ＪＲ東日本千葉支社と連携し、京葉線のイメージアップや活性化を図る「京葉ベイサイドラインプロジェクト」の一環として、デザイン科学科・橋本都子研究室が、京葉線千葉みなと駅に掲げる駅名標（ステーションボード）を改良し、待合室をデザイン、イメージ動画を制作した。２月13日には、担当した学生12人と橋本教授が千葉支社担当者の案内で完成した駅を見て回った＝写真。
　今回は①駅下りホーム待合室をデザイン（乗船場や海の波をデザインしたガラス面が採用された＝辻田菜々さん、吉永志帆さん、岩佐美聡さん、鎌形倫太郎さんら）②駅名標（提案内容がそのまま実現＝佐藤里咲さん、佐伯誓志さん、河ミンジさんら）③駅周辺の港の自然と人々の生活を紹介した動画＝小竹雄さん、安本彩さん、橋場七海さんら）――の３つが実現した。
　待合室を担当した辻田さんは「港がすぐ近くにあり、そこで穏やかな時間を過ごしている人々に注目し、ただ電車を待つ場ではなく港近くを楽しんでいるような雰囲気を目指しました」
　駅名標担当の佐藤さんは「駅周辺の街を自分の足で周り、デザインに生かしました。海側は千葉ポートタワーや結婚式場、広々とした公園などがあり、山側は住宅地や小学校、市役所など落ち着いた雰囲気があるので海側と山側をつなぐ駅名標として提案しました」。
　動画を担当した小竹さんは「行きたい時に簡単に調べてもらえるよう隅に撮影場所を記載。ＣＭサイズの30秒に絞り、伝えたい魅力だけを厳選することに留意しました」。
　それぞれが橋本教授の指導に感謝していた。

　体育会「よさこいソーラン風神部」（久保聡主将＝知能メディア工学科３年、部員１２５人）は今年度も各地の大会に参加し次の成果を挙げた。
　▽昨年９月１日「ザ・よさこい！大江戸ソーラン祭り２０１９」で４位に入賞▽同22日「第10回神栖舞っちゃげ祭り」学生大会で大賞を受賞（２連覇）▽11月３日　「第18回ドリーム夜さ来い祭り」＝写真＝で久保主将がＭＣ賞を受賞。
　今年度の演舞は「永焰に」の曲に合わせ「灯火」をテーマに踊った。チームの今を全力で出し切ることを大事にしたという。ドリーム夜さ来い祭りでは、久保主将の２年半の思いをぶつけたＭＣが評価された。
　昨年度出演したサッカー・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースのホームでのハーフタイムショーに、今年度も出演。昨年度の演舞「黎鳴」と今年度の「永焰に」を披露し、ジェフのサポーターらから大きな声援と拍手を受けた。
　他にも「京成バスお客様感謝フェスティバル」に出演し感謝状を授与されたのをはじめ、小中学校や老人ホームで演舞を披露した。
　久保主将は「よさこいを通じて関わってくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。14代主将として、全部員が今を全力で楽しむことができ、歴代最高だったのではないかと誇りを持っています。たくさんの経験ができ、素敵な人たちに囲まれた幸せな１年でした」と話した。

　大学教育の体育・スポーツを研究調査する第８回大学体育スポーツ研究フォーラム（全国大学体育連合主催＝２月27、28日、新潟市の新潟医療福祉大で開催）で、創造工学部教育センター体育教室の佐藤和准教授＝写真＝が「協同型学習における社会人基礎力の変化と受講者のパーソナリティ」を発表し、優秀発表賞（該当２人の首位）を獲得した。
　千葉工大では「スポーツ科学」を開講し協同型学習を導入して人間力育成に努めているが、なお十分とはいえない。
　協同型学習の有効性は学習者のパーソナリティに影響されると指摘されており、佐藤准教授は社会人基礎力調査を実施した結果をもとに、授業効果が確認された向上群と、伸び悩んだ停滞群のパーソナリティを分析。特に授業当初の社会人基礎力が低い学生を考察した。その結果、「チームで働く力」の向上にパーソナリティの影響が確認された。例えばパーソナリティ因子の「知的好奇心」が影響を与えるので学生の興味・関心を十分に引き付ける努力が重要。また「チームで働く力」は社会人になってからでは伸び悩むとの報告もあるため、パーソナリティ特性を踏まえた授業の必要性が確認された。
　佐藤准教授は「フロアトークなどで本学の体育教室が全国の大学体育教員から注目されていることを改めて実感しました。今後も学生の成長に貢献できるよう精進し続けたいと思います」とコメントしている。

　探査機打ち上げから約４年をかけて、ふたご座流星群の母天体「フェートン」に最短５００キロまで接近し、相対速度秒速33キロで通過する間に表層を２台のカメラで撮像して地形や地質を調査する！
　本学惑星探査研究センター（ＰＥＲＣ）と宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）が共同で進めているフェートンのフライバイ探査「デスティニープラス」（DESTINY＋）と、このミッションを支援する「掩蔽観測」への理解を一般の人たちにも深めてもらおうという講演会が２月24日、東京スカイツリータウンキャンパスで開かれ、米国サウスウェスト研究所のマーク・ブーイ博士が世界の掩蔽観測の最先端事情を熱く語った(洪鵬ＰＥＲＣ研究員が通訳)。
　掩蔽観測とは、小惑星が恒星の光をさえぎって地上につくる影を測ることで、小惑星の大きさや形状を測定する手法。
　「デスティニープラス」では、撮像に使うカメラの性能を決めるためにフェートンの大きさと形状を事前に正確に捉えておくことが重要だ。これまでにさまざまな設測方法で推定されたフェートンの大きさ（直径）は４．６キロから６キロと幅がある。そこで掩蔽観測という別の観測方法の出番となった。
　ブーイ博士は、アメリカ航空宇宙局（ＮＡＳＡ）とサウスウェスト研究所などが２００６年に打ち上げた冥王星を含む太陽系外縁天体探査機「ニュー・ホライズンズ」による小惑星「アロコス」の探査に先立って、その大きさや形を事前に正確に決定したことで知られる掩蔽観測の権威だ。
　ブーイ博士はこの日の講演で、昨年７月29日に米国で大観測隊を組織し、最新の機器を使ってフェートンの掩蔽観測を行ったことを紹介。「私がこれまで観測した中で最も小さく、観測が難しい天体だった」としたうえで、数多くの成果を挙げたことを披歴し、こう述べた。
　「デスティニープラスのフライバイは、多くの難しい問題を必ず乗り越えるだろう」
　ブーイ博士の講演に先立ち、ＰＥＲＣの吉田二美研究員が昨年、北海道と宮城県で行った２回のフェートン掩蔽観測について報告。「私たちはこれからも継続して掩蔽観測を行い、フライバイ探査に役立つデータを提供していきます」と語った。