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2016.5.15

ロボカップ国内V7
キッドサイズ・サッカー CIT Brains


来月ドイツで世界戦
 未来ロボティクス学科のチーム「CIT Brains」が3月25日から3日間、愛知工業大学(豊田市)で開催された「ロボカップジャパンオープン2016」のサッカーヒューマノイドリーグ・キッドサイズ部門で昨年に続き通算7度目の優勝を成し遂げた。また全実機リーグ参加チームの中で学術的に最も優れたロボットに与えられる「日本ロボット学会賞」を獲得した。同チームはドイツで6月末に始まる世界大会で3年連続の世界制覇に挑む。
今年も国内優勝したCIT Brainsのメンバーたち
今年も国内優勝したCIT Brainsのメンバーたち
 「2050年までにサッカーW杯のチャンピオンに勝つ自律型のヒューマノイドロボットを作る」というロボカップの目標に到達するために、ヒューマノイドリーグのルールは毎年のように改正され、難易度が急速に上がっている。このためロボットの開発が追いつかずに出場を断念するチームも少なくない。
 今年のジャパンオープンではティーンとアダルトサイズ部門は参加チームがなく、キッドサイズ部門だけが行われた。参加したのはCIT Brainsのほか金沢工業大、いわき明星大、学生サークルのTORobotsと台湾の銘傳大(MCU)のチーム。
 試合は5チームによる予選総当たり戦を行いCIT Brainsは1位通過。決勝トーナメントでは、まず金沢工大を1対0、次いでMCUを2対0で破って優勝を決めた。
 CIT Brainsは、昨年の中国での世界大会で優勝したロボットを改良中の機体も試合の一部で投入。「ドイツ大会に向けていろんな試行錯誤をしながら加えている改良が、実際の試合の中でどう効果を発揮するかを確かめるためのデータを取った」とチームを指導している林原靖男教授。
 改良半ばの技術でも他チームに勝ち抜いたところにCIT Brainsのレベルの高さが示されている。
 ドイツ世界大会は6月28日から7月4日までライプチヒで開催される。CIT Brainsは林原教授と学生14人で世界最高レベルの競技に挑む。
競技の様子
競技の様子
CIT Brains「ジャパンオープン2016愛知」参加メンバー(敬称略)
 関遥大▽田辺輝▽平間翔大(以上2年)▽島田悟志▽後藤良平▽結城佳明▽林立樹▽青木亮磨▽岩崎晃久▽下田怜奈▽植木文弘▽中島崇晴(以上1年)=大会開催時
 林原靖男(教授)

ロボ学会賞も獲得


 CIT Brainsが獲得した「日本ロボット学会賞」の授賞タイトルは「人工芝上の高速歩行実現や突発的な衝撃に耐える姿勢制御技術の開発」。人間に例えればトランポリンの上を歩くのに匹敵する不安定な人工芝の上を安定的に歩き、試合で相手とぶつかっても倒れにくい技術が、ジャパンオープンに参加した全ての実機ロボットの中で最も優れていると評価された。
下級生への継承効果
 3月のジャパンオープンに参加したCIT Brainsのメンバーは2年生3人と1年生9人(現在は1年進級)。
 「1年生は昨年の夏休み、冬休み、そして春休みもずっと勉強会を開き、開発作業をする中で、上級生が知識と技術をしっかりと後輩に伝えられた効果が出た」と、学生リーダーの関遥大君。
 林原教授も「彼らはロボットの仕組みをよく分かっていて、最後までポテンシャルをよく引き出していた」と話している。

名誉教授に3氏


中村 和彦氏 小林 幸雄氏 岡本 良夫氏
中村 和彦氏 小林 幸雄氏 岡本 良夫氏
 千葉工大で長年、教育に尽くし学術の向上に寄与した3氏に対し、本学は4月28日付で千葉工業大学名誉教授の称号を授与した。新たに名誉教授となったのは元機械サイエンス学科教授の中村和彦氏▽元電気電子情報工学科教授の小林幸雄氏▽同学科教授の岡本良夫氏(昨年死去)。
クールビス実施中 5月1日〜9月30日
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