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2022.6.15

5年度入試 高校教員に説明会


■ ライブで全国にも配信
 高校教員を対象にした本学の令和5年度入試説明会が6月7日、東京スカイツリータウン、6月10日津田沼キャンパスで開かれ、2日間で計157校161人の進路担当の先生たちが参加した=写真。また、新型コロナウイルス対策として、津田沼での説明会をライブ配信し、全国各地で78校78人が視聴した。
 2回の説明会では、日下部入試広報部長が前年度を振り返り、新型コロナ対策でいち早く対面授業を実施したことや、ワクチン職域接種の実施を説明。入試制度の変更と入試結果、就職状況や退学者・留年者抑制への取り組みを話し、学部横断型の新規プロジェクトや高校生向け参加型プログラムにも触れた。
 続いて、昨年度好評だった学生プレゼンに、今年は建築工学専攻修士1年の中村史奈さんが登場。「在学生からみた千葉工大」を話した。本学に入学した理由や学んでいること、大学への要望など本音を語り、教員からは「実際に学んでいる様子や、先生との関係性が見られてよかった」との声が聞かれた。
 終盤では、大川茂樹・入試委員長(副学長・未来ロボティクス学科教授)が昨年度入試結果の詳細を話したほか、令和5年度の総合型選抜、学校推薦型選抜、大学独自入学試験、大学入学共通テスト利用入学試験の要点などを説明。受験生が安心して入試を迎える仕組みや進学支援について話し、高校教員らは納得の表情で聞き入った。
 今回、津田沼キャンパスでは見学希望者を募り、中村さんが研究分野に関係する「音環境実験室」を案内。昨年からスタートした「高度技術者育成プログラム」の拠点となる演習室を公開し、惑星探査研究センターの秋山演亮主席研究員が宇宙産業を支える高度技術者を育成するプロセスや社会に輩出する仕組みなどについて説明した。

IT人材の育成 急務


■ 角田教授がオンライン講演
 「不確実な時代を切り拓く、ファイナンス変革」と題した講演会(文藝春秋主催、Sansan(株)協賛)が5月26日、オンラインで開催され、本学社会システム科学部の角田仁教授=写真=が特別講演を行った。
 角田教授の演題は「DX時代における本社機構(経理・財務等)変革の意味と意義」。角田教授は、DX(デジタル変容、デジタル・トランスフォーメーションの略語)によって社会経済システムが大きく変化している現代、ビジネスにおける喫緊の課題として「本社機構が自らデジタル人材の育成を行う必要がある」と強調した。
 角田教授は東京海上日動システムズ執行役員、名古屋経済大教授などを歴任。デジタル人材育成学会会長を務めるほか、ベンチャー企業数社のアドバイザーも兼任している。
 講演ではまず、デジタル人材・IT人材に関する国内外の状況について、「日本は最新の世界デジタル競争力ランキングで28位。2位の香港、5位のシンガポール、8位の台湾、12位の韓国、15位の中国に比べて、アジアの中でも順位を着実に落としている」と警鐘を鳴らし、日本が低位にあるのは技術的な問題ではなく、「組織と人材」のあり方に問題があるとの認識を示した。
 その上で、IT人材の育成は世界的な競争になっており、アップルやアマゾンなどに代表されるDX資本主義というべき社会経済変革のただ中で、企業自らがIT人材を確保・育成しなくてはならないと強調。国の情報教育を強化する流れやコロナ禍でのリモートワーク化などを好機と捉えるべきだとした。
 講演会では角田教授のほか、一般財団法人日本総合研究所会長の寺島実郎氏が「日本が埋没した理由と復活への条件、資本主義の構造変化とデジタル化がもたらす光と影」と題して基調講演、Sansan(株)のBill ONE Unitプロダクトマーケティングマネジャーの柘植朋美氏が「請求書受領のデジタル化から始める、請求書業務の効率化」と題して講演した。

天体衝突探る「衝撃指標」


■ 黒澤上席研究員らが確立
 多くの隕石は、母天体で経験した天体衝突の跡を鉱物組織の歪み=衝撃変成組織として残す。もし隕石に方解石(炭酸カルシウム結晶)が含まれるなら、これを調べれば「過去の太陽系でどんな天体衝突が起きたのか」動的な姿を浮かび上がらせることができる――。
 本学惑星探査研究センター(PERC)の黒澤耕介上席研究員=写真=を中心に千葉工大、岡山理科大、大阪大、海洋研究開発機構、東京大、東京工業大、高知大、広島大のチームは、方解石の変成度から隕石の歴史を知る新指標を確立したとして6月15日、記者発表した。
 成果は米地球物理学連合発行のジャーナル・オブ・ジオフィジカル・リサーチ・プラネッツ電子版に6月2日付で掲載された。
 方解石は過去に鉱物と水の反応で生成された水質変成鉱物で、はやぶさ2がもたらした小惑星リュウグウの試料にもその粒子が含まれている。方解石の衝撃変成については、ごく弱い衝撃(5千気圧未満)か、非常に強い衝撃(20万気圧)の場合だけが知られていた。研究チームは中間の衝撃データを得ようと試みた。
 チームはイタリア産の良質な大理石(方解石のかたまり)を材料に、効率よい実験手法を開発。PERCの2段式軽ガス衝撃銃で衝撃を与え、偏光顕微鏡、X線マイクロCT、微小部X線回折法などで詳細に観察した。
 その結果、衝撃圧力が3万気圧を超えた場合に、方解石粒子の大部分が波状消光と呼ばれる不均質な光学的特徴を示すことを確認。数値計算でも解析した。
 計算では、直径100キロの母天体に直径20キロの天体を秒速5キロで衝突させ、3万気圧を超える衝撃圧力が加わる領域の広さを調べた。波状消光を示すような粒子が発生する領域は、衝突点から約30キロ程度の領域に限られることが分かった。
 リュウグウ試料の調査が進み、試料中の方解石が波状消光を示した場合、地球に届いた試料の少なくとも一部は、リュウグウ母天体の30キロより浅いところにあった可能性が高いといえる。
 来年には米国の探査機が小惑星ベンヌの試料を持ち帰る予定で、ベンヌ試料にも方解石が含まれている可能性があり、指標による分析が期待できそうだという。

第27回 文化の祭典


3年ぶり キャンパスで楽しみな祭〜
 コロナ禍でオンライン開催が続いた「文化の祭典」(文化会主催)の第27回が5月29日の日曜日、3年ぶりに津田沼キャンパスで対面で開催された。
富樫委員長
富樫委員長
学内関係者だけで
 実行委員長・富樫央光さん=都市環境工学科4年=や文化会会長の藤井日南子さん=情報システム通信工学科4年=が決めたキャッチコピーは「文化の再燃〜3年ぶりキャンパスで祭りを楽しみな祭〜」。現地催に戻った祭典を全力で楽しんでもらいたいと願った。
 3年ぶりの対面なので運営経験者がおらず、手探り状態で企画がスタート。入場を本学の学生・教職員関係に限定し、展示場への入場人数を制限。消毒・換気を徹底し、演奏系はライブ配信に。各部で見ごたえある作品を展示し、SDGs関連展示も好評だった。
 本学創立80周年に寄せては「Touch of the History of CIT」を企画。6号館の会場に80年間のさまざまな写真を展示し、クイズラリーで本学の歴史をたどれるようにした。来場した教員からは「準備を進めてくれた学生の皆さん、ありがとう。秋の津田沼祭では盛り上がりましょう」とエールが送られた。
富樫委員長の話
 引き継ぎもなく不安でしたが、文化会常任委の協力もあり、無事に祭典を終了できました。学内関係者の開催でしたが新入生のサークル体験や参加団体間の交流の場として十分な働きができたと思います。来年は地域の方々も招待できるよう頑張ってもらいたいです。
ミニゲームアドベンチャーに参加 ストラックアウト 精密ロボット工学研究会
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思い出を写真に残そう 電気研究部 書道倶楽部
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