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2009.12.15

就職氷河期、産学懇談会開催‐370企業参加


松井(惑星探査研)所長が講演
産学懇談会で講演する松井所長
産学懇談会で講演する松井所長
 学生の就職について本学と企業が情報を交換する「産学懇談会」(平成21年度)が11月5日、ホテルニューオータニ幕張で開かれた。企業から370社の人事担当者が参加、本学からは本岡誠一学長はじめ、各学科就職担当教員ら関係教職員多数が出席した。
 第1部では本岡学長があいさつに立ち、昨年までとは様変わりの厳しい求人状況に直面し、本学は教員全員が対策に当たる新体制をとっていると述べた。また、ものづくりの喜びを教える独自の教育、さらに、プロフェッショナル・エンジニアを育てるJABEE認定プログラムの全科実施、基礎学力充実による出口保証など、体制を強化していると報告、企業の協力を要請した。
 このあと、4月に発足した本学惑星探査研究センターの松井孝典所長が「宇宙から見た地球の環境」と題して講演した。松井所長はまず、「宇宙に生命はいるのか」を探るアストロバイオロジーについて説明、“地球だけの生物学”に留まっている現状では「生命」のきちんとした定義もできないと述べた。研究センターとしては、水が存在するとみられる火星などで、ロボットを使って生命を探索したいと目標を語った。
 次に、本題の「地球環境」に移った。
 現在の人間は、システムとしての地球の構成要素として「人間圏」をつくっている。人間圏は人が農耕牧畜を始めたことで「生物圏」とは別に誕生した。文明とは、人間圏をつくって生きる生き方をいう。システムには駆動力が伴うが、産業革命以降、飛躍的に高まった駆動力が人の欲望を解放、地球上のものの流れの速さを10万倍にしたという。
 松井所長は「人口爆発で人間圏も岐路にある。どういう生き方をするのか、長い歴史を含めた地球システムとの関係で文明や生き方を考えないと確かな環境対策も明らかにならない」と結んだ。
 第2部の懇親会は、瀬戸熊修常務理事の開会の辞と乾杯でスタート。同常務理事は「本学は人づくりに一層まい進する」と決意を述べ、そのあと各学科別のテーブルで懇談が続いた。

同窓会が奨学金支給


学部4年生対象に経済的支援
 本学は、学部4年生で、人物・学業ともに優良な学生の中で経済的に困窮度の高い学生に対し、同窓会の寄付金を原資として奨学金を支給することになり、11月11日〜30日の間、募集を受け付けた。同窓会の給付型奨学金制度は初の試みで、当該学生の卒業を側面から支援するのが目的。
 奨学金総額は800万円であり、応募資格は、授業料の減額措置を受けている学生を除く学部4年生で、成績優良(4年生前期までの成績で判定)、経済的理由で奨学金給付を希望する者が対象。
 今回、奨学金を希望した学生は26人にのぼり、書類審査、面接を経て受給者が選考される。奨学金給付が決定した学生は、平成21年度後期授業料から給付決定額が減免される。すでに後期授業料を納付している場合は、納付者の指定口座に給付決定額を送金する。
 一方、本学の名誉を著しく毀損した場合退学・除籍により学籍を失った場合留年した場合停学その他、処分を受けた場合は、給付金決定を取り消し、すでに給付した奨学金の返還を求めることにしている。

4教員の講演を表彰


学部教育シンポジウム開催
(前列左から)橋口准教授、米田教授(後列左から)富山教授、山崎助教
(前列左から)橋口准教授、米田教授
(後列左から)富山教授、山崎助教
 本学は、教育について全学的な情報共有と意見交換を行い、各教員の授業に対する意識や教育手法・技術の向上を図るとともに、教育業績を適切に評価することを目的に、今年度から「学部教育シンポジウム」を開催、9月に第1部のポスター講演を実施した。各学科、教育センター教員から35件の講演発表があり、参加教員の投票や、教育業績表彰委員会(委員長・佐野利男副学長)の審査の結果、18件が第2部の口頭発表対象講演に選ばれた。
 口頭発表は11月20日、津田沼校舎新1号棟3階の大教室で行われ、選ばれた各学科、教育センター教員が、授業、演習、教材開発などの具体例を発表した。口頭発表は1人15分の持ち時間で行われ、審査の結果、次の4氏が教育業績表彰の対象に選ばれた。
 山崎治・情報ネットワーク学科助教「学生の参加を促すティーチングティップスの実践「授業づくりへの参加」という観点から」▽橋口秀子・教育センター准教授「学習状況調査にみる千葉工業大学新入生入学時の数学習熟度」▽米田完・未来ロボティクス学科教授「魅力の夢レベルと現実の実力レベルをつなげる−一からはじめて夢までとどく授業−」▽富山健・未来ロボティクス学科教授「教授が教えるのではなく学生が学ぶ−アメリカでの教育を通して」
 表彰式は11月26日、津田沼校舎新1号棟3階大教室で行われた教職員懇親会の席上行われ、本岡誠一学長から4氏に表彰状と副賞(研究費)が贈られた。
AO・推薦入試終了

新型インフル欠席者に追試も
 平成22年度のAO・推薦入試が、11月の指定校推薦を最後に全て終了した。
 今年度は、「アドミッション・オフィス入学試験(創造型)」を9月5、6日の2日間で実施。10月11日、12日にも「アドミッション・オフィス入学試験」を行った。また、11月8日に自己推薦入学試験、専門高校推薦(自己推薦型)入学試験、帰国生徒特別入試、社会人特別入試、編入学試験をそれぞれ実施した。
 11月15日には、指定校制推薦入学試験(一般高校・専門高校)、帰国生徒推薦入学試験(指定校制)のほか、外国人留学生特別入試をそれぞれ行った。今回の推薦入試では4人が新型インフルエンザのため欠席。この4人に対して11月15、22日に追試験を行った。志願者数は、アドミッション・オフィス入試「創造型」で642人。アドミッション・オフィス入試で352人。また、その他の推薦入試全体で639人となった。
平成22年度 入学試験日程