NEWS CIT ニュースシーアイティ

2019.6.15

高い人気、219校参加


20年度入試 高校教員に説明会
 高校の教員を対象にした2020年度の本学入試説明会が5月31日東京スカイツリータウン、6月4日津田沼キャンパスで開かれ、2日間で計219校から221人の受験担当の先生たちが参加した=写真
 内訳はスカイツリー103校、津田沼116校で、昨年の計200校を上回った。
 近年の本学のブランド力上昇を反映して、19年度入試の総志願者は9万2528人と、18年度より1万2079人も増えた。入試説明会への参加校の増加も、このような受験生の間の“千葉工大人気”の高まりに、高校の先生たちの本学に向ける視線も熱さを増しているためとみられる。
 2回の説明会を通して小宮一仁学長が強く訴えたことは、8年前の就任以来、「教職協働」で粘り強く進めてきた教育改革の成果だ。とりわけ「学生が学びたいことを学べる大学」を掲げた教員の意識改革によって、学生の退学率と留年率が大幅に低減。学長就任以降、現在は約1割と理工系大学の平均以下まで下がったことを強調した。
 こうした本学の好調を支えるさまざまな取り組みを、学習環境整備やグローバル化対応、地域との連携、就職支援、さらに惑星探査研究センター(PERC)や未来ロボット技術研究センター(fuRo)の先端研究などの具体例を挙げて、日下部聡・入試広報部長が説明。高校の先生たちは納得の表情で聞き入っていた。
 続いて大川茂樹・入試委員長(副学長・未来ロボティクス学科教授)が20年度のAO・推薦、センター利用、一般入試の要点などを説明した。それによると、センター利用入試(前期)・(中期)の英語の外部資格・検定の基準スコアの変更など多少変わる点はあるが、19年度と大きな変更はないという。

「会員ネットワーク強化を」


令和初の同窓会総会
同窓会総会であいさつする池永会長
同窓会総会であいさつする池永会長
 令和になって初めての千葉工業大学同窓会の通常総会が6月1日、津田沼キャンパス4号館で開かれた。
 同窓会は今年で創立72周年。池永憲明会長(昭和50年機械卒)はあいさつで「同窓会は今年3月に2340人の卒業生を迎えて、8万8300人を超える大きな組織になった。この組織をより活性化して、会員皆が新しい情報や人脈といったメリットを享受できるネットワークの強化を進めていきたい」と述べた。
 そして、支部活動など会員の交流活動への助成の拡大、昨年10カ所で開催された学生県人会の設立促進と同窓会とリンクしたネットワーク構築を進めたいと、具体的な方針を明らかにした。
 来賓としてあいさつした小宮一仁学長は、「本学は今年、志願者が初めて9万人を超え、過去5年間で志願者が増えた大学の全国3位にランクされたが、入試倍率が上がった大学のランクでは日本一。全国783大学の中で入学試験が最も難しい大学になりました」と報告。
 一方、世界の名門大学での日本人留学生の減少と中国人学生の台頭、日本の工業生産力の低下が顕著だとし、「今こそ工業大学が日本を引っ張っていかなければならない。千葉工大はしっかりと学生を育て、グローバル化の時代に対応していく」と決意を披歴した。
 会議はこの後、平成30年度の事業・収支決算・監査報告と令和元年度の事業計画・予算、これから1年、同窓会の運営に当たる本部役員と支部評議員(支部長)を承認。11月23日(土)にホームカミングデイを開催することが決まった。
 議事の後、平成4年から同窓会事務局に勤務し、今年3月に退職した酒井眞美子さんの労をねぎらって、池永会長から花束が贈呈された。
    *
 通常総会の後は2号館3階大教室に会場を移して懇親会。まず瀬戸熊修理事長が「今は教職員をはじめ大学全体が躍進を謳歌しているが、かつては千葉工大にもどん底と言える時代があった。そのことを忘れずに『学生第一』でやっていけば、本学は輝かしい創立100年を迎えることができると確信しています」とあいさつした。
 次いで未来ロボット技術研究センター(fuRo)の古田貴之所長が、パナソニックと本学の産学連携についてプレゼンテーション。両者が共同開発したロボット掃除機が来年3月に発売されること、パナソニックのエンジニアと本学学生が課題解決を競い合うオープンラボと、パナソニック社員による本学での講座開設が進められていることを報告した。
 会は恒例の鏡開き、お楽しみ抽選会と進み、4人の応援団のエールで校歌斉唱。OBたちは学生時代に返って旧交を温めていた。
懇親会で
懇親会で

和田研が女生徒教育支援


メンターに院生、ロケット技術指導
 機械電子創成工学科・和田豊准教授の研究室が支援する女子中高生のためのSTEM(科学・技術・工学・数学)教育プログラム「ガールズ・ロケットリー・チャレンジ」(GRC)の対象校に選ばれた3校の任命式が5月11日、新習志野キャンパス7号館で行われた=写真
 GRCは世界最大級の軍需・宇宙・航空企業の米ロッキードマーティン社が、モデルロケットの製作と打ち上げを通して日本の女子中高生のSTEM教育を推進しようと、2016年10月にスタートさせた。この5月に始まった第4期は、都立国分寺高校、静岡市立高校、麗澤瑞浪中学・高校の3校から14人の女子生徒が参加。
 本学は「ロケットガール&ボーイ養成講座」を実施してきた経験や和田研究室のロケット研究、惑星探査研究センター(PERC)の研究活動などが評価されて18年からプログラムのサポーターを委嘱されている。
 参加生徒たちは、日本モデルロケット協会の4級ライセンス取得に挑戦し、年に2回開催されるモデルロケット全国大会に向けて、それぞれのチームがオリジナルロケットを開発する。
 この活動を和田研の大学院生がメンターとして指導。また、8月にはオリジナルロケットの打ち上げ実験を本学の千種校地グラウンド、組み立て作業を津田沼キャンパスで行い、PERCの研究施設も見学する。
 今期のメンターは工学専攻博士後期課程2年の坂野文菜さんと機械サイエンス専攻修士1年の高砂民明さんが務めている。
 また、ロッキードマーティン社が同じく支援する中高生を対象としたロケット甲子園では、女子だけのチームが優勝し、パリエアショーで開催されるモデルロケット国際大会への出場権を獲得した。和田研のメンターが出場に向け指導なども行っている。

長岡高専と連携協定


 本学は、長岡工業高等専門学校(竹茂求校長、生徒数約1100人=新潟県長岡市)と「包括的な連携に関する協定」を結び、6月3日、小宮一仁学長=写真左=と竹茂校長=同右=が出席して締結式を行った。
 長岡高専は国立長岡工業短期大学(1961年創立)を前身とし、高等専門学校制度が発足した1962年(昭和37年)4月に国立高等専門学校1期校12校のひとつとして設置された。機械、電気電子システム、電子制御、物質、環境都市工学科の5学科、電子機械システム工学、物質工学、環境都市工学専攻の3専攻がある。
 今回の連携で、本学が進めている最先端技術の開発やグローバル化の推進など、今後の社会の中核を支える若い工科系人材の育成に期待がかかる。