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2014.10.15

書写書道で記念特別大賞


建都・中山君 「造像記」に挑む
中山君とその作品(下)
中山君とその作品
 建築都市環境学科の中山晃一君(3年)が、全国学生書写書道展(9月28日、東京都千代田区一ツ橋の日本教育会館で展覧会と表彰式を開催)公募の部で第38回展記念特別大賞を受賞した。
 中国・南北朝時代(439〜589年)に龍門洞窟内に刻まれた六朝楷書を代表する書「造像記」から「夫人尉遅為亡・・・」で始まる11字に挑み、8月下旬に応募。公募・大学生の部には75点が出品されたが、文部科学大臣賞に次ぐ学生ナンバー2の賞に選ばれた。
 所属同好会の書道倶楽部は発足後、日が浅い。受賞で、倶楽部活動に活気を呼ぶことができたと喜んでいる。
中山君の話
 全国大会で素晴らしい受賞ができ、とてもうれしい。夏に、海外で書道を教える機会があり、子どもたちが手を真っ黒にしながら楽しそうに書に触れているのを見て、書道文化は思った以上に海外で関心を持たれていると感じました。古来の文化=書道をこれからも続けたいと思います。

“サマソニ”歩道橋を彩る


デザイン有志、今年も
歩道橋に飾られたロゴ入りバルーン デザイン科学科の参加者たち
歩道橋に飾られたロゴ入りバルーン デザイン科学科の参加者たち
 来場者10万人を超す夏の都市型ロック・フェスティバル「SUMMERSONIC2014」(略称サマソニ=8月16、17日、幕張新都心で開催)で、今年もデザイン科学科の院生・学生の希望者12人が開催日を挟む4日間、会場へ続く歩道橋をバルーンで飾った。
 音楽祭を訪れる人々を地元が歓迎し、音楽祭を盛り上げるのが狙い。本学は一昨年から参加し、普段はビジネス色が強い幕張の歩道を、塩ビ・シートのバルーンで華やかな非日常空間に一変させて、喜ばれている。
 今年も県と千葉市、サマソニ側から依頼を受け「幕張新都心賑わいづくり研究会」と共同でプロジェクトを進めた。今回からロゴ使用も認められ、長尾徹教授の指導で「SUMMERSONIC×千葉工業大学」と、オリジナルのロゴシールを貼ったバルーンで立体歩道橋を彩った。
 小田裕和さん(修士2年)は、サマソニのパンフレットの表紙=写真下=と、飲食ブース(賑わいづくり研究会などが出店)の看板をデザインした。
 リーダー役・矢ケ崎雄大君(修士1年)は「サマソニに一段と深く関われて、モチベーション高く作業することができたのではないか」と話している。デザイン科学科は今後も参加する予定。
 サマソニは幕張・大阪の2地区で併行開催され、英ロックバンド「クイーン」など国内外の有名アーティストが多数出演した。

菅助教が「注目講演」


高温ナノ領域でのスイッチ効果
 応用物理学会が第75回秋季学術講演会(9月17〜20日、北海道大札幌キャンパスで開催)に先立ち発表した「注目講演」に、菅洋志助教(機械サイエンス学科=写真)の「高温環境下における白金ナノギャップ電極の抵抗変化効果」が選ばれた。
 応用物理学会は、講演予定論文の中から特に学術的・社会的に注目される研究を選定して受講を勧めている。
 菅助教の研究は、白金で作られたナノギャップ電極のスイッチ効果についてで、既存の半導体素子が機能しない高温環境下(600℃)でも機能する可能性を明らかにした。投稿4057件中「注目講演」はわずか19件だった。
 菅助教は、ナノ領域の制御技術が、今後の技術革新のカギを握るとみて研究している。
 高温環境下でスイッチ効果を確認する取り組みは、繊細な電圧管理と膨大な回数の実験が必要とされる。もともと高温環境下でスイッチ効果が生じると考えられていなかったが、その可能性に焦点をあて、地道に実験的研究に取り組んできた成果が表れた。
 材料内部の特性を熱力学的に把握する研究をしている内海秀幸教授(建築都市環境学科)によると、菅助教の研究で得られた知見は今後、不揮発性メモリの分野などでの活用が期待され、波及範囲は広いという。

フラッグフットボール


茜浜で“全国大会”6大学参加
競技を終えて参加者全員で記念撮影
競技を終えて参加者全員で記念撮影
 フラッグフットボールを授業に取り入れている6大学の学生が集まって日ごろの教育効果をグラウンドで発揮する「大学体育FF全国大会」(実行委員長=松元剛・筑波大准教授)が9月2、3日、新習志野キャンパス茜浜運動施設で開かれた。
 昨年に続き2回目で、参加したのは、筑波大、流通経済大、東京医科歯科大、麗澤大、東京藝術大。本学からは教養科目の「集中スポーツ科学」を受講している33人が正規授業の一環として競技に参加した。
 また、大会運営面でも総合学際科目「スポーツイベント」の受講生8人が授業の一環として学生運営委員を務め、審判や本部活動に活躍。教育センターの森田啓教授、谷合哲行准教授と社会システム科学部の加藤和彦准教授が運営委員として大会を下支えした。

 競技は初日の9月2日が大学対抗戦。参加15チームが5ブロックに分かれて総当たりのリーグ戦を行い、各ブロックの首位チームによるトーナメント戦で順位を決めた。
 結果は優勝が筑波大「つくば・イーグルス」、2位「麗澤大III」、3位に本学の「CITエレファンツ」が入った。
 2日目の9月3日は、参加6大学の学生が前日同様、リーグ戦による予選と、首位によるトーナメント戦を行った。
 優勝した「みんな大好きエビフライ」(千葉工大3、筑波大2、麗澤大、流通経済大、医科歯科大各1人)チームには、公益財団法人日本フラッグフットボール協会から表彰状が贈られた。

 タックルの代わりに腰に付けたフラッグを奪い合うフラッグフットボールは「身体接触のないアメリカンフットボール」とも言われている。
 このスポーツを大学教育に取り入れることの効果については、1体格や性別、競技経験などの個人差に関係なく、だれでも参加できる2参加者全員が役割をもち、それを達成する責任を負うことから責任感や協調性を育て、コミュニケーション能力を高めることにつながる――などのさまざまな教育効果が期待されている。
 運営委員を務めた谷合准教授は「この大会では各校の特色が、それぞれの作戦の立て方にも反映されて、“何が起きるか分からない”このスポーツ独特の面白さを倍加させていた」と話している。

■PM加藤研も支援
 今大会では、社会システム科学部プロジェクトマネジメント学科・加藤研究室の3年生12人が、ゼミの一環として会場設営などをサポートした。
 この12人は今年5月から、習志野市が本拠地の社会人アメリカンフットボールチーム「オービックシーガルズ」の支援をインターン活動として行ってきた。
 9月23日に行われた「シーガルズ」にとって年に1度のホーム公式戦、対「オール三菱ライオンズ」戦(秋津サッカー場)をビッグプロジェクトと見立てて、試合を盛り上げるための観客動員策などを企画。習志野市商店会連合会や同商工会議所と協力し、チームカラーの特製Tシャツを着て、地元の夏祭り会場や商店街に出向きチケットやグッズを販売したり、試合当日のファンサービスイベントを開催したりと、活動は多岐にわたった。
 FF全国大会でのサポートもこうした活動と合わせて、スポーツイベントの企画・運営についての知識・戦略と経験を広げることがねらいだ。