今回は技術士になるための第一歩、技術士一次試験の実施・試験方法・合否決定基準をご紹介いたします。
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技術士一次試験は、機械部門から原子力・放射線部門まで20の技術部門ごとに実施し、技術士となるのに必要な科学技術全般にわたる基礎的学識及び技術士法第四章の規定の遵守に関する適性ならびに技術士補となるのに必要な技術部門についての専門的学識を有するか否か判定し得るよう実施されます。
1機械
2船舶・海洋
3航空・宇宙
4電気電子
5化学
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6繊維
7金属
8資源工学
9建設
10上下水道 |
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11衛生工学
12農業
13森林
14水産
15経営工学 |
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16情報工学
17応用理学
18生物工学
19環境
20原子力・放射線 |
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試験は、基礎科目、適性科目、共通科目及び専門科目の4科目について行う。
特に4年制理科系統の学部を卒業している人や所定の国家資格を保有する人には共通科目が免除されます。 |
試験は、筆記試験により行われ、解答方式はすべて5肢択一式(マークシート方式)です。
基礎科目 |
(試験時間:1時間)
科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題であり、出題内容は4年制大学の自然科学系学部の専門教育程度です。
問題は、次の(1)〜(5)の問題群で構成されています。
(1)設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計等)
(2)情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
(3)解析に関するもの(力学、電磁気学等)
(4)材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー等)
(5)技術連関(環境、エネルギー、品質管理、技術史等)
(1)〜(5)の問題群から、それぞれ5問程度が出題され、受験者は各問題群から3問を選択し、計15問を解答します。
【配点=15点(1問1点)】 |
適性科目 |
(試験時間:1時間)
技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性を問う問題です。
15問出題され、受験者は全問を解答します。
【配点=15点(1問1点)】 |
共通科目 |
(試験時間:2時間)
【数学・物理学・化学・生物学・地学】の5科目の中から、あらかじめ選択する2科目について、技術士補として必要な共通的基礎知識を問う問題であり、出題内容は、4年制大学の自然科学系学部の教養教育程度です。
各科目とも20問出題され、受験者はあらかじめ選択した2科目についてそれぞれ全問を解答します。
【配点=各科目20点、2科目合計で40点(1問1点)】 |
専門科目 |
(試験時間:2時間)
前記の20技術部門の中から、あらかじめ選択する1技術部門に係る基礎知識及び専門知識を問う問題であり、出題内容は、4年制大学の自然科学系学部の専門教育程度です。
各技術部門とも35問出題され、受験者はあらかじめ選択した技術部門について25問を選択して解答します。
【配点=50点(1問2点)】 |
合格適格者は、適性科目、共通科目、基礎科目及び専門科目(免除される試験科目を除く)について、次に挙げるすべての要件を満たす者とします。
(1) |
適性科目の得点が50%以上であること。 |
(2) |
共通科目として選択する2科目の各々について、得点がその科目の平均点以上であること。 |
(3) |
基礎科目及び専門科目の各々の得点が40%以上、かつ基礎科目及び専門科目の合計得点が50%以上であること。 |
基礎科目を免除される者については、専門科目が50%以上であること。
なお、詳細については、日本技術士会のホームページをご覧ください。
http://www.engineer.or.jp/
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