2005.1.15

3面
 

武石教授――ECO−Manufacture2004に参加

11月17日〜19日、パシフィコ横浜展示ホール
(株)化興と共同開発の繊維強化プラスチックが注目
 

 昨年11月17日から19日の3日間にわたり、パシフィコ横浜展示ホールで「ECO−Manufacture2004(製造業環境対策展/環境・エネルギー対策技術シンポジウム)」が開催された。これは「製造業」の環境経営を支援し、環境・エネルギー対策を推進する新しいスタイルのショー&カンファレンスで、関係49団体(企業)が参加した。
 本学からは工学部機械サイエンス学科の武石洋征教授が、(株)化興との共同開発に成功した精製セルロース繊維を強化繊維とするプラスチック(PFRP=PLANT FIBER REINFORCED PLASTIC)で参加した。
 PFRPはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)の代替材料として必要な強度を持ち合わせており、完全焼却可能で環境・人体に悪影響を及ぼさない新しい繊維強化プラスチックである。
 用途としては、既存のGFRPであるケミカルタンク、プレジャーボート、浴室ユニット、車両部品、住設機器・資材、建設資材などがPFRPに置き換わる可能性があるため、多くの企業がブースを訪れ、自社のGFRP製品との強度比較、製造方法などに質問が集中し、注目を浴びた。
 
▲企業関係者から質問を受ける武石教授(左)
 
 

外国人建築家招き、ワークショップ開催

“海外に目を・・・”学生に良い経験―と古市教授
 

 外国人建築家によるワークショップが、昨年11月18日から同25日まで、本学津田沼キャンパス4号館で開かれた。
 このワークショップは、世界的な建築家・ゲオリグ・ドリエンデル氏とロンドン大学バートレット校講師のC・J・リム氏を本学に招いて、約1週間にわたって大学院生や4年生を中心に課題の提出や指導を行ってもらい、学生たちに最新の建築学を学んでもらうために開催した。
 参加した学生は各チーム8人構成の6チームが設計課題に沿って指導を受け、1週間校舎内に泊まり込んで建築作品を作り上げた。自由提案では、学生たちは、縄跳びをする人の縄の動き、紙風船の膨らみやしぼむ動きなどをコンピュータを使って建築作品を作りあげた。
 最終日の11月25日には、最終プレゼンテーションが行われ、各チームが建築作品の発表を行い、ドリエンデル氏らから講評を受けた。
 建築都市環境学科の古市徹雄教授は「国際化が進む中で、学生たちに海外に目を向けてもらうのが目的の今回のワークショップは成功裡に終わった」と評価した。
▲世界的な建築家を招き、津田沼4号館で開かれたワークショップ   ▲ドリエンデル氏と課題の検討
 
 

東京、大阪で「特許ビジネス市」

高谷教授が両会場で講演
9月30日・東京ビッグサイト
11月12日・クリエイション・コア東大阪
 

 特許流通促進事業の一環として、独立行政法人「工業所有権情報・研修館」主催の『特許ビジネス市』東京会場が、昨年9月30日に東京ビッグサイトで、同大阪会場が昨年11月12日にクリエイション・コア東大阪で開催された。
 この2会場に他大学や企業の研究者とともに、本学機械サイエンス学科の高谷松文教授が参加して、「ヨウ素を使った金属表面処理技術」のテーマでプレゼンテーションを行った。同教授は、すでに「ヨウ素もしくはヨウ素化合物含浸金属材料基材の酸化膜皮膜構造およびその形成方法および核皮膜構造を有する応用物品」の名称ですでに特許申請している。
 両会場で行ったプレゼンテーションの内容は「千葉県の豊富な地下資源のヨウ素を利用して、アルミニウムなどの金属表面に抗菌性と潤滑性を創製する表面改質技術です。陽極酸化被膜もしくはエッチング溶解により形成された金属酸化被膜の表面に存在する微細孔に、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を電気泳動法により含浸・担持させることにより、持続性に優れた抗菌効果と潤滑効果を発現させることができます」と発表し、活発な質疑応答も行われた。  
▲特許ビジネス市・東京会場
 
 

矢沢講師が講演2件

日本腐食物質学会の講演会と公開シンポジウム
 

 昨年11月26、27日の2日間、本学津田沼校舎5号館で「日本腐食物質学会・第20回講演会、公開シンポジウム(日本腐食物質学会主催)」が開催された。この大会は本学資源環境総合開発センター、付属研究所グリーンケミストリーフォーラムが協賛して開かれたもので、当日は一般講演で23件、公開シンポジウムで5件が発表された。
 本学からは、一般講演で生命環境科学科の矢沢勇樹講師が山口達明教授と共同研究の「ヨードかん水中フルボ酸の分離および平均化学構造の推定」と題した講演を行い、公開シンポジウムでも「天然腐食物質を用いた荒漠化土壌の改良」と題した講演を行った。
 
▲日本腐食物質学会講演会場
 
 

第2回産官学連携フォーラム

本保、柳川、斎藤、滝口4教員が特許出願4件を講演
 

 千葉工業大学と産業界、地域社会との交流を深めることを目指す「第2回産官学連携フォーラム―知的財産権と産学連携―」(千葉工業大学技術・情報振興会主催、習志野商工会議所共催)が、昨年12月15日、本学津田沼校舎5号館で企業関係者らが参加して開かれた。初めに本学の本岡誠一学長があいさつし、本学技術情報センター運営委員会委員長の南和一郎教授(機械サイエンス学科)が今回のフォーラム開催について説明した。
 続いて、(社)発明協会千葉県支部常務理事・事務局長の海藤節男氏と千葉県知的所有権センター・特許流通アドバイザーの稲谷稔宏氏が基調講演を行った。この後、千葉工業大学特許シーズ発表が行われ、本学は2000年(平成12年)から、教員の研究を大学から特許申請し、多くの特許が認められている。その中から、次の特許出願4件の講演が行われた。
 まず、本保元次郎教授(工学部機械サンエンス学科)が「形状記憶・超弾性線材の連続鋳造法」を、続いて柳川博文教授(情報科学部情報ネットワーク学科)が「一枚パネル形ステレオスピーカーの3D音響化」について講演した。また、斎藤哲治教授(工学部機械サイエンス学科)が「希土類金属の回収方法」を、滝口泰之助教授(工学部生命環境科学科)が「好熱性細菌によるキトサンオリゴ糖の製造方法」のテーマで講演した。この後、それぞれ企業関係者を対象にした相談会も設けられ、有意義なフォーラムになった。  
▲第2回産官学連携フォーラム会場

 
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