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2022.7.15

山梨大と本学、連携協定


国立・私立の枠超え 学術教育に寄与
協定式で(左から)島田学長、瀬戸熊理事長、松井学長
協定式で(左から)島田学長、瀬戸熊理事長、松井学長
講演する古田所長
講演する古田所長
 本学と山梨大は6月20日、教育・研究で包括的な連携協定を締結した。両大学が国立・私立の枠を超えて連携を深めることで相互に発展し、学術・産業の進展と人材の育成に寄与するのが目的。
 締結式は山梨大大村智記念学術館大村記念ホール(甲府市)に両大学の役員らが出席して行われ、本学の瀬戸熊修理事長、松井孝典学長と山梨大の島田眞路学長が協定書に署名した。
 今後、教育面では大学院生の単位互換や各研究センターでの学部生・院生の研修、キャリア教育の交流などを予定。研究面ではロボット、惑星探査、クリーンエネルギー、医学、生命環境学の各分野でリソース(資材)を相互提供していく。
 島田山梨大学長は「今回の協定が両大学の教育研究水準を向上させ、社会が求める課題解決や、地域の発展、それを支える科学技術の進展に寄与すると確信している」。松井学長は「私立大・国立大の枠組みにとらわれず人材育成、教育研究を積極的に推進していきたい」と述べた。
 締結式後、会場で記念シンポジウムが開かれ、山梨大前工学部長の熊田伸弘理事・副学長が「山梨大工学部98年の歴史」、本学未来ロボット技術研究センター(fuRo)所長の古田貴之常任理事が「ロボット技術と未来社会」について講演=写真右。双方の教職員、院生・学生ら約110人が聴講した。
 古田所長は「技術は単なるツールです。料理の野菜と同じで、これを使っていかにおいしく料理を作るかが大事。みんなの口にわたって、おいしいと思えるものにしないといけない」とロボット技術の社会実装を説いた。
 さらに、fuRoがパナソニックと共同開発したロボット掃除機「ルーロ」や、アイシン精機と共同開発したパーソナルモビリティー「ILY-A」を紹介し、「私が行ってきたことはいかにロボット技術を世の中に普及していくかです」と語った。山梨大との連携協定については「誰にもできない基礎技術を作り、早く世の中に届ける。その志は山梨大と同じだと思っています」と述べた。

瀬戸熊理事長


私学研修福祉会理事長に就任
 一般財団法人私学研修福祉会の理事長に本学の瀬戸熊修理事長=写真=が7月1日付で就任した。初代理事長(大浜信泉・早稲田大総長=1956〜57年)から数えて20代目の理事長となる。
 同会は私学教職員の資質の向上を図るため1956(昭和31)年に設立。2012(平成24)年、一般財団法人に認可された。幼稚園から大学までの私学教職員を対象に、国内外での各種研修や研修成果の刊行事業を展開。私学教職員の福利厚生を目的として私学会館(アルカディア)を運営。宿泊、レストラン、貸会議室など私学の中央センターの役割を果たしている。

大多喜高とも連携協定


本学、理系教育を支援
(左から)松井学長、中間校長、瀬戸熊理事長
(左から)松井学長、中間校長、瀬戸熊理事長
 本学と県立大多喜高校(夷隅郡大多喜町=中間芳秀校長)は6月27日、包括的な連携協定を締結した。協定式は大多喜高で行われ、松井孝典学長と中間校長が協定書に署名した。次いで瀬戸熊修理事長からiPad170台が中間校長に直接手渡された。本学学生に貸与されていたiPadはこれまで包括連携協定を締結した市や町に寄贈されてきたが、高校への寄贈は初めて。今後の連携教育に使用される。
 協定では、本学教員や教職課程を履修する学生らが、講座などを通して生徒たちに「論理的に考えて意見を整理したり、表現したりする」理系能力が育つよう支援する。
 中間校長が連携教育に期待を述べたのに対し、瀬戸熊理事長は「枠にとらわれず、好奇心を持って夢に向かってほしい」と生徒たちを励ました。
 式後、1年生に、惑星学者で知られる松井学長が「世界初の、火星域からのサンプルリターンを目指すMMX探査」と題して記念講演を行った。
 松井学長は「未来に希望が持てる話をしてほしいという要望に応え、皆さんが高校、大学を卒業する7年後に起きるであろう、日本が世界に誇れる未来の話をしたいと考えました」と前置き。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2024年に打ち上げ、今から7年後の29年に帰還を目指している火星衛星探査計画(MMX)について、はやぶさ、はやぶさ2の路線を引き継いで、米航空宇宙局(NASA)に先駆けて火星圏から試料を持ち帰る計画を説明した。そして「初めて火星軌道上から試料を持ち帰ることで、生命の起源にかかわる大発見がもたらされるかもしれません」と語った。
松井学長の講演を聴く1年生たち
松井学長の講演を聴く1年生たち

名誉教授に2氏


赤澤 元務氏 矢野 博夫氏
赤澤 元務氏 矢野 博夫氏
 本学で長年、教鞭をとり、学術の向上に寄与した2氏に、4月25日付で千葉工業大学名誉教授の称号が授与された。
 名誉教授となったのは元社会システム科学部教育センター教授の赤澤元務氏(専門はドイツ語・ドイツ文学)と、元情報工学科教授の矢野博夫氏(専門は音響工学・建築音響・騒音など)。
令和5(2023)年度 千葉工業大学入学試験日程