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2017.9.15

夏休みキッズアカデミー
大学・企業が 地域に 新たな価値を創造


デザイン科学科学生ら 西武船橋店で 科学教室
 本学の学生が夏休みの子どもたちに科学の楽しさや不思議さを伝える「キッズアカデミー」が、8月4〜6日の3日間、西武船橋店(船橋市のJR船橋駅南口)7階催事場で開かれ、親子たちが多彩な講座を楽しんだ。
 昨年に続いて2回目の開催。
 デザイン科学科(赤澤智津子教授、倉斗綾子准教授、稲坂晃義助教の各研究室)の4年生・大学院生12人を中心に、他のデザイン関係・文化会ロボット関係の学生が加わって約1年前から準備を進め、約40人が企画・会場設計・宣伝・広報・運営に当たった。
 講座内容は昨年より格段にバージョンアップ。それぞれの得意分野を生かした展示や講座を担当した。
 催事場では、開場前から小学生や幼児が保護者とともに長い列を作った。初日は▽天然木のコースター作り▽身近な生活用品を使ったビー玉コースターなどの「展示&体験コーナー」▽定員制のけん玉教室――などを展開した。
 けん玉教室では、本学OBの“けん玉プロ”イージーさん(飯島広紀さん=2015年デザイン科学科卒)が講師役を務め、「けん玉には3万種の技があり、うまくなるほど楽しめる」と腕前を披露し、子どもたちに指導した。
 2日目、3日目は▽光を切り取ってみよう▽動くおもちゃを作ってみよう▽カメラを作っちゃおう▽乾麺タワー▽つかめる水を作ってみよう▽ルルとララのカップケーキ▽ロボット操縦体験――など、科学を身近な目で考える教室ばかり。
 学生たちは各会場の設営、材料を用意、案内、子どもたちを指導、と熱心に対応し、学外社会で自らも学ぶ場になった。
 参加した榊原優生さん(赤澤研・修士1年)は「広報に力を入れた成果が出ました。夏休みというキーワードを軸に大学・西武・地域それぞれが求めている価値が実現できるイベントになったと思います」。北村敏輝さん(倉斗研・4年)は「お客様が開店前から並んでいる姿に感動しました。子どもたちの笑顔が脳裏に焼き付いています」と、成功を喜んだ。
 倉斗准教授は「西武の担当者、教育委員会、小学校の方々、親御さん、子どもたち……と、学内では出会えない人々と話し、調整や説明を繰り返し、いい経験を積むことができたと思います。反省点もありますが、合格点をあげられます」。
 赤澤教授は「地域型の百貨店と大学による地域貢献・価値提供の仕組みをどう構築するかという取り組みでした。今回はプログラム企画と広報が課題でしたが、実施のフォーマットができつつあります。次の目標はCSV(企業と社会の共通価値の創造)の観点から企業に協力を求め、負担の偏らない仕組みを構築していきたい」と語った。
つかめる水 ルルとララのカップケーキ こんな仕掛けも作りました
つかめる水 ルルとララのカップケーキ こんな仕掛けも作りました
企画に携わったデザイン科学生・院生たち
企画に携わったデザイン科学生・院生たち
パスタでタワー けん玉教室
パスタでタワー けん玉教室

燃焼実験、ロボット操縦


サイエンスショー 現代産業科学館で今年も
 千葉県立現代産業科学館(市川市鬼高)で夏休み恒例「サイエンスショー」が開かれ、今年も本学教育センターの半沢洋子教授(化学)と千葉県警科捜研管理官の金子毅さんが8月2日、「鉄が燃える?」=酸化実験教室=で、自然の不思議を解説した。
 ヤスリで削った鉄粉やマグネシウムリボンにバーナーを近づけると火花を散らして燃焼。子どもたちは「ワァーすごい」「きれい」と歓声を上げた。保護者たちも「子どもの頃の理科実験を思い出して楽しかった」と話した。
 8月30日には同館で本学総合工学研究会(部長・石川直生さん=未来ロボティクス学科3年)の6人が「ロボット操縦体験」を開催した。自慢の2足歩行ロボットを持参し、フィールド内で子どもたちに横歩きや起き上がりの動作を説明。ロボット同士のバトルを披露すると、その迫力に魅せられた子どもたちが操縦体験を待って並んだ。
 部員たちの指導でコントローラーを握り、パンチで標的を倒す=写真。順番を待つ間の質問コーナーでは「いくらくらいでロボットは作れるの?」、また「どうしてヨコ歩きが得意なの?」と、ロボットの特徴をよくつかんだ質問が飛び交っていた。

児童に創造性を


山崎研がタウンキャンパスでWS
 デザイン科学科・山崎和彦研究室の「夏 物作り体験・公開講座」が今年も8月20日、東京スカイツリータウンキャンパス(東京都墨田区押上・東京スカイツリータウン8階)で開かれ、小学生40人がセンサーなどを生かした講座を楽しんだ=写真
 研究室の学生たちが毎夏、小学生に、ものづくりの楽しさを体験してもらおうと開いており、山崎研が進める「CITブランド体験プロジェクト」の一つ。テクノロジーに触れ、創造性を養ってもらいながらコミュニケーションを図るタウンキャンパスのワークショップ(WS)として人気がある。今年は次の2講座を開講した。
 ▽水星の魚を想像しよう!〜アニメーションで遊ぼう〜(低学年向け)
 水星にみんなで水族館を作ろう!と、水星にどんな魚がいるかを想像しデザイン。どんな風に動くのかも考えた。子どもたちが考えたユニークな魚をアニメーションに落とし込み、愉快な水族館になった。
 ▽宇宙からの侵略を防げ!〜センサーで遊ぼう〜(高学年向け)
 児童たちにオリジナルの空気砲を作ってもらい、宇宙からの侵略者を空気砲で退治。ゲームしながら、センサーの役割を学び、アクションを組み合わせた刺激的なWSとなった。
 小学生たちは「大学生のやさしいお兄さんお姉さんと楽しく話せた」「来年も参加したーい」。
 保護者たちは「学生たちの対応が丁寧」「座っているだけでなく、動きもあるワークショップだったので、楽しそうだった」と感想を残した。