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2009.4.15

豊田 耕作理事長祝辞(瀬戸熊修理事代読)


科学技術立国の継承者たれ!
理事長の祝辞に熱心に耳を傾ける新入生
理事長の祝辞に熱心に耳を傾ける新入生  
伝統と実績継ぎ 誇りを忘れずに
 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。そして、ご列席のご父母の皆さまにも心からお祝いとお喜びを申し上げます。
 皆さんの中には、本日スタートを切った社会システム科学部金融・経営リスク科学科の新入生、また大学院未来ロボティクス専攻の院生も第1期生として参列しております。誠に喜ばしい限りであります。
 さて、わが国が「科学技術創造立国」を目指そうといわれて久しいのですが、このことは、科学技術を通して人々を豊かにする、そして、これで世界に貢献する国になろうということであります。
 幸いに、科学技術の成果については、最近、わが国もまだ十分とはいえないまでも、世界のフロントランナーとして誇りを持てる分野も広がってきたといえるのではないでしょうか。
 皆さんはこの科学技術を学ぶべく千葉工業大学に入学されました。大学は皆さんが日本の科学技術の優れた継承者として恥じない人間になるよう応援いたします。
 ここで私は、皆さんが入学された千葉工業大学についてご説明したいと思います。本学の創立は昭和17年、第2次世界大戦のさなかに誕生いたしました。当時の名称は「興亜工業大学」でありました。興亜はアジアを興すと書きますが、まさに国家の命運を担う優れた工学技術者を養成するために設立されたものであります。
 このことからもお分かりのように、本学は単なる私立の工業大学としてではなく、国の期待を担って創立されました。現存する旧制の工業大学としては日本でいちばん古い由緒ある工業大学であります。
 設立の趣旨に「志操堅固」「学理及び技術に優秀なる工業人材の育成」と掲げられ、建学の精神の「師弟同行」「自学自律」に連綿と受け継がれております。
 すでに約7万人の卒業生が社会で活躍しております。皆さんはそのような本学の伝統と実績を引き継ぎ、本学で学ぶ誇りを忘れず学問に打ち込んでいただきたいと思います。
 科学技術の進歩は社会を変えました。単に決まったものを作ればよかった時代から、考えながらものづくりをする時代へと変わったのです。科学技術は私たちに物事の距離を縮め、情報の高速化など便利さという物質的な数多くの恩恵を与えてくれました。しかし、環境問題のように、科学の発展が自然環境を破壊している例もあります。
 これからの科学技術の分野に、社会は何を求めようとしているのでしょうか。その一つに精神的満足があると思います。
 本来、科学技術は人間の生活に根ざしたものであるはずです。「どう使うか」から、使う人の立場になって「どう使わせ、どう感じさせるか」と感性に訴え、精神的欲求を満たす科学技術者が社会から求められています。このために作り手は幅の広い知識が必要になります。また、教育環境も変化しなければなりません。
 そこで、いままでの教育環境を21世紀の環境にふさわしい姿で応えるべく、大学では平成18年、「キャンパス再開発5カ年計画」を打ち立てました。千葉工業大学は昭和17年に東京都町田市に開学し、現在の津田沼の地に移転して、爾来59年目の大計画であります。
再開発計画着々 教育環境を整備
 その成果はすでに平成20年3月、芝園校地に12号館が、同年8月には津田沼校地に20階建ての新1号棟がそれぞれ竣工いたしました。さらに、これに続く工事として、津田沼校地に新1号棟と同じ規模の20階建ての建物がもう1棟と学生ホール棟がまもなく起工いたします。
 大学を取り巻いていた塀も緑地帯に生まれ変わって開放的になり、開かれた大学としてますます発展いたします。皆さんはこれらの施設を有効に利用して、大学生活を悔いのない有意義なものとしてください。
 ところで、本学は学生に夢のある教育研究をと、平成7年に「鯨生態観測衛星プロジェクト」を立ち上げました。この鯨衛星は、通称「観太くん」と呼ばれ、平成14年、日本の大学で初めてHIIAロケットで打ち上げられ、軌道に乗せることに成功しました。
 次いで平成15年、国の研究機関でロボットを開発していた研究チーム7人全員を本学が受け入れ「未来ロボット技術研究センター」を設立しました。同センターが開発した先端ロボットが多くのマスコミをにぎわせております。
 そして、このたび宇宙に存在する生命を求めて惑星探査に挑戦する、国内の大学で初の「惑星探査研究センター」も創設しました。皆さんもこれらのプロジェクト研究の成果をぜひ楽しみにしてください。
 本学では教育の基本にものづくりを通して、工業技術を肌で感じながら理論を勉強する姿勢を大切にしております。皆さんはこれらを通して基礎学力をしっかり身につけ、社会に出てからいろいろな事柄に対面した時、応用できる力を在学中に養っていただきたいと思います。
 社会は昨年秋ごろから、アメリカに端を発する未曾有の経済危機のまっただ中にあり、皆さんの学生生活にも影響が多いのではないかと危惧しております。しかし、皆さんは入学試験の関門を突破して、本日ここにめでたく入学の栄誉をつかまれたのでありますから、目標をしっかり立てて勉学に励み、多くの友達と出会って切磋琢磨し、立派な技術者として育ってください。
 毎日を悔いのない、充実した時間を持つよう、そして将来、世界に羽ばたく技術者になる基礎づくりをされることを願って、本日の祝辞といたします。

新入生インタビュー(50音順)


青木 翼君 建築士の夢
実現へ一歩

青木 翼君

(建築都市環境学科)
尾原 大介君 大学生活を
エンジョイ

尾原 大介君

(電気電子情報工学科)
 自立したかったので、実家のある宮城県を離れ、本学に入学しました。建築分野の知識を深め、建築士を目標に頑張りたいと思います。また、バンドを組んでいた経験がありますので、音楽系のサークルにも興味があり、機会があれば勉強と両立しながらチャレンジしてみたいです。  学部学科に興味を持ったことと、自宅からの通学圏ということが魅力でした。電気関係を中心に学ぼうと思っています。将来は鉄道系の会社で整備の仕事に就きたいと考えています。この大学に入れて本当によかった。今は大学生活がとても楽しみです。友人をたくさんつくりたい。
       
佐藤 花香さん 勉強支えた
家族に感謝

佐藤 花香さん

(建築都市環境学科)
仙海 友裕君 電力制御学び
将来の仕事に

仙海 友裕君

(電気電子情報工学科)
 建築関係に興味があったので志望しました。受験勉強は昨年夏から集中的に始めましたが、塾から帰宅するのが夜の11時と遅く、その時間まで起きて待っていてくれた家族には感謝の気持ちでいっぱいです。JABEEなどの資格取得や、吹奏楽を大学でも続けられたらと考えています。  電気関係に興味があったことと、自宅から通えることが決め手となり、入学しました。電力制御について学び、将来は電力会社に就職するのが夢です。そのための資格取得を目指します。受験勉強の時は自分をセーブしなければならず、精神的につらい時もありましたが、家族の励ましが支えとなり、きょうを迎えることができました。
       
高橋 知礼君 勉学と共に
サッカーも

高橋 知礼君

(建築都市環境学科)
濱田 和律君 したい事へ
大いに挑戦

濱田 和律君

(情報ネットワーク学科)
 将来はモノづくりに携わる仕事がしたいと考えています。モノづくり=建築のイメージで本学科を選びました。知識を深め、資格取得にも積極的に挑戦し、第一線で活躍できるようになりたい。これまで、サッカーをやってきたので、本学でもサークルなど何らかの形で続けていきたいです。  学科にひかれて入学しました。プログラミング、ソフトを中心に勉強し、将来は大手ゲーム会社に就職して大学で学んだ技術を生かしたいとの夢を抱いています。
 資格取得やクラブ・サークル活動など、自分がやりたいことに積極的に挑戦しようと思っています。
       
山中 佑夏さん 資格に挑戦
サークルも

山中 佑夏さん

(金融・経営リスク科学科)
   
 本学は自宅から約30分の通学圏で、第一志望でした。社会システム科学部は全学科受験しました。まだ勉学の中身や将来については白紙の状態ですが、まずいくつかの資格試験に挑戦し、サークル活動も体験したいと考えています。それから、キャンパスがきれいで気に入りました。