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2022.1.15

5月に創立80周年


 国内の私立工業大で最古の歴史を持つ千葉工業大学は今年5月15日、創立80周年を迎える。この80年間、常に時代の先を見越して教育・研究を充実させようと努め、今では年間11万余人が入学志願する大学へと成長した。この期に、脱専門性をめざす新たな研究施設「変革センター」を設立。建学の精神のとおり、世界文化へ一層の貢献に努める。
鉄道第二連隊営門に千葉工業大学の名を掲げ移転 現在の津田沼校舎に残る赤煉瓦門(通用門)
鉄道第二連隊営門に千葉工業大学の名を掲げ移転 現在の津田沼校舎に残る赤煉瓦門(通用門)
 本学は1942(昭和17)年5月15日、現玉川大学内(東京都町田市)で興亜工業大学として誕生し、第1期生160人が入学した。
 その後、玉川の地を離れ太平洋戦争終戦前後の混乱に翻弄されながらも1946(昭和21)年、千葉県君津町に移転し、校名を「千葉工業大学」に改称。1951(昭和26)年、旧陸軍鉄道第二連隊の跡地に津田沼キャンパスを構えた。
 現在は5学部17学科、5研究科15専攻を有し、学生数は約1万人、また、技術大国ニッポンを支える研究者・技術者としてこれまでに9万人を超える卒業生を世に送り出している。
 「世界文化に技術で貢献する」という建学の精神を掲げ、時代が必要とする理工系人材の育成に取り組む一方、未来ロボット技術研究センターや惑星探査研究センター、人工知能・ソフトウェア技術研究センターなど、8つの研究センターをそろえ、最先端の研究成果を世界に発信してきた。
 昨年11月には、デジタルやサイバーを軸とした9つ目の研究施設「変革センター」を設立し、節目となる創立80年へと踏み出した。

「変革センター」設立


既存の枠を超え 新しい知の創成図る
 本学は、日本初のアンチディシプリナリー(脱専門性)研究施設として昨年11月1日、「変革センター(The Center for Radical Transformation:CRT)」を設立し、12月20日、内外に公表した。センター長にはマサチューセッツ工科大(MIT)メディアラボの元所長・伊藤穰一氏が就任した。伊藤氏は22年1月から本学の評議員にも就任した。
変革センターの伊藤穰一センター長
変革センターの伊藤穰一センター長
■研究員(敬称略)
武邑 光裕(武邑塾塾長、メディア美学研究者) テンジン・プリヤダルシ(MITダライラマセンター社長兼CEO) ボリス・アンソニー(REBUS財団共同創設者兼理事、デジタルメディア・デザイン・組織研究者) 篠田 佳奈((株)BLUE代表取締役)
武邑 光裕
(武邑塾塾長、メディア美学研究者)
テンジン・プリヤダルシ
(MITダライラマセンター社長兼CEO)
ボリス・アンソニー
(REBUS財団共同創設者兼理事、デジタルメディア・デザイン・組織研究者)
篠田 佳奈
((株)BLUE代表取締役)
世界から研究者が参画
 世界は複雑化・細分化し、変化に対処するには新しい言語や学術領域が必要な時代が来ている。変革センターでは、社会のあらゆる分野の研究者を集め、領域の垣根を越えて研究し合うことで、社会を良くしていくための技術的プラットフォームや文化的発信の場となることを目指す。
 当初はセンター長とメディア美学の専門家・武邑光裕氏など5人でスタート。他にクリエイティブコモンズ提唱者でサイバー法学の専門家・ローレンス・レッシグ氏、慶応大の村井純教授、米連邦政府データ・新興技術ラボの共同創設者ケイト・マッコールカイリー氏など専門家22人が客員研究員として加わる予定。
学生と未来をデザイン
松井孝典学長の話 大学教育の重要な役割は新しい知を創造して社会に還元することですが、そのためには、工学に留まらず俯瞰的に未来の姿を考える力も必要です。マサチューセッツ工科大学のメディアラボで専門分野の壁を越える研究に取り組んできた伊藤氏や各界の研究者、そして、手を動かして物を作る力を持った学生が一緒になって、世界の未来をデザインしていく、既成概念にとらわれない新しい研究を進めてくれることを期待しています。
実践へ最適・千葉工大
伊藤穰一・センター長の話 日本が科学技術の進歩から恩恵を受け、社会的・政治的な変化に対応していくには、理系・文系という分類や、各界のサイロ化が妨げとなっています。こうした壁を打ち破るためには、脱専門的な研究所の立ち上げが重要です。型破りで画期的な研究センターの立ち上げに成功してきた千葉工業大学は、最適なプラットフォームになると考えました。ここで求められる理論や学問には、頭は雲の中にあっても、足はしっかり地についている「実践」と「実社会からのフィードバック」が欠かせません。この点においても手を動かすことを重視する千葉工大は適しています。MITメディアラボでスタートした仕事を、新しいセンターで継続し、日本の社会や世界にポジティブな影響を与える仕事ができることをとても楽しみにしています。
■想定する研究分野
 政府のデジタルトランスフォーメーション▽サイバー空間ガバナンス▽暗号通貨・ブロックチェーン メタバース/NFT▽ナレッジ・マネジメントと学術出版の未来▽オープンソース・ソフトウエア 確率的プログラミング Mathesar オープンソース・ソフトウエア・プログラマー育成▽サイバーセキュリティーとプライバシー プライバシーを高める技術 因果モデリングと合成データを使った安全データ解析▽学び ニューロダイバーシティ(脳や神経の多様性) オンライン学習システムとコネクテッド・ラーニング――など。

オミクロン株に警戒を


 昨年末から新型コロナウイルス・オミクロン株の感染が拡大し、日を追うごとに感染者が増加しています。
 政府分科会の発信にもあるとおり、オミクロン株の感染力は非常に強く、より一層、感染防止対策を強化、徹底する必要があります。
 本学ではこれまで、皆さんのご協力により感染者数は低く抑えられ、学内でのクラスターも発生していません。この状況を継続し、有意義な大学生活を守るためにも、あらためて皆さんに感染防止対策の徹底をお願いします。卒論生、修論生は最終発表の時期と重なりますので、特に注意してください。

・マスクの常時着用▽手指消毒の徹底▽日々の検温▽黙食▽3密回避▽適度な換気

 不要不急の外出を控え、少しでも体調に変化を感じた場合や、ご家族や同居の方が発熱した場合は、登校せず、状況が判明するまで自宅で静養・待機してください。罹患した場合は、教学センターまでご連絡ください。
 なお、大学における感染防止対策の一環として、まん延防止等重点措置期間中は窓口業務時間及び津田沼キャンパスの正門開門時間を以下のとおり変更します。

【窓口業務時間】津田沼キャンパス・新習志野キャンパス
 平日10時〜17時、土曜9時〜12時
 ※補充授業や再試験についてはお知らせした時間のとおり開講されます。

【津田沼キャンパス正門開門時間】
 9時〜16時30分
 (8時から9時までと、16時30分から20時までは通用門をご利用ください。新習志野キャンパスは通常通り開門します) 以上、ご協力をお願いします。

教学センター

津田沼学生担当
電話 047-478-0230
新習志野学生担当
電話 047-454-9756