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2020.12.15

実験・工作教室で浮沈子作り


半沢教授らが指導
 例年、夏休みの小学生向けに開かれていた千葉県立現代産業科学館(市川市鬼高)のサイエンスショーが11月1日(日)、コロナ感染防止に3密とならないよう、実験・工作教室として開かれた。
 館内の企画展示室を会場に、午前と午後の部に計16人の小学生と未就学児・保護者らが参加。本学教育センターの半沢洋子教授(化学)と千葉県警科捜研研究員の金子毅さんの指導で、浮いたり沈んだりする浮沈子(浮き)作りを楽しんだ。
 いつもなら削った鉄粉を燃やすショーに歓声が上がるのだが、今回は全員マスクを着け、長机は1人1台、使用物は事前に机上に準備。教室は前後の扉を大きく開け換気をして行った。
 まず、アルキメデスの原理、浮力と重力のバランスを分かりやすく説明した後、弁当用のタレ瓶(しょう油などを入れる小さな樹脂容器)で浮沈子作りを始めた。
 タレ瓶の底に画鋲で穴を開け、銅粒の重りを入れ、バケツの水の中で浮き具合を調整。その後、炭酸飲料のペットボトルにタレ瓶を入れ、ふたをして完成となる。
 タレ瓶には油性ペンで絵を描きファンシーシールを貼ってもらった。児童たちは夢中で描いたり貼ったりし、それぞれ個性的なタレ瓶になった。
 ペットボトルを軽く握ると、タレ瓶がゆっくり沈み、手を緩めるとタレ瓶が浮き上がるよう、タレ瓶の重りや空気の量を調節。この加減が微妙で児童たちはバケツの中で、タレ瓶を思い通りにしようと夢中で試した。
 半沢教授は、タレ瓶の代わりに目盛り付き試験管を使い、ペットボトルを握ると空気が圧縮されて浮力が減り、浮沈子にかかる重力とのバランスが崩れて沈んでしまうことを説明。幼児は不思議がり、小学生たちは「分かりやすかった」。見ていた科学館の職員らにも好評だった。
 今年、半沢教授が担当する出前授業は、コロナの影響で、今回と佐倉市根郷公民館のおもしろ科学実験隊(2月6日)の開催となった。
握り加減でペットボトル内を浮き沈みするタレ瓶 親子を指導する金子さん(左)。その奥は半沢教授
握り加減でペットボトル内を浮き沈みするタレ瓶 親子を指導する金子さん(左)。その奥は半沢教授

水不足の南房総市 支援


飲料水 バス輸送
 本学と今年3月、包括的連携協定を締結した南房総市(石井裕市長)が深刻な水不足に見舞われているとの報道に、本学は12月11日、飲料水を救援物資として提供した。
 同市和田町の「小向ダム」の貯水量が減少し、12月下旬には市内の一部3千世帯余りが断水する恐れがあるという。本学は何か手助けできないかと考え、大学で備蓄している500_gのボトル飲料水210箱(1箱24本入り・計5040本)を、スクールバスに積み込んで出発した。
 市役所から、優先的に届けてほしいと案内されたのは、小向ダムから水の供給を受けている市内沓見の嶺南中学校。
 到着した水は、生徒らがバケツリレーで次々と「水だーー!」と一生懸命、汗を流しながら校舎内に運び入れ、作業を終えた。
 同校では学校給食などで、食器に敷き紙をしたり、発砲トレー容器などを使用して節水に取り組んでおり、いち早い「飲み水」の提供に、先生方から感謝の言葉が述べられた。
津田沼校舎で積まれる飲料水 校舎に運び込む中学生たち
 津田沼校舎で積まれる飲料水 校舎に運び込む中学生たち

希望の灯り巨大ツリー


 津田沼キャンパスのヒマラヤ杉を彩るクリスマスツリーが11月24日から点灯した。
 新型コロナで、津田沼祭(大学祭)もオンライン開催(12月12日〜)に。活動の自粛が続き閉塞感が漂う中、少しでも人々に安心感や希望を贈りたいと例年通りに点灯。
 約25bの巨大ツリーに電飾1万3千球、外周に1万2千球を飾った。昨年まで芝生の丘に隠れていた本学公式キャラクターのチバニーも、光の輪郭でアピールしている。
 消費電力約1200ワットは太陽光発電で賄い、学生・教職員や習志野市民、沿線の乗客たちに応援の気持ちを届けている。
PPA

PPA

教育センター 佐藤  和

 「コロナ」「コロナ」「コロナ」……。2020年、何度この文字が網膜を通過していったことか。この原稿を書いている時さえ、ネガティブなことばかり考えてしまう。何か良いことはないだろうか?何か良いことはなかったか?何か……。
 後期は対面授業の強化を進めている本学であるが、分散授業を展開するためオンライン授業も継続されている。
 「どうにかこうにか」オンデマンド教材を作製していた前期よりは、少々慣れてきた今日この頃。とある休日、5歳になる息子から「パパってYoutuberのお仕事してるんだね!」。どうやら、オンデマンド教材の事を母親から教えてもらったらしく、その日を境に彼から羨望の眼差し的な視線を少しだけ感じるようになった。突然、世の中の変化による副産物が齎されるかたちとなった。そして、少しだけ報われた気がした。
 「でも、再生回数少ないね」。もう少し、あと少し踏ん張りが必要なのかもしれない。

四季雑感

四季雑感

就職課 島ア 乃理

 今年も待ちに待ったシーズンが来ました!大好物の牡蠣が解禁され、早速お気に入りの生産地から今季初のお取り寄せをしました。牡蠣鍋・カキフライ・カキオコ・炒め物……自宅で思う存分牡蠣を楽しめる最高のシーズンです。牡蠣は通常数年かけて出荷される所、栄養豊富で穏やかな海の恵みを受けたここの牡蠣は、たった1年でぶりぶりに大きく育ちます。1年ものでも他の生産地に比べ大きく縮まないタフさには、感動しかありません。
 今年は、コロナ禍で生活様式や考え方が一変しました。1年間じっと身をふとらせ立派に育ったこの牡蠣のように、私も今だからこそ思うコト出来るコトも糧とし、ポジティブにタフに進んで行きたいと思います。そして、変わらず牡蠣を楽しめる環境がある今、改めて家族や大学の上司同僚、友人、お世話になっている方々に感謝いたします!
 一説によると、旬のものを愉しんだり、思い思いの時間を笑顔で過ごす事が免疫力アップの一因だとか。これから寒さが一層厳しくなりますが、皆様どうぞ“笑顔≠ナ良いお年をお迎えください。

編集だより

編集だより

入試広報課 大橋 慶子

 2020年、我が家で今年一番のニュースといえば、引っ越しにつきる。
 オリンピック開催までにはと、年明け前から、ちょこちょこと行動していたのだが、予期せぬコロナの襲来。そのうち終息するだろうという安易な考えをよそに、マンションを売りたくても誰も見学に来ない……それどころか、新学期になっても中学生の娘は学校が、大学生になった息子は大学が始まらない、旦那と私はリモートワークと、これまで経験したことのない時間を過ごすこととなった。
 一時期はどーなることかとヒヤヒヤしたが、6月には無事引っ越しを終え、あっという間の12月。新しい家で2020年を締めくくれる事は、本当に幸せなことだ。
 年末年始は、これまで恒例行事だった忘新年会、帰省、旅行、初詣など人混みや長距離移動を伴う出来事は全てお預け。
 せめて、オンライン福袋、オンラインおせち、オンライン参拝など、新年に向けできることを、モゥ〜っといろいろ探してみたい。