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2014.2.15

Yahoo! JAPAN年賀状
閲覧アプリを更新


中村研究室 朝日田さんら3人
閲覧アプリを制作した(手前から)関口君、朝日田さん、内田君
閲覧アプリを制作した(手前から)関口君、朝日田さん、内田君
 東日本大震災チャリティー企画「Yahoo! JAPAN年賀状 学生デザインコンテスト」閲覧投票アプリの“2014年バージョン”を、情報ネットワーク学科・中村直人研究室の朝日田卓哉さん(情報科学専攻修士2年)、関口紘明君、内田博之君(ともに情報ネットワーク学科3年)の3人が制作した。
 「Yahoo! JAPAN年賀状」はアプリをダウンロードしてお年玉付き年賀状の作成・印刷・投函ができるサービス。サイト上で全国のデザイン系学生が年賀状を競作し、閲覧者が気に入った作品をスマートフォンやタブレットで投票しコンテストを行う。
 2013年用“初代”閲覧投票アプリは昨年度、中村研究室の院生とデザイン科学科・長尾徹研究室の院生たちが協力して開発し、1カ月で約5000ダウンロードされる人気アプリになった。今年度用への更新を、朝日田さんと中村研究室の後輩が受け継いだ。
  3人で変更点や設計日程を練り上げ、デザインを進めた。スマホ普及に合わせiOS7対応にした。完成画面が動くのを見て「やった!」と達成感に包まれたという。
  新作アプリは初代の「つながり=連続模様」のコンセプトを受け継ぎながら、2014年午年のイメージに合うようデザインを刷新した。応募作全206点を閲覧できる。
  内田君は「社会人と名刺を交わすビジネスに緊張しました。勉強したことが実社会で役立つと実感しました」と感想。
  コンテストの得票上位100作品は昨年度同様、テンプレートとしてアプリ上で販売し、売上金の一部が大震災復興支援に寄付された。

森田君が“連覇”


学生懸賞論文最優秀賞
小宮学長と受賞者たち
小宮学長と受賞者たち
 創立70周年を記念し昨年度始まった本学図書館(館長=岡本良夫・電気電子情報工学科教授)の学生懸賞論文募集が、今年度も実施された。
 【A部門】世界文化に技術で貢献するために私ができること【B部門】図書館所蔵図書を読んだ感想文――のどちらかについて募集。
 16点の応募があり、選考の結果、最優秀賞にB部門・森田洋介君(プロジェクトマネジメント学科4年)の「フェイスブック 若き天才の野望(デビッド・カークパトリック著)」、優秀賞にはA部門=高木俊太君(電気電子情報工学科4年)の「君の心に炎はあるか」、B部門=村越真理子さん(情報ネットワーク学科3年)「新しい文学のために(大江健三郎著)」の2点が選ばれた。
 森田君は昨年度に続く最優秀賞連続受賞で、森田君にiPad、高木君と村越さんには書籍が贈られた。受賞作は本学ホームページ→図書館ページで読むことができる。
 1次審査で5点に絞り、小宮一仁学長と岡本館長ら10委員が審査して受賞作を決めた。
 森田君は昨年、米アップル社創設・スティーブ・ジョブズを描いた著作の感想文で受賞。今年もIT業界から、フェイスブック創業者で映画化もされたマーク・ザッカーバーグを描いた作品に挑んだ。
 世界最多5億人余利用のSNS(ソーシャルネットワーキング・サービス)という題材が懸賞論文にふさわしい、と読破。今回も本の内容をwordに要約後、焦点部分以外を削り、自身の考えと体験を盛り込んだ。
 ザッカーバーグがオープンな世界を望み「人と人とをつなげたい」と純粋な理由で会社を立ち上げたからこそ大きく育った点を述べたかったといい「2年連続で選んでいただき光栄です」。
 優秀賞の高木君は「書かなければ、と不思議な使命感がありました」。
 村越さんは「本から得た考えを普段の自分に生かせないかという視点で書きました」と語った。
 1次審査を通った他の2点(佳作)は次のとおり。▽A部門「世界文化に技術で貢献するため私にできること」佐藤彩さん(デザイン科学科2年)▽B部門「小が大を超えるマーケティングの法則(岩崎邦彦著)」松崎寛之君(プロジェクトマネジメント学科3年)

よさこい「風神」全国3位


各地の大会で活躍
 本学「よさこいソーラン風神」チーム(主将=デザイン科学科3年・土屋貴央君、部員91人=写真)が、各地のよさこい大会で活躍している。全国の精鋭が競う「ドリーム夜さ来い祭り」では、初参加で堂々の3位入賞を果たした。
 チームは、昨年秋から▽9月8日「大江戸ソーラン祭り」(宮本毅賞)▽同14日「YOSAKOIかまがや」(優秀賞)▽同29日「ひまわりフェスティバルC20」(大賞=10チーム中1位)――に参加。10月は参加予定の2大会が悪天候で中止になったが▽11月2、3日「ドリーム夜さ来い祭り」(ドリーム・オブ・ザ・イヤーブロンズ賞=80チーム中3位)――と( )内の賞を受賞。
 なかでも「ドリーム夜さ来い祭り」は例年、全国から6千人もの踊り子が参加し観客も50万人近い大祭。「世界の夢をつなぐ祭り」とニューヨークにも遠征している。都内・お台場周辺の7会場で2日間開かれ「風神」が見事銅賞を獲得した。
 大賞を得た「ひまわりフェスティバル」は蘇我市で主に県内チームが参加する大会。今回から審査・順位づけを開始。踊り子人数の差をなくし評価を均一に、と各チーム20人に限るので「C20」と呼ばれる。初審査で1位になった。
 チームの標語は、一丸となって1位を目指そうと「一」。踊りは不死鳥を表現した「焔」。限られた時間、場所で練習を重ね、意見を出し合い、曲、衣装、振りを形づくっていったという。
 土屋主将は「初参加の『ドリーム夜さ来い』で好成績を収められ、非常にうれしい。10月の大会中止の無念さに、みんなが1つになった。ドリーム夜さ来いの演舞が終わりメンバーは感動の涙を流した。本気で楽しめた結果が、賞につながったのではないか」と語った。
 今年も地元、全国規模を問わず多くのよさこい大会に出場する予定だ。

ロケットガール&ボーイ養成講座


「宇宙はワンダー、フル」
飛行士 山崎直子さんが特別講演
Photo: Naruo Kanemoto
 本学の主催で3月に伊豆大島でハイブリッドロケット打ち上げを目指して活動している「2013年首都圏版ロケットガール&ボーイ養成講座」の開催を記念して1月25日、宇宙飛行士の山崎直子さんが「宇宙への挑戦」と題し、特別講演を行った=写真。
 会場の津田沼校舎2号館3階大教室には、宇宙に関心をもつ中・高校生やその父母と先生、本学と他大学学生など約150人が詰め掛けた。
 講座を指導するPERC(惑星探査研究センター)の秋山演亮客員上席研究員に紹介されて登壇した山崎さんは、ソ連(当時)のユーリー・ガガーリン少佐による人類初の宇宙飛行(1961年)から話し始め、地上100キロに人や物を運ぶ宇宙エレベーター構想や、2011年に完成した国際宇宙ステーション(ISS)まで、宇宙開発の歩みを分かりやすく説明。
 その間に自分の生い立ちから大学での勉強と研究、さらにJAXA(宇宙航空研究開発機構)職員になって宇宙飛行士に挑戦し合格。さまざまな訓練を経た後、2010年4月、実際にスペースシャトル「ディスカバリー」に搭乗して宇宙に飛び出した経験などを、ユーモアを交えながら、テレビなどに出演するときと変わらぬ親しみのこもった口調で話しかけた。
 特に宇宙飛行士の訓練では、万が一宇宙で虫歯が痛み始めたときのために、ペンチを使って自分で虫歯を抜く訓練をするとか、国際宇宙ステーションの中は飛行士たちの体臭や食べ物のにおいがこもっていて意外に臭いが、2、3日で気にならなくなるといったエピソードは、会場の驚きと笑いを誘っていた。
 最後に山崎さんは「宇宙は本当にwonder(未知)がfull(満ちあふれた)な素晴らしい世界です」と講演を締めくくった。
 山崎さんの講演に先立って登壇したPERCの松井孝典所長は、今年12月に打ち上げ予定の小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載する観測機器などの研究開発にPERCが関わっているとし、1人でも多くの中・高校生が「ロケットガール&ボーイ養成講座」に関心をもって、理数系の勉強の楽しさを実感してくれたらうれしいと話しかけた。
高校生ロケット打ち上げ
本学主催3月に
 「2013年首都圏版ロケットガール&ボーイ養成講座」は、全長約2メートル、重量約10キロ、液体の触媒と個体の燃料を組み合わせて高度約350メートルまで飛ぶハイブリッドロケットを、設計・製作から打ち上げまですべて高校生が行うもの。本学のホームページなどでの呼びかけに応募した千葉や東京、埼玉、茨城などの高校生18人(男子11人、女子7人)が参加している。
 高校生たちは1月11日から3月15日まで2カ月余りをかけて、ロケットに関する知識や製作技術などを修得し、3月21〜23日の間に伊豆大島にある射場で自分たちの手で打ち上げを目指す。
 この経験を通して、学校の授業では習わない「チームで仕事を成し遂げる」「自分たちの力でやり方を考え、工夫する」ことの大切さを学び、科学や工学への興味や関心を喚起することが目的。
 講座の運営には、本学学生8人を含む首都圏の大学生約30人がTA(ティーチングアシスタント)として参加し、高校生たちを支援している。