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2011.7.15

全関東ジムカーナ選手権


鈴木君(機サ2年)が個人V
雨中、舗装道路を激走する鈴木君の車
雨中、舗装道路を激走する鈴木君の車
 学生モータースポーツ競技の一つ、舗装道路を走る「ジムカーナ」。平成23年度全関東学生ジムカーナ選手権大会で、本学自動車部(主将・岡澤純也・機械サイエンス学科2年)の副将・鈴木琢磨君(機械サイエンス学科2年)が、個人の部で見事優勝を飾った。
 未舗装道路を走るダートトライアルと違い、ジムカーナは舗装道路を1台ずつ走行し、タイムを競う競技。今年度は5月29日(日)、静岡県小山町の富士スピードウェイで開催された。
 超大型の台風2号が日本列島に近付いているという悪環境の中、参加21大学(出走63人)が腕を競った。大会は5年続きの“雨中戦”。
 降りしきる豪雨の中では1分5秒台が優勝タイムといわれていたが、鈴木君は午後の2走目で1分4秒81と、ただ1人4秒台をたたき出した。アナウンスの瞬間、他校の応援席からも大きな拍手が起こった。
 鈴木君は「練習の成果が発揮できた。なにより部車を一緒に仕上げてくれた先輩・後輩や、応援に来てくださったOBや先生方の力が大きかったと思う」と話している。
 団体では11位となった。優勝は慶応義塾大学。
 昨年度のジムカーナ東京大会チャンピオンで、全日本学生ダートでも個人3位に入賞したOBの石井良治さんが今回、大会審査員とデモランを務めた。
 なお、全関東ダートトライアル選手権大会は7月3日、栃木県那須塩原市の丸和オートランド那須で開かれた。
自動車部の面々。前列右の赤いつなぎが鈴木君
自動車部の面々。前列右の赤いつなぎが鈴木君

3人にターボ機械協会賞
速度場計測の論文で


OB林さん
小山准教授
佐野教授
佐野正利教授 小山正晴准教授 林信敬さん
佐野正利教授 小山正晴准教授 林信敬さん
 本学機械工学科を卒業、平成22年に大学院工学研究科で博士(工学)の学位を取得した林信敬さんが、機械サイエンス学科の小山正晴准教授、佐野正利教授と共同発表した論文が、ターボ機械協会賞(論文賞)を獲得、5月20日に東京大学生産技術研究所で行われた協会総会で表彰された。
 同協会は1972(昭和47)年に設立され昨年、一般社団法人になった。ポンプや送風機、圧縮機からロケットエンジンのタービンまで、ターボ機械産業の発展と技術の向上、産官学の交流と連携をめざす学術集団。
 論文名は「PIVによる遠心羽根なしディフューザにおける旋回失速発生時の速度場計測」。林さんの博士論文の中核をなす成果だ。
 ターボ式の遠心送風機、圧縮機では、運動エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ部で逆流領域が生じたり、流量を下げていくと旋回失速が起きたりする。旋回失速が発生した流れ場では、翼通過、失速の2種類の周期的変動が現れるが、2種類同時に考慮して解析した研究は少なかった。
 林さんと小山准教授らは非接触で面計測ができるPIV(画像粒子流速測定法)システムを採用し、デジタルカメラやレーザーを用いて複雑な流れ場を解析。PIVの欠点となりがちな時間分解能の低さや、周波数応答性の低さを克服する新たな方法を開発し、旋回失速発生時の全体的な流れ場(速度場)の詳細を明らかにした。
 この研究が、ターボ技術の発展に寄与する優秀な論文と評価された。
 佐野教授は、「非常に複雑な現象であるために、これまで不明だった流れ場の詳細や旋回失速発生のメカニズムを明らかにしたことは、今後のターボ機械の性能向上に寄与するところが大きい。今後のさらなる発展が期待される」と話している。

藤田准教授に活動功労賞


学会発展に貢献
人工知能と知識処理
藤田茂准教授
藤田茂准教授
 情報科学部情報工学科の藤田茂准教授(専門は人と情報システムの共生を目的とした知的エージェントの研究)が、「人工知能と知識処理研究会専門委員会」の幹事として貢献したとして6月2日、電子情報通信学会情報・システムソサイエティ(会長・石田亨京都大学教授)からシステムソサイエティ活動功労賞を受けた。
 情報・システムソサイエティは工学関係で大規模な電子情報通信学会(会員数3万5345人)の中で、登録会員1万2194人を有する情報システム分野の研究者、技術者の集まり。藤田准教授は1999年5月から2002年5月までソサイエティ幹事として専門委員会8回、研究会3回、ワークショップと論文誌特集号幹事各1回を担当し、研究活動の発展に寄与。07年からはISSソサイエティ誌編集委員を務め、2008年通巻51号の編集に主担当として参加し、同誌の編集を支えた。08年には総合大会・シンポジウム講演「共生コンピューティング」を担当した。
 藤田准教授は「学会誌、論文誌の発行や研究会活動などは企業の研究者や大学教員の活動によって支えられています。幹事として人工知能と知識処理研究会に参加したことで、千葉工大の名を広められたのではないかと思います。本学の研究発表を期待しています」と話している。