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2013.1.15

学部教育シンポ 口頭発表


優秀4点を表彰
賞状を手に(左から)大川教授、市川助教、小宮学長、尾上教授、安藤准教授
賞状を手に(左から)大川教授、市川助教、小宮学長、尾上教授、安藤准教授
 第4回学部教育シンポジウムの第2部・口頭発表は昨年11月26日、津田沼新1号棟3階大教室で行われ、第1部・ポスター講演49点の中から選ばれた17点が発表された。
 シンポジウムは、各教員の授業に対する意識や教育手法・技術の向上を図り、よりよい教育の実現につなげることを目的に教育業績表彰委員会(委員長=梅村茂・機械サイエンス学科教授)とFD委員会(委員長=菅原昌彦・教育センター教授)が共催している。
 審査の結果、▽尾上薫・生命環境科学科教授「時間をいかに有効活用し、コミュニケーションを図るか」▽大川茂樹・未来ロボティクス学科教授「SNSを積極的に活用した学生の好奇心に火を付ける教育の実践」▽安藤昌也・デザイン科学科准教授の「デザイン科学科におけるエンカレッジメントプログラムの実施と効果」▽市川洋子・工学部教育センター助教「教養科目『心理学』における取り組み―自律的学習者の育成を目指して」――の4点が、特に優秀な発表と評価され、小宮一仁学長から表彰状を手渡された。
 どの口頭発表も、本学建学の精神(師弟同行、自学自律)を踏まえて、学生たちの好奇心を引き出し、充実感ある自律学習を促すための教育技法を探るもの。リポート指導法や、ツイッター、フェイスブックなどの授業への取り入れ方、AO・推薦入試合格者に入学準備プログラムとして行ったワークショップの評価などが発表された。

若林助教がW受賞


水泳授業「温冷感予測式」などで
発表賞、奨励賞
 工学部教育センターで体育教室を担当している若林斉・助教=写真=が「人間―生活環境系学会大会・第36回人間―生活環境系シンポジウム」(12月1、2日・名古屋市南区の大同大・滝春校舎で開催)で発表賞と平成24年度奨励賞を受賞した。
 同学会は、さまざまな生活環境におけるヒトの生理・心理・応答を、医学、生物学、工学などの垣根を越えて研究し、住宅、被服、空調設備など人間の生活環境の向上に生かしている。
 受賞対象は1同学会の第4回国際会議(2011年)で口頭発表した「寒冷水浸時の酸素摂取動態―初期代謝反応と、続いて起こる震え反応成分」と、2論文「屋外プールでの水泳授業時の児童の温冷感評価―環境・身体特性・水着の多要因影響」(学会誌第14号に掲載)。
 口頭発表は、英ポーツマス大学との共同研究。水難事故を想定し、摂氏12度の水に浸った時の呼気ガス代謝応答を、入水直後の寒冷ショック反応(過呼吸)と、遅れて生じる震え反応の2成分の合成モデルとして捉え、生理モデルの妥当性を検証した。
 また、奨励賞を得た論文は、水泳授業時の児童の温冷感を環境、水着、身体特性の違いから推定する「温冷感予測式」を構築し、快適で効率の良い水泳学習ができる推奨水温範囲を提案した。
 奨励賞は、過去3年間に発表された若手研究者の論文から選ばれ、若林助教の論文は特に優秀と認められた。
 若林助教は「スポーツ健康科学的な発想に基づく研究に、環境人間工学の視点を加えることでこのような評価を頂き、今後の研究展開の参考になりました。快適環境から極寒、酷暑までさまざまな環境下の人の生体応答について、学内の先生方からもお知恵を拝借して研究を進めていきたい」と感想を述べた。

「デザインフェスタ」に産学プロジェクト作品


山崎研の12人が販売
(上)販売したアクセサリーと(下)山崎研ブース
上販売したアクセサリーと下山崎研ブース
(上)販売したアクセサリーと(下)山崎研ブース
 自由に表現できる場を提供し春、秋に開かれる「デザインフェスタ」(第36回=昨年11月10、11日、東京ビッグサイト西ホール)にデザイン科学科・山崎和彦研究室が、株式会社東新製作所(石原幸一社長)と進める産学協同プロジェクトを出展した。
 プロジェクトは、東京都大田区の町工場を中心に、未来のものづくりの形を作るという目的。デザフェスへの出展は、製品の需要を探ろうと、板金をレーザーで切り出し、立体に起こしたアクセサリーと置物を作って販売した。
 参加したのは山崎研究室の修士1年、清水康秀さん、平子元さん、佐々木俊弥さん、青木拡一郎さん、上野寛生さん、伊藤謙太さんら6人と、学部4年の酒井芳樹君、河西真柚子さん、松本沙織さん、荒木すみれさん、飯田哲也君、大藤修太郎君ら6人の計12人。外部メンバーとして多摩美術大生1人も加わり、4年生の酒井芳樹君がリーダーを務めた。
 アクセサリーは6種類で、正方形や正六角形を種々のパターンで組み合わせたもの。置物は4種類で、動物の形を模したものと、椅子やソファのミニチュア。買った人が最後に手を加えて、好きに折り曲げる仕組みになっている。
 会場は学園祭のようににぎやか。山崎研ブースでは、ステンレス作品の光沢感が際立つよう背景を白くし、スタッフも黒っぽい服装に白手袋をして高級感を演出。「きれい」「かわいい」と立ち止まる客でにぎわった。アクセサリーでランダムにサークルが並んだ作品がよく売れたという。
 酒井君は「さらにブラッシュアップし、先輩から引き継ぐプロジェクトに、我々の長所を生かしていけるよう、がんばりたい」と話している。

人工イクラ作ってみよう


世界一行きたい科学広場 in 浦安
寺本研究室がブース出展
 「世界一行きたい科学広場 in 浦安2012」が昨年11月24日、東海大付属浦安高校・松前記念体育館で開催され、本学生命環境科学科の寺本直純研究室が出展した。
 寺本准教授と研究室の学生たちは「人工イクラを作ってみよう―いろいろな色のイクラ?―」と題してブース出展。顔料・染料を加えたアルギン酸ナトリウム水溶液、塩化カルシウム水溶液から人工イクラ(カプセル状のアルギン酸カルシウムゲル)をつくる過程を、子どもたちに体験してもらった。
 ストローから1滴、しずくが落ちるたびに、コップの中にイクラが1粒ずつ生成され、子どもたちはびっくり!=写真。色とりどりのイクラづくりに熱中し、行列ができる人気ブースとなった。
 会場にはカシオ計算機、キリンビールなど企業や、順天堂大医療看護学部など浦安市内の公立教育機関が約30ブースを出展。東海大教育開発研究所・滝川洋二教授によるサイエンスショーや、浦安高生徒らによる実験教室、「3D顔認証システムに挑戦!」「放射線ってどんなもの?」「液状化とはどんな現象か」などの科学コーナーが設けられ1200人を超す浦安市民らが来場した。

空き缶一掃を競う


エコプロダクツに出展
 環境・エネルギーの未来技術などを紹介する国内最大級の環境展示会「エコプロダクツ2012」(12月13〜15日、東京都江東区有明の東京ビッグサイトで開催)の一般出展の部に、今回も本学学生がアルミ缶リサイクル協会と組んでブース出展した。
 出展したのは前年参加組=浅間隆太郎君(機械サイエンス学科3年)、赤池拓海君(同2年)、吉野洋樹君(未来ロボティクス学科4年)=に1年生の千葉俊之君(機械サイエンス学科)、前田拓海君(未来ロボティクス学科)、嶺井秀平君(情報工学科)が加わり計6人。
 前回同様、空き缶の分別回収をコンセプトに、来場者にコントローラーでロボット2台を動かしてもらい、ゴミとして捨てられた空き缶をリサイクルボックスへと運ぶゲームコーナーを設けた。
 アルミ缶とスチール缶を用意し▽アルミ缶だけを回収▽いくつかのボックス中、「アルミ缶用リサイクルBOX」を選んでゴール――など、前回よりも分別要素を多くし、小さな子どもも遊べるよう、操作をより簡単にした。
 チームワークがうまくとれるようになるまで、製作予定が遅れたりしたが、本番では大きなトラブルもなく、3日間で子どもたちを中心に約1900人にリサイクルゲームを楽しんでもらった=写真。
 エコプロダクツは産業環境管理協会、日本経済新聞社主催で毎年12月に開かれ、今回は711社・団体が1735ブースを設け、約17万8千人が来場した。
 メンバーを代表して、浅間君は「さらに良いものを作れるよう、今年は作業を効率化していきたい」と振り返った。