の経年の財務比率では、本学の財政状態の推移をみることができます。
外部借入金がなく資産全体を自己資金で保有しているため、純資産構成比率が高い値となっています。また、近年の再開発計画の遂行に伴って、資金から建物等へと資産内容が移っていることや、将来計画のために特定資産への繰り入れを行ったことにより、固定資産が増加し、固定比率は高水準で推移しています。この他、負債比率が低く積立率が高いことから、本学が健全な財務状況であることを示しています。

一方、事業活動収支関係比率をみると、人件費比率は43.8％と理工系他複数学部を有する私立大学の平均値（49.4％）に比べ、低く維持されています。教育研究経費比率は39.1％と前年度より若干減少していますが、理工系他複数学部を有する私立大学の平均値（35.7％）と比べ高い値となっており、今後も同程度の比率が続くと予測しています。事業活動収支差額比率は昨年度・今年度と増加していますが、主な要因は学生生徒等納付金の増加、資産運用収入の増加及び経費削減計画の成果によるものです。

以上、今後とも長期的視点に立ち、教育研究に重点をおいた財務運営と、積極的な業務の改善や効率化を心掛け、収支差額の確保に努めていきたいと考えています。