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2011.1.15

あっぱれ!河内君


住宅課題最優秀賞に
個人部屋と家族の関係をテーマ
優秀賞1等に輝いた河内駿介君と作品(下)
優秀賞1等に輝いた河内駿介君と作品
優秀賞1等に輝いた河内駿介君と作品(下)
 首都圏の34大学、44の建築系学科が住宅課題について作品を競う「2010住宅課題優秀作品展」(東京建築士会主催、会場:東京都江東区・竹中工務店東京本店、会期:昨年10月25日〜11月5日)に出展していた建築都市環境学科3年、河内駿介君が10月30日、展示会場で実施された公開審査で見事、住宅課題賞優秀賞1等に輝いた。本学は一昨年から参加、2年目で最優秀賞の栄誉に浴した。
 同展は、各大学で行われている設計製図授業の中から住宅課題優秀作品を1品だけ推薦してもらい、それらを一堂に集めて開催、10年の歴史がある。
 公開審査のあった10月30日は台風14号の接近で暴風雨だったが、会場は関係者ら100人を超す参加者で熱気が溢れた。審査員長の植田実氏(建築評論家)ら5人の審査員が出展、学生から直接プレゼンテーションを受けながら審査、3時間を超す議論の末、優秀賞7点の中から河内君の作品が1等に選ばれた。
 河内君の課題名は「小住宅設計」、出展題名は「1/2」。河内君の設計主旨によると、個人部屋は本人の状態や気持ちを素直に表す「行動」が詰まっている。しかし、家族は個人部屋で何が起きているか分からない。個人部屋を1/2にすると、その「行動」が家族に露出するようになり、本人の気持ちや状態を感じとることができる。
 つまり家族が「分かっているようで知らないような関係」を豊かに築けるという。
 河内君は、「私が設計して伝えたいことを審査員にぶつけ、評価されたことが何よりうれしい。模型作成を手伝ってくれた仲間や様々な相談に丁寧に答えてくださった先輩、先生方に大変感謝しています。いい環境で建築設計を学べていると実感しました」と喜びを語った。

学生優秀発表賞を受賞
石井要次さん、石井孝さん
電気電子情報工学


日本音響学会
「受賞を励みに今後も頑張ります」と語る石井要次さん(左)と石井孝さん
「受賞を励みに今後も頑張ります」と語る石井要次さんと石井孝さん
 関西大学で開かれた日本音響学会10年秋季研究発表会(昨年9月14〜16日)で発表した大学院修士課程電気電子情報工学専攻2年の石井要次さんが「聴覚」の分野で、同2年の石井孝さんが「電気音響」の分野で学生優秀発表賞に選ばれた。受賞式は今年の春季研究発表会で行われる。
本学初めて
 同賞は将来の音響学の発展を担う若手研究者を奨励するため昨年創設され、今年が2回目。本学学生の受賞は初めて。
3次元音像制御の検討
 石井要次さんの研究テーマは「仰角知覚のスペクトラルキューと両耳間時間差による3次元音像制御―水平面(仰角0度)内における音像制御の検討―」。
 ヘッドホンや2つのスピーカによって3次元方向への音像制御を実現するためには、個々人の耳や頭部の形状の違いによって生じる音の変化量を表現する「頭部伝達関数」を用いる必要がある。頭部伝達関数は方向ごとに異なるので、目標とする全ての方向において所持している必要があるとされていた。
 しかし今回の研究で、正面と真後ろの頭部伝達関数と両耳間時間差だけで水平面内全周への音像制御が可能であることを示した。さらに、水平面内の頭部伝達関数の個人差の問題は、全ての方向によらずとも正面と真後ろに限定して解決できる可能性をも示した。
 石井要次さんは「研究成果が評価され大変うれしいです。今回の研究はヒトの方向知覚メカニズムに関する多くの知見に基づいて進めることができました。受賞を励みに3次元音像制御の実用化に向け、今まで以上に研究に取り組んでいきたいと思います」と感想を述べた。
スピーカ配置の検討
 石井孝さんの研究テーマは「トランスオーラルシステムに適したスピーカ配置の検討―従来配置と横断面配置の比較―」。
 トランスオーラルシステムとは、ある音空間を2つのスピーカで別の空間に再現するシステムのこと。
 従来のシステムはリスナーの前方にスピーカを配置していたが、今回の研究ではヒトを前後に分断する面、すなわち横断面の側方に配置することで、従来よりも精度良く音空間を再現できることを示した。
 石井孝さんは「学部4年の頃から継続してきた研究成果を評価していただき大変うれしいです。そもそも音空間を再現するためにスピーカを前方に配置することが適切なのか、という疑問から出発し、音空間の再現に有利なスピーカ配置を検討した点が他の研究にない着眼点だと思います。今後もシステムの実用化を目指して邁進します」と語った。

堀口君のいすと机が優秀賞に


学校教室用家具デザインコンクール
優秀賞を受賞し表彰される堀口善太郎君(中央)
優秀賞を受賞し表彰される堀口善太郎君(中央)
 日本インテリア学会(高橋鷹志会長)が行った「学校教室用家具デザインコンクール」で、本学デザイン科学科4年の堀口善太郎君が優秀賞を受賞した。
「財産となる家具」を目指す
 賞を受けたのはユニークなデザインの「いすと机」で、堀口君の制作コンセプトは「ユーモアや温かさを取り入れた、使用者にとって財産となる学校教室用家具」というもの。
 受賞作品は、優しい有機的な形状をしている。「学校という場にとげとげしい攻撃的なデザインはふさわしくない。遊びすぎず、しかしユーモアのあるものになるよう工夫した」と堀口君。
 今までの学校用家具には冷たく事務的なものが多く、温かさやユーモアがなかった。使う生徒も「ただのいすと机」という感覚でしか捉えず、財産という考え方は生まれなかった。そのため粗末に扱われてきたのではないかという。
 堀口君は家具をデザインする際、常に「財産として受け継がれること」をコンセプトにしている。今回提案したいすと机を通じて、学校教育の場で、「世代を越えて受け継がれる本来の家具のあり方」をユーザーに学んでほしいというのが堀口君の狙いだ。
 なお、表彰式は昨年10月24日に大阪樟蔭女子大学で行われた。
作品
作品

評議員互選理事は竹田氏


山口猛理事が退任
後任に橋本篤秀氏
竹田康宏評議員
 平成22年11月1日付で、山口猛理事が健康上の理由で理事・評議員を辞任。同12月8日開催の理事会で後任を選任した。
 現在評議員互選理事の橋本篤秀氏の選任条項を変更し、山口氏の後任とした。欠員となった評議員互選理事については、同日開催した評議員会において竹田康宏評議員=写真=が互選された。
 任期は両氏とも12月9日から、それぞれの前任者の残任期間で、橋本理事は平成24年1月7日まで、竹田理事は同年2月5日までとなる。

前田、小川、入山の3次長


千葉県私学連合会から教育功労者表彰受ける
前田修作施設部次長 小川靖夫学生センター次長 入山光博学生センター次長
前田修作施設部次長 小川靖夫学生センター次長 入山光博学生センター次長
 昨年12月4日、本学の前田修作施設部次長、小川靖夫学生センター次長、入山光博学生センター次長の3人が、千葉県私学団体連合会(会長・古賀正一氏)から教育功労者の表彰を受けた。
 前田次長は、昭和57年4月に勤務以来、18歳人口の激減期に学生確保のため様々な入試改革および入試広報活動に取り組み、成果を十二分にあげ、本学拡充発展に貢献した。
 小川次長は、昭和58年4月から勤務し、情報管理業務を担い、学内における情報システムの基礎を築いた。国内初の学生証による手のひら静脈認証システムの導入に携わるなど、本学発展に貢献した。
 入山次長は、昭和57年4月に勤務、現職の教育支援課で、前例のない新設部門で日本技術者教育認定機構(JABEE)認定に関わる業務運営を的確に処理するなど、教育環境充実発展に多大な貢献をした。