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中台君に助成金
中台君は「責任感を持って調査研究したい。身近なキッチンでも、視野を広げれば新しいことがたくさんあります。研究を通して、考え方や知識の向上を図っていきたい」と語っている。
研究は、各国の環境や食文化に適したキッチンを提案して、生活の充実を促すもの。栄養不足や感染症で命を落とすケースが多いことから考えたという。
水質や加熱方法など衛生面も調理過程も日本と異なるが、日本のキッチン技術を応用できるものを探っていく。
6大陸から南極を除いたアメリカ、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア大陸に分け、主に文献やインターネットで調査してまとめ、できれば企業を訪問して現実的な提案をしたいという。
奥屋君 技能五輪に進出
競技会場で(左から)奥屋君、奥原君、小倉君 |
奥原君は5位で、上位3人に与えられる技能五輪出場権は逃したが健闘が光った。
ITネットワークシステム管理の競技は、サーバ用デスクトップPCやルータ、LAN用のケーブルなどが与えられて、4時間の制限時間内に信頼性のある情報通信システム・サーバシステムを構築、インターネットへの接続も含めた社内ネットワーク構築技術を競う。
ハードウエアパフォーマンスの最適化のためのBIOS(周辺機器を制御するプログラム群)設定やLANケーブルの製作、各種サーバ(DNS、メール、Web、ファイル共有など)の設定(セキュリティー対策を含む)、トラブルの修復など、さまざまな設定、運用管理能力が試される。技術者は経験、知識だけでなく、即断力と想像力も求められる。
奥屋君は、サーバシステムやネットワークの設計・構築・セキュリティー対策で総合的に力を発揮し、他の参加者よりも短時間で、要求された仕様を正確に実現した。
奥屋君は「前回参加の先輩を超えたくて、がむしゃらに特訓を繰り返しました。1番という成績を残せ、信じられない思いでいっぱいです」。
そして技能五輪全国大会への意気込みを「多くの企業から専門技術者が参加し、強豪ぞろいとなりますが、自分の力がどこまで通じるか試してみたい。目指すは、あくまで金メダル」と語った。
また、小倉大知君(同学科3年)は参加申請したが人数枠外となり、参加できなかった。しかし小倉君は、自転車を新調して千葉から1日半かけて岩手入りし、奥屋君と奥原君を激励、応援した。
阿久澤さん 菅野さん 優秀発表賞
富山研究室
受賞した阿久澤さん(左)と菅野さん |
介護支援ロボットが人と快く触れ合えるよう感性面から研究する未来ロボティクス専攻・富山健研究室の阿久澤拓巳さん(研究生)と菅野翔平さん(修士1年)が、第14回日本感性工学会大会(昨年8月30日〜9月1日、東京都足立区の東京電機大で開催)で優れた研究発表を行ったとして、2人とも優秀発表賞に決定。第15回大会(今年9月5日、東京都杉並区の東京女子大で開催)の会場で表彰された。
菅野さんの発表は「動きにおけるかわいさの研究」。
ロボットの色や形でなく“動きのかわいさ”に焦点を当てた。iRobot社の掃除ロボット「Roomba(ルンバ)」を使って、動きを10種類に分け、どの動きにかわいさを感じるか質問調査した。
平たい円形のルンバは単純な動きの組み合わせで動くので、動きを区切りやすい。形も単純で色や形に左右されずに、動きのかわいさを調査できた。その結果、「滑らかな」動きというように、特定の形容詞表現を持った動きが、かわいいと感じられる傾向にあったという。
菅野さんは「“動きのかわいさ”は、あいまいで捉えにくいけれど、工学的な解析により数値表現できると思います。人が、動きのどこに着目してかわいいと感じるのか、研究によって分かっていくのではないか」と語る。
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一方、阿久澤さんは研究室のプロジェクト「感性表出プラットフォームロボットの開発と印象評価」を発表した。
腕の長さ、動作など外装を変えられるプラットフォームロボット(KEPRO)を開発し、その動作を評価して、人の感性に合ったロボット作りに役立てる。
今回は、外装デザインにデザイン科学科の山崎和彦研究室、佐藤弘喜研究室の有志の協力を得て、身長130センチのKEPROを開発。▽理学療法・リハビリ分野で使われる加速度遷移スペクトルをロボットに適用、動作の円滑さを測れるかをロボットアームの手先の動きで検証▽物を受け渡す際、腕の長さが違う(プロポーションが違う)と、人が受ける印象はどう違ってくるか、人の対ロボットの距離変化――などを調べた。
研究は道半ばで、調査項目を増やして検証を続ける必要があり、次は、デザインの違う70センチのKEPROを作って調べたいとしている。
プロジェクトメンバーはコンセプト作りやロボット作り、評価の定量化に苦労を重ねてきた。
阿久澤さんは、外装をみんなで製作したことが一番の思い出になったという。そして「大学院1年の頃から携わってきた研究に賞を頂け、うれしく思います。KEPROの開発にかかわった全メンバーと富山教授に感謝します」と語っている。
南澤君 串田君がデザイン
谷津船橋インター
串田君制作の表紙 | 南澤君制作のポスター |
開通事業を進めてきた県とNEXCO東日本関東支社が地元・本学にデザインを、と依頼。デザイン科学科の学生たちが競作し、コンペを経て2作の採用が決まった。
開通式典は当日の20日、福祉施設「ゆいまーる習志野」(習志野市秋津)に高橋渡副知事や松戸徹船橋市長、宮本泰介習志野市長が出席して行われ、式典終了後に本学の学生たちの取り組みがスライドで紹介された。式典に出席した南澤君と串田君は拍手で称えられ、関係者から感謝の言葉を贈られた。
ポスターを制作した南澤君は、谷津船橋ICに“流れ”をデフォルメして重ね、交通の便が良くなるだけでなく、新たな道が街を超えて新たな出会いや発見へとつながるイメージを表現したという。「自分が制作したものが社会で使われることに喜びを感じました。開通式典にも出席させていただき感謝しています」。
パンフレットの表紙を担当した串田君は「目線の流れに注意して作りました。何度も作り直し、大変でしたが、勉強になりました。貴重な体験をさせていただきました」と語った。
デザインした南澤君(右)と串田君 |