2006.07.15

3面

岡田さん(武石研究室)、新進賞受賞
 
 
人工骨の開発に光明示す論文
非破壊検査協会から
 
   
 本学大学院工学研究科機械サイエンス専攻2年の岡田亮さん(武石洋征研究室)は、(社)非破壊検査協会春季講演大会「バイオメカニクスと生体機能計測」のセッションで発表し、同協会(戸田裕己会長)から「新進賞」を受賞した。
 岡田さんの発表論文は「圧縮せん断法による人工骨(Ti/HAp)の開発」。圧縮せん断法を用いてTi粉末を母体とし、ハイドロキシアパイト(HAp)粉末を複合させたTi/HAp複合材料化による人工骨の作製を目的とした。
 研究成果としては、圧縮せん断法で作製した人工骨用Ti/HAp複合材料の機械的性質は、相対密度、ビッカース硬さとも向上し、引張強さ、曲げ強さは人体で最長の管状骨である大腿骨を上回る機械的性質が確認された。これによって、人工骨用Ti/HAp複合材料は、骨充填材として使用する上で十分な機械的性質を有する成形体とし、使用される可能性が見出されたと発表した。
 発表論文は「圧縮せん断法を用いてHApを5vo1%まで複合させることに成功したため、骨充填材として使用した場合に、骨組織の侵入が促され、より強固に人体の骨と結合すると考えられる」と評価され、今回の受賞となった。
 岡田さんは「武石研究室には新進賞を受賞しているOBの方が数人います。まさか自分が受賞できるとは思ってもいませんでした。これまで研究してきたことが専門家の方々に認められ大変うれしく思っています。今後の研究にさらに励んでいきたいと思います」と受賞の喜びを語っていた。
 なお、同賞の授与式は5月23・24両日、アルカディア市ヶ谷(千代田区九段)で開かれた同大会の席上で行われた。
 

新進賞を受賞した
岡田亮さん
 
 
平成19年度入試説明会に137校が参加
 
 
全学部学科で実施のAO入試など説明
 
 関東近県から高等学校の進路指導担当教諭を本学に招いて、千葉工業大学の平成19年度入試説明会が、6月7日(水)午後1時から津田沼校舎7号館4階大講義室で開催され、参加高校は137校だった。
 はじめに、本岡誠一学長があいさつに立ち、本学の歴史や建学の精神について述べ、特に「本学は、基礎学力の支援体制を充実させ、魅力ある教養教育に支障なくスムーズに入っていけるように配慮したカリキュラムを用意しています。そして自分の頭で考えて応用のできる人間を一人でも多く社会に送り出したい」と教育方針を語った。
 続いて、教務委員会委員長の中村和彦教授(機械サイエンス学科)が教育システムを細かく説明した。この後、学生部の宮川博光部長が学生生活と就職状況について説明した。最後に、入試委員会委員長の宮崎収兄教授(情報工学科)が、平成19年度入学試験実施要領について、全学部学科で実施されるAO入試や推薦入試を中心に試験ごとの特色、変更点などを説明した。
 説明会終了後の午後3時10分からは、進学相談と学科相談のブースが設けられ、高校教諭との個別相談が行われた。
 
 
宮崎入試委員長   本岡学長
 
多くの教諭が参加した入試説明会   熱心な高校教諭の質問に応える担当教員
 
 
 
 
 
技術士制度解説シリーズ-No.4-
 
 
千葉工業大学 技術士会
宮前 保美 (建設部門)
技術士一次試験の概要

 

 今回は技術士になるための第一歩、技術士一次試験の実施・試験方法・合否決定基準をご紹介いたします。

<1> 技術士一次試験の実施
[1] 技術士一次試験は、機械部門から原子力・放射線部門まで20の技術部門ごとに実施し、技術士となるのに必要な科学技術全般にわたる基礎的学識及び技術士法第四章の規定の遵守に関する適性ならびに技術士補となるのに必要な技術部門についての専門的学識を有するか否か判定し得るよう実施されます。
20の技術部門
1機械
2船舶・海洋
3航空・宇宙
4電気電子
5化学
   6繊維
 7金属
 8資源工学
 9建設
10上下水道
  11衛生工学
12農業
13森林
14水産
15経営工学
  16情報工学
17応用理学
18生物工学
19環境
20原子力・放射線
[2] 試験は、基礎科目、適性科目、共通科目及び専門科目の4科目について行う。
特に4年制理科系統の学部を卒業している人や所定の国家資格を保有する人には共通科目が免除されます。 
 
<2> 試験の方法・科目・配点

 試験は、筆記試験により行われ、解答方式はすべて5肢択一式(マークシート方式)です。

基礎科目 (試験時間:1時間)
 科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題であり、出題内容は4年制大学の自然科学系学部の専門教育程度です。
 問題は、次の(1)〜(5)の問題群で構成されています。
 (1)設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計等)
 (2)情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
 (3)解析に関するもの(力学、電磁気学等)
 (4)材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー等)
 (5)技術連関(環境、エネルギー、品質管理、技術史等)
(1)〜(5)の問題群から、それぞれ5問程度が出題され、受験者は各問題群から3問を選択し、計15問を解答します。
【配点=15点(1問1点)】
適性科目 (試験時間:1時間)
 技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性を問う問題です。
15問出題され、受験者は全問を解答します。
【配点=15点(1問1点)】
共通科目 (試験時間:2時間)
 【数学・物理学・化学・生物学・地学】の5科目の中から、あらかじめ選択する2科目について、技術士補として必要な共通的基礎知識を問う問題であり、出題内容は、4年制大学の自然科学系学部の教養教育程度です。
 各科目とも20問出題され、受験者はあらかじめ選択した2科目についてそれぞれ全問を解答します。
【配点=各科目20点、2科目合計で40点(1問1点)】
専門科目 (試験時間:2時間)
 前記の20技術部門の中から、あらかじめ選択する1技術部門に係る基礎知識及び専門知識を問う問題であり、出題内容は、4年制大学の自然科学系学部の専門教育程度です。
 各技術部門とも35問出題され、受験者はあらかじめ選択した技術部門について25問を選択して解答します。
【配点=50点(1問2点)】
 
<3> 合否決定基準

 合格適格者は、適性科目、共通科目、基礎科目及び専門科目(免除される試験科目を除く)について、次に挙げるすべての要件を満たす者とします。

(1) 適性科目の得点が50%以上であること。
(2) 共通科目として選択する2科目の各々について、得点がその科目の平均点以上であること。
(3) 基礎科目及び専門科目の各々の得点が40%以上、かつ基礎科目及び専門科目の合計得点が50%以上であること。

 基礎科目を免除される者については、専門科目が50%以上であること。
 なお、詳細については、日本技術士会のホームページをご覧ください。
http://www.engineer.or.jp/



問い合わせ先:千葉工業大学 技術士会事務局長:南澤 守
(携帯)090-8815-2504 e-mail:pe39962minami@d3.dion.ne.jp

 
 
 
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