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2019.7.15

三浦さん全国空手3位


個人組手 岡田さん以来
 空手の日本一を決める内閣総理大臣杯・第62回全国空手道選手権大会(日本空手協会主催=7月6、7日、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで開催)の一般女子個人組手で、本学体育会空手道部主将の三浦彩さん(プロジェクトマネジメント学科3年=写真右)が3位に入賞。同51回大会(2008年)一般男子個人組手で3位となった岡田泰典さん(08年度機械サイエンス学科卒)以来の快挙となった。
 また、本学空手道部(清水拓馬=プロジェクトマネジメント学科2年、堀颯拳=同1年、福田麻斗=同)は大学団体戦・形の部と都道府県対抗戦でも3位に入った。
 三浦さんは小学4年から空手を始め、拓殖大紅陵高を経て本学空手部の大先輩・根本敬介監督のもとで練習。第30回全日本理工科系大学空手道選手権(17年)女子個人組手で優勝。現在、空手道部の主将を務めている。
 自らスロースターターという三浦さんは間合いに集中、腰を低く構えて臨んだ。初戦、2戦、3戦と勝ち進み気持ちが落ち着いた。準々決勝では相手の技も見え体が軽く感じたという。準決勝では高校の先輩・秋山響子選手(本部推薦)と対戦。手の内を知った同士で緊張したという。
三浦さんの話
根本先輩に憧れ、同じ舞台に立ちたいと思っていました。優勝を逃し、悔しいですが、最後の試合となる来年は優勝目指して頑張ります。
六工大空手でも男女活躍
 第67回東都六工大空手道選手権大会(6月24日、東京都目黒区の東京工業大学体育館で開催)で、本学体育会・空手道部(三浦彩主将)=写真=は男子団体の組手(5人出場)と形(3人出場)で優勝。個人戦も女子組手で工藤花穂さん(プロジェクトマネジメント学科1年)が優勝、男子組手で高橋聖悟さん(金融・経営リスク科学科2年)が準優勝と、好成績を収めた。
 東都六工大空手道連盟は本学と芝浦工業大、工学院大、東京都市大、東京工業大、日本大理工学部、同生産工学部で構成している。
 女子組手優勝の工藤さんは高校の部活動で空手を始めた。「自分の間合いを保ちながら試合運びができるようになりたい。相手の攻めに下がってしまうので、前に出られるよう練習に励んでいきたい」。
 男子組手準優勝の高橋さんは、内気な性格を治し礼儀を学ぼうと空手を始めたという。「ポイントの取れるところで踏ん張りが利かなかった。ひとつひとつのキメを強くし、来年は優勝を狙いたい」と語った。
 出場選手は次の通り。▽男子団体形 優勝(清水拓馬=プロジェクトマネジメント学科2年、堀颯拳=同1年、福田麻斗=同)▽男子団体組手 優勝(清水、高橋、内田雄大=プロジェクトマネジメント学科2年、堀、福田)

全関東学生 ジムカーナ男子団体2位


自動車部 鈴鹿へ出場権
 舗装路でタイムを競い合う平成31年度全関東学生ジムカーナ選手権大会は5月26日、富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)のジムカーナコースに21校が参加して開かれ、本学体育会自動車部(主将・伊東拓海さん=先端材料工学科3年)のチームが男子団体で2位に入賞。全日本学生ジムカーナ選手権(9月1日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催)への出場を決めた。
 チームは伊丹琉哉さん(機械工学科3年)、伊東拓海さん(先端材料工学科3年)、倉田祐太郎さん(機械工学科4年)=出走順=の3人=写真
 ジムカーナは、パイロンで指定されたコースを正確な技術で走り抜け、タイムを競う。本学チームは3人とも正確なドライビングテクニックで落ち着いた走りを見せ、合計3分5秒の好タイムをたたき出した。1位は芝浦工大チームだった。
 個人の部でも、倉田祐太郎さんが4位に入賞した。

ダートも団体4位


全日本学生選手権へ
 自動車部のチームは、未舗装の指定ルートを走る2019年度全関東学生ダートトライアル選手権大会(6月23日、栃木県那須塩原市の丸和オートランド那須で=参加14校)にも参加し、男子団体で4位に入賞した=写真。伊東拓海主将は個人でも3位に入賞し、全日本学生ダートトライアル選手権(8月4日、丸和オートランド那須で開催)への出場を決めた。
 チームは石井亮丞さん(電気電子工学科3年)▽倉田祐太郎さん▽伊東拓海さん=出走順。
 ダートトライアルは悪路(主に土・砂利)コースを1台ずつ2走しタイムを競う。マシンコントロールが勝敗を分け、ベテランでも集中力と果敢さを保ち続けることは難しい。

キーボードに「感性設計」


関教授ら論文賞
 日本設計工学会の2018年度論文賞に、関研一プロジェクトマネジメント学科教授=写真=らが発表した「システムモデルを活用したキーボードのキー入力に関する感性設計」が選ばれた。同学会の19年度春季研究発表講演会(5月25日、横浜市中区の横浜メディアビジネスセンタービル)で表彰された。
 同賞は学会誌「設計工学」に掲載された過去1年の論文から選ばれる。著者は関教授と母校・慶應義塾大の山岸和子研究員(ソニー在職)、西村秀和・大学院教授の3人。
 論文はキーボードの設計について、ユーザーの感性が要求するところとキーボードの構成、性能要求とを、どう効率よく両立させるかの手法を、システムズエンジニアリングを活用して開発し「感性設計」として手順を示したもの。
 音や触感などの感性を含むユーザー要求からシステム要求を定義し、ユーザーの打鍵動作に関わる構成要素間の振る舞いと、物理特性との関係を記述。打鍵動作に応じた感性要求の時間的なつながりを明らかにした。
 新たにシステムズエンジニアリングの考え方を導入した点や、商品設計の現場で応用できる手法を提起した点が評価された。
 関教授は長年、音響振動領域を研究。今回テーマでは特に、津田沼校舎8号館の音響物理実験室で製品音関連の実験ができたことや、学内の音響情報研究グループ、企業各社との共同研究が発想の源になったという。
 関教授は「ここ数年はつくり手と顧客の感性価値をすり合わせ、心の琴線に触れる商品を実現する『感性設計』という手法と、システムの実現へ複数の専門分野にまたがりアプローチする『システムズエンジニアリング』を融合させる研究をしています。本学で教育・研究活動ができることに感謝しています。引き続き、産官学をまたぐ協業を加速していきたいと考えています」と語った。

人工知能研究の成果発表


信川准教授に若手研究者賞
 電気電子技術の世界的組織IEEE(アメリカ電気電子技術者協会)の計算知能部門・日本支部で開かれた第13回コンピュテーショナル・インテリジェンス研究会(昨年6月16、17日、東京都八王子市の首都大学東京で開催)で信川創・情報工学科准教授=写真=が発表した「Dynamical Transition of Emergent Patterns in Spiking Neural Networks Composed of Excitatory-Inhibitory Neural Modules(興奮性-抑制性モジュールにより構成されたスパイキングニューラルネットワークによる想起パターンの動的遷移特性)」がYoung Researcher Award(若手研究者賞)に決まった。今年6月29日、横浜市の慶應義塾大・矢上キャンパスで授賞式があった。
 ディープラーニング(深層学習)に代表されるニューラルネットワーク技術の進歩は目覚ましいが、消費電力や学習データ量で比較すると、脳の方がはるかに小さい消費電力・データ量で処理している。
 脳の優位性のカギは、スパイク活動(ニューロンの活動電位)による時空間的な情報の符号化とその学習則にあると考えられており、信川研でも、計算機上に数理モデルで擬似脳を構築して研究を進めている。
 受賞研究は、スパイク活動を記述できるスパイキングニューラルネットワークに、近年大脳皮質で発見されたシナプス結合のロングテイル性と皮質間結合の知見を導入したもの。その結果、将来、スパイキングニューラルネットワークの情報の符号化に利用が期待できる多様な時間スケールを持ったスパイク活動の生成に成功した。
 信川准教授は2年前に本学に着任。「不慣れな私にご指導くださった情報工学科の先生方や、産官学融合課、学部事務室など職員の方々に感謝したいです。今後も先端領域で研究を展開するとともに、成果を教育に還元していきたいと考えています」とコメントした。