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2009.12.15

「助蔵ナビゲーションシステム」
本学チームが優秀賞受賞


旅行中の散策を快適に!!
助蔵ナビゲーションシステム
助蔵ナビゲーションシステム
 11月7日(土)に東京・お台場で開かれた「トヨタ・ユニバーサルデザイン学生ワークショップ」の最終発表会で、本学から出場した2チームのうち、デザイン科学科4年生(和彦研究室)のチーム「にんまり」が「DESIGN INCUBATOR(デザインの孵化器)」優秀賞に輝いた。
 チームは、小谷津のぞみ、三丸拓也、奥村しずかの3人で構成。受賞作品は「助蔵navigation system」と名付けられ、「旅先で安心して散策できるナビゲーション=骨伝導による方向指示と音声ガイドで移動をサポートするモバイル=」というのがその内容。
 最終発表会には、本学はじめ東洋大、武蔵野美術大、東京大、千葉大、東京コミュニケーションアート専門学校(最優秀賞)などの13チームが出場した。
 旅行の醍醐味は知らない町を自由に散策すること。
 助蔵ナビゲーションシステムは、MIRUZOU(みるぞう)とKIKUZOU(きくぞう)という、2つのモバイルを使い、旅行中の散策を快適に、もっともっと楽しく!ということを目的としている。
 受賞の感想を小谷津さんは「チームワークの大切さを感じた。意見をすり合わせながら作業し、ひとりでは出せないアイデアが多く出せた」。三丸君は「自分たちの提案が本当に必要なものなのか不安だったが、調査・試作・実験を繰り返し、みんなで納得するまで話し合った。他校とのつながりを大事にしたい」。奥村さんは「多くの人に満足してもらうデザインを考えていきたい」と、それぞれ語った。
 3人は寝ずのプレゼンテーション資料作成も経験したが、今回の優秀賞は来年の参加チームにつながると期待を述べた。
(左から)奥村さん、三丸君、小谷津さん
(左から)奥村さん、三丸君、小谷津さん

木曽さんが奨励賞受賞


福祉工学シンポジウム2009
奨励賞を受賞した木曽さん
奨励賞を受賞した木曽さん
 日本機械学会福祉工学シンポジウム2009が9月24〜26日、高知工科大学で開かれ、本学工学研究科工学専攻博士後期課程1年の木曽淳さんが奨励賞(Finalist)を受賞した。
 奨励賞は、福祉工学シンポジウム2009へ投稿した論文の中から、一次審査を通過した若手研究者の論文に対し贈られる。
 木曽さんの論文は「筋疲労を考慮した適応型ファジィ推論による前腕の筋電位ベースロバスト動作識別」。前腕部を切断した人のための筋電義手を制御することを目的とした動作識別をファジィ推論のメンバーシップ関数とファジィルールを設計することにより行った。その際、筋電義手を使用するとき、筋肉が疲労することでファジィ推論による動作識別精度が低下しないよう、筋疲労に適応させるために、動的にファジィ推論の再設計を行うことでロバスト性向上を実現させた。
 木曽さんは受賞後、「私の論文が福祉機器関連の研究をしている多くの若手研究者の中から選ばれたので非常にうれしかった。同分野の研究をしている方々と意見交換することもでき、いい経験になりました」と感想を述べていた。

田之畑さんに「さいたま市長賞」


埼玉の中小、ベンチャー企業が協賛
「さいたま市長賞」を受賞した田之畑さん
「さいたま市長賞」を受賞した田之畑さん
 埼玉県中小企業振興公社やNPO法人さいたまSOHO起業家協議会などが共催する「第5回懸賞付学生論文」コンクールが行われ、本学工学研究科電気電子情報工学専攻修士1年、田之畑直希さんが「さいたま市長賞」を受賞、10月23日に表彰式が行われた。
 このコンクールは、埼玉県内を中心とする中小企業やベンチャー企業の協賛で、果敢にチャレンジする学生から論文募集を通して広く事業アイデアを募集するもので、結果としてユニークなビジネスプランや技術力を持つ中小企業やベンチャー企業と大学および学生とのマッチング機会の創出を図るのが狙い。募集テーマは、「医療・福祉」「情報・IT応用」など7テーマ。
 田之畑さんの論文は、「ニューラルネットワーク学習による電動パワーアシスト車椅子の操作性向上制御の研究」。高齢者や障害者の移動を支援する電動パワーアシスト車椅子の操作性を、ニューラルネットワークを用いることで向上。半身麻痺などで車椅子をうまく操作できない場合でも、左右の車輪を漕いだ力から操作者の行きたい方向の推定と、アシストの力の調整を行い、その方向に行くよう車椅子が補助することでバランスのとれた走行を実現した。
 田之畑さんは「論文が選ばれ、大変うれしい。起業家のみなさんや他大学の学生の前で発表できたことや、意見交換できたことは良い経験になりました。これからも頑張っていきたい」と喜びを語っていた。
渡辺さんにグッドプレゼン賞

日本デザイン学会春季大会
グッドプレゼンテーション賞の渡辺さん
グッドプレゼンテーション賞の渡辺さん
 日本デザイン学会第56回春季研究発表大会が名古屋市立大学芸術工学科千種キャンパスで行われ、本学工学研究科デザイン科学専攻修士2年、渡辺一樹さんがグッドプレゼンテーション賞を受賞、6月28日に表彰式が行われた。
 同賞は、本大会における研究発表のレベルアップを目的として、模範的な研究発表に授与されるもので、渡辺さんの発表テーマは「アイデアスケッチにおけるデザイン発想支援法の研究」。
 内容は、デザイン発想支援を目的とし、アイデアスケッチをする被験者に対し、複数の視覚的な刺激を与える実験を行う。その結果を分析し、アイデア発想に有効な刺激の考察を行う研究。渡辺さんは研究過程で、「認知科学、特に創造性に関しては、人を対象とした研究を行う必要があるため、実験方法の構築が困難でした。また、実験結果から客観的な結論を導き出す作業にも苦労した」と振り返る。
 受賞については「人のアイデア発想や創造性に関して興味があったので、この研究を発表しました。指導してくださった先生はじめ、協力してくれたすべての方々に感謝します。受賞を励みに今後とも研究を続けていきたい」と話していた。