2006.11.15

2面

19年度 アドミッション・オフィス入試 志願者617人

3学部10学科が実施

平成19年度 AO入学試験

 平成19年度アドミッション・オフィス入学試験が、工学部、情報科学部、社会システム科学部の3学部10学科で実施された。アドミッション・オフィス入試では、これまで工学部はデザイン科学科だけが対応していたが、19年度からは機械サイエンス学科、電気電子情報工学科、生命環境科学科、建築都市環境学科、未来ロボティクス学科が新たに加わった。
 試験は10月14日(土)、15日(日)に行われ、590人が受験(志願者は617人)し、331人が合格した。書類審査・面接のほか、課題演習・適性検査などを課した学科もあり、アドミッション・オフィス入試ならではの選考方法がとられた。


ロボット研究は楽しいょ! 古田fuRo所長らが「未来」を語る

理系白書シンポジウム in つくば

 「ロボットが楽しいと思ったら、とにかくやってみよう」――10月15日に開かれた理系白書シンポジウム「ロボットと描く未来社会」で、本学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の古田貴之所長は若い人たちにこう呼びかけた。シンポはつくば市の国際会議場で筑波大学と毎日新聞社共催によって行われ、約200人が参加した。


「モルフ3」開発を語る古田所長 モルフを抱いて喜ぶ少年
「モルフ3」開発を語る古田所長

モルフを抱いて喜ぶ少年

シンポジウムの会場(壇上右端が古田所長)
シンポジウムの会場(壇上右端が古田所長)

 パネラーは3人。最初の発言で古田所長は、3歳のときに鉄腕アトムを見てロボット博士になると決めたこと、14歳で車椅子生活を体験し「人に役立つ技術を」と考えたことを紹介しつつ、人間型ロボット『モルフ3(morph3)』開発について語った。
 会場の大スクリーンにはバック転、受け身、太極拳をスムーズにやるモルフ3の動画などが次々に映し出される。さらに8つの車輪を持つ車型ロボット『ハルキゲニア01』が登場、車輪が人の足のように動き、段差をまっすぐに立ったまま歩くところでは会場もびっくり。
 人間型ロボットの技術を車、家電などにどんどん応用し、「人間の役に立つ」を追求し続けるというのが古田所長の目標だ。「おもちゃも含めてロボットの総合商社を目指しています」と聴衆を笑わせた。
 他のパネラーは、人間の機能を補助・強化する着用のロボットスーツHALを開発した筑波大学の山海嘉之教授と、「癒し効果」が世界中で評価されているアザラシ型ロボット「パロ」を作った産業技術総合研究所の柴田崇徳主任研究員。それぞれに研究・開発の目的、面白さ、大変さなどを話した。
 古田所長は3人が共通するのは福祉という視点でもあるとした上で「人がやりたいと思って出来ないことがある、このときがロボット技術の出番。技術的に出来ることと役に立つこととは違う。人に受け入れられることが大事だ」と語った。


藤井入試広報部長 評議員に選任


藤井入試広報部長
藤井入試広報部長

 6月末日付けで依願退職した永田勝利評議員(寄附行為第24条第1項第2号=法人職員=該当)の後任として、7月25日に開催した理事会で、藤井正温入試広報部長が選任された。(任期は永田勝利氏の残任期間の平成20年2月5日まで)


技術士制度解説シリーズ-No.8-

千葉工業大学 技術士会
広報委員会
技術士二次試験合格体験記

 今回は技術士二次試験に挑戦し、見事合格した卒業生の合格体験記を紹介します。


平成14年 建設部門合格
 宮前 保美

1.略歴
 昭和52年4月〜中小の土木建設施工会社に勤務。約20年間土木工事の技術担当者、主任技術者、現場所長を経て、本社技術部にて約9年間、施工計画・実行予算・積算・VE提案等に携わり、現在、支店長兼本店安全・環境管理責任者を兼任しております。
 特に、現場にて苦労したのは、昭和50年代の下水道工事全盛期泥水セミシールド(推進工法)の新工法が出現している時期でした。当時は、地盤が玉石混入帯水砂礫層の掘削時に硬質玉石破砕、泥水加圧による透水問題解決が困難であった。掘削機械の改良・送泥水材の工夫等、試行錯誤の繰り返しでした。通常地盤では半年間で完了する工事を1年半の期間(3倍)を要してしまいました。その時、得た教訓として「失敗した多くの経験は、技術力向上の優れたモチベーションにつながる」(会社には、お金の面で大変なご迷惑掛けてしまった)。
 また、失敗経験を通じ、技術的な事以上に、人間関係において「常に仕事には厳しく、人には明るく、やさしく」と言う事が、とても大切であると感じております。

2.技術士二次試験・筆記
 二次試験受験は、5回目の挑戦で平成14年度(48歳)に、やっと合格することができました。「建設部門・専門事項・施工計画、施工設備及び積算」、しかし、はじめての受験は平成7年(41歳)でした。
 気力・知識・経験・体力(心・技・体)の不足を痛感いたしました。
 その後、3年間の空白があり(受験申し込みをしたが、受験しませんでした)、建設業界に品質マネジメント取得が流行した時期に「継続的改善」と言う言葉に刺激を受けて再度、「継続的挑戦」をする事を決意しました。
 そして、平成11年度から受験を続け、失敗の繰り返しでしたが、年々受験の度、忍耐力・知識は向上している様に感じてきました。しかし、文書表現力、速度に弱点があると気がついて、通信教育を併用しました(能力開発機関より補助金がいただける)。
 通信教育で毎月、課題に対する論文を提出すると、朱色の添削事項で空白部分がほとんどない状況でした。
 通信教育一年経過後に気がつき始めたことは、文書は読む方の立場になって、だれに読まれても1〜2回程度で十分理解される文書を書く事。また、論文とは、客観的正確な知識・理論を組み立て、そこに自分自身の意見を謙虚に述べる事が重要な事と思いました。
 8月下旬に筆記試験を受験して、たまたま、その年は、予想問題がうまく重なったので、ちょっと自信はありました(5回の受験経験は賜物になる)。筆記試験の結果がインターネットにて公開された時、受験番号を何度も確かめて、かなり感動でいっぱいになりました。

3.口頭試験準備
 11月中旬に筆記合格通知と口頭試験を受ける通知をいただきました。一カ月後の面接による口頭試験は、筆記試験の解答及び経歴・経験・倫理等の内容を問うと言われておりましたので、あわてて問題と解答を記憶による復元をしたつもりでした(筆記試験問題用紙は持ち帰れる制度になっていた)。今、反省点として、筆記試験終了後、なるべく早い時期に解答を復元しておく事(普通、試験が終わると、開放感で毎晩、晩酌等で疲れを癒すと思う?)。
 口頭試験のマニュアルによると、自分の経歴を口頭にて説明(経歴・技術的研究・経験等の偽装はすぐ見破られてしまうので、受験申し込み書には正直に書いたほうが良いと思う。もしも、経歴等を間違えてしまった場合、そのように暗記しなくてはならないので、記憶力に自信がない方は正直に白状する事をおすすめします?)。
 次に、面接試験前に、想定質問をできる限りたくさん作成して、模範解答を口頭にて答えられるよう訓練することが重要です。

4.口頭試験
 口頭試験の試験官は2名で、大学の先生風の方と建設企業の研究者風の様に見えました。主たる質問内容は、一つ目は予想していた「過去の業務経験と現在の仕事の内容を説明してください?」業務経験と現在の仕事が本人の経歴である確認と分かり易く口頭説明できるか?をチェックされていると感じました。
 二つ目が筆記試験の論文内容について、大局的且つ、専門的に深い質疑が繰り返されました。特に「硫化水素によるセメントコンクリートの劣化のメカニズムを化学式にてご説明ください?」。
 事前に勉強はしていましたが、途中まで答え、最終結晶のエトリンガイトの化学式は「申し訳ございません。忘れてしまったので資料を再度調べ、勉強したいと思います」と素直に答えた事が記憶に残っています。
 三つ目は、世間一般のニュースで「最近の企業倫理の乱れにあなたの意見をお聞かせください?」解答として、各企業等の公益性確保の重要性について述べました。試験時間は約30分程度で終わりましたが、自信はなく、「失敗したらまた来年受験すればよい」と考えていましたので、合格通知をいただいた時は胸が熱くなりました。
 技術士取得は目的ではなく、自分の技量向上が社会貢献につながり、取得はその通過点であると考えております。

【土木工学科 昭和52年卒業】
問い合わせ先:千葉工業大学 技術士会事務局長:南澤 守
(携帯)090-8815-2504 e-mail:pe39962minami@d3.dion.ne.jp


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