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2019.9.15

デザイン学生ら キッズアカデミー


夏休み研究をお手伝い
 本学学生が夏休みの子どもたちに科学の楽しさや不思議さを伝える「キッズアカデミー」が8月4、5日の2日間、そごう千葉店(千葉市中央区)の本館2階パルパティオ、9階滝の広場で開かれ、小学生たちが楽しみながら学べる1日を過ごした=写真
 従来の西武船橋店から今年度はそごう千葉店に場所を移しバージョンアップ。デザイン科学科の1〜4年約90人が練りに練った企画を用意し、夏休みの自由研究を手伝った。
 内容は▽お茶のバリスタになろう!▽おかしのパッケージをデザインしよう!▽身近な飲み物の水質を楽しく知ろう!▽キラキラの手作り万華鏡を作ろう!▽タワーバトル!紙の限界を超えろ▽楽しく作ろう!くるくるシャボン玉▽不思議な立体のトリックアート!!(以上予約制)▽天然目のオリジナルコースター作り▽orihaco-自分だけの箱づくり-▽100均カラクリ装置を作ろう(以上参加自由)――とユニークなものばかり。
 予約制7企画は開催前にすべて満員に。予約不要の3企画にも多くの子どもたちが訪れた。
 学生たちは会場設営や材料準備、誘導案内、子どもたちを指導、と熱心に対応。学外で自らも学ぶ機会になった。
 イベントリーダーは2人で担当。清水有紀奈さん(赤澤智津子研究室・4年)は「ワークショップでの学びを“楽しい思い出”として持ち帰ってもらえたらと考えました。さらに夏休みの自由研究へと広げてもらえたら、うれしいです」。
 星野央尚さん(倉斗綾子研究室・4年)は「ここでしか体験できないものを用意しました。環境問題へも興味を持つなど、学びの楽しさが広がったと思う」と、イベントの成功を喜んだ。

女性講師が8講座


女子限定 夏の公開講座
 夏休みに本学が、市民に向けて開く公開講座で今年度は初めて、女子中高生に限定した体験講座「女性研究者と語ろう〜リケジョの研究・実は身近なコトがテーマです〜」(8月7日、津田沼キャンパス)を開催=写真。集まった18人に、各分野の女性講師陣が魅力の詰まった8講座を用意し、女生徒たちを“リケジョ”の世界に誘った。
 女生徒たちは中1から高3まで。参加の動機は女性研究者たちが実際に、どんなところで研究しているのか見学してみたかった、という理由が多かった。
 これに応えて講座では研究室や実験室を案内。簡単な実験を体験してもらった。
 「大学ってどんなことをするの?」「理系を目指しておもしろいのかな?」と素朴な疑問で参加した中学生も、講座が終わるころには「実験が分かりやすかった」「難しそうと思ったことが身近に感じた」などと感想を話した。研究者たちは女生徒たちに「未来のリケジョ・チバテクコとして、将来私たちと一緒に研究しましょうね!」とエールを送った。
●当日開いた体験講座
荒井朋子主席研究員(惑星探査研究センター)=惑星探査〜宇宙のお話▽小浦節子教授(応用化学科)=果物で発電!自分で作ろう▽黒ア直子教授(生命科学科)=とっても簡単!DNAを取り出そう!▽石原沙織准教授(建築学科)=屋上緑化と植物の根っこの力▽小田僚子准教授(都市環境工学科)=熱中症に注意!暑さ指数とは?▽橋本香保子准教授(生命科学科)=アレルギーと闘う細胞をのぞいてみよう!▽南澤麿優覽准教授(教育センター)=水の世界▽濱野志保准教授(教育センター)=心霊写真を〈研究〉しよう

田邉研と小学生たち


「デザインで遊ぶ」講座
 知能メディア工学科・田邉里奈研究室の「夏のもの作り体験・公開講座」が今年も8月7日、東京スカイツリータウンキャンパス(東京都墨田区押上・東京スカイツリータウン8階)で開かれた。小学生25人が「デザインで遊ぶ」〜未来の暮らしを想像してみよう〜と題したワークショップに参加した。
 田邉准教授の研究室では、人の活動やコミュニケーションに焦点を当て、場のデザイン、モノのデザイン、コトのデザインを研究。また、子どもを中心とした「学びの場」づくりに取り組む。
 講座のねらいは、タウンキャンパスに足を運んで創造性を養ってもらい、コミュニケーションも図ろうというもの。
 児童たちはロボットゾーンと惑星探査ゾーンの2つのエリアを見学後、「未来の暮らしについて考えよう」を受講。参加者持参のお弁当で、研究室生とランチミーティングのひと時を過ごした。
 午後はデザイン実践に挑戦。見学して印象に残ったアトラクションをヒントに、未来の暮らしを想像したカードを作成。用意されたモールやビーズなど数々のアイテムを使いながら、器用にカードを仕上げていった。
 グループごとに各自カードを説明し合った後、1番「いいな」と思われる作品を作った“グループ代表”が作品を全員に説明するプレゼンテーションにも挑戦。恥ずかしがっていた子どもたちも仲間に励まされ、無事プレゼンを終えた。
 ワークショップを企画・進行した岩永通さんと青柳雅晴さんは「さまざまなアイテムの準備が大変でした。子どもたちの性格を把握したうえでグループ分けすればよかったというのが反省点。積極的な児童と消極的な児童とでは接し方も変わってくるし……。TA(ティーチングアシスタント)として、子どもたちの想像力をどう引き出してあげるかも課題になりそう」と話した。
惑星探査ゾーンを見学 アイデアを話し合う モールやビーズで形にしていく
惑星探査ゾーンを見学 アイデアを話し合う モールやビーズで形にしていく

本学学生ら10人


元南極船上で“理科”指導
 船橋港に停泊中の元南極観測船「しらせ」で開かれる「チャレンジングSHIRASE2019」(年5回)の今年初回として6月8、9日、本学学生ら10人が、気象予報の(株)ウェザーニューズと共同で「風ヨミにチャレンジ!オリジナルヨットで風をつかもう」を開催。延べ約260人の子どもたちに模型ヨットづくりを指導し=写真、ものづくりの楽しさを伝えた。
 チャレンジングSHIRASEは、陸や海の現象(地象)を体感しながら、南極観測船の冒険精神を受け継いでいくのがテーマ。ヨットづくりは、風の力で船が動く原理を子どもたちに理解してもらおうと、体験コーナーの一つとして企画された。
 ウェザーニューズとのコラボは、理工学教室を市民に広げようと本学OB・在学生らが創立した一般社団法人文教科学開発機構の布川淳さん(平成26年、金融・経営リスク科学科卒)らが働きかけて実現した。
 参加した鈴木涼馬さん(機械工学科3年)は「社会人との協働で、普段は味わえない緊張感や働き方を体験でき、とても貴重だった」。
 企画をまとめた森田洋介さん(平成28年、マネジメント工学専攻修了)は「学生が民間企業と関わりを持つことは大事。その経験は、就活だけでなく、生涯で有益なものになる」と語った。
 「しらせ」は日本で3代目の南極観測船。新型艦の就航に伴い引退し、イベント船「SHIRASE」として気象文化や南極探索の歴史を発信する拠点に変身。WNI気象文化創造センターが運営し、本学も協力団体として支えている。