NEWS CIT ニュースシーアイティ

2010.6.15

未来ロボット技術研究センター(fuRo)の古田貴之所長


ロボット解体LIVE
「壊してみよう」子どもたち燃える
みんな未来のロボ博士!
「まず壊してみよう」 「オイオイ、壊しすぎだよ!」
「まず壊してみよう」 「オイオイ、壊しすぎだよ!」
 「ロボットはね、使う前にまず壊してみるもんだよ」――本学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の古田貴之所長の一言に、会場いっぱいの子どもたちが歓声を上げる。
 4月24日(土)、東京江東区の日本科学未来館7階ホールで、電機産業ものづくり人材育成委員会主催「第1回わくわく科学・工作フェスタ」が開かれた。この日は2つの科学ショーと5つの工作教室が行われ、古田所長のショーはその真打。
 所長は初めに、「今日はロボットとは何か、遊びながら勉強しよう」と呼びかけた。まず会場から姉弟2人を前に招き、市販の小さなボクシングおもちゃで「勝負」。でも所長のボクサーはセンサー、コンピューターを備えたロボット。闘いは互角だったが、相手を感知して動く姿に、子どもたちは「感じて考えて動く」のがロボットだと早々に理解したようだ。
 日本と外国のロボットを動画で紹介したあとお待ちかね解体LIVE。哀れバラされるのは、市販の丸い「掃除機ロボット」。
 子どもたちは全員前方に集まり、ドライバーを手にした数人を中心に、所長の解説を聞きながら解体を進める。「ブラシの下にセンサーがあるんだよ。ほら、この10円玉みたいのがそれ。実はこれはマイクで、ごみがたくさんあるとその音を拾うんだ」。
 子どもたちはすでに夢中。所長が「ゆっくり」と言っても手の動きは止まらず、細かく解体してしまった。「ここまで熱心な解体は、あまり見なかった!」とアシストの先川原浩fuRo室長もびっくり。
 子どもたちと付き添いの両親からの質問が終わらない。最後に古田所長が「ロボットを作ってみたい人――」と問うと、ほぼ全員が手を上げた。未来のロボット博士がいっぱい誕生したようだ。
 古田所長は最後に、未来館の中にあるfuRo開発のロボット「ハルクII」などを紹介。親子で展示場所を訪れ、操縦に挑戦した子もいた。
横浜で注目のエンジニアのシンポ
「ほしいモノは自分で作る」
古田所長「諦めないでやろう」
対談するふたりの「貴之さん」 満員の聴衆
対談するふたりの「貴之さん」 満員の聴衆
 「ほしいモノは自分で作る!―工学系クリエイターの挑戦」。こんなタイトルのシンポジウムが横浜で開かれ、代表的エンジニアとして本学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の古田貴之所長が登場した。
 場所は横浜駅の「朝日カルチャーセンター」ホール。観客80人、うち女性8割。もう一人の講師は、最大2200万個の星を映し出すプラネタリウム「メガスター」を開発した大平貴之さん。
 ふたりの共通点は、ファーストネームだけでなく、ほしいモノは自分で作ってきたこと。
 大平さんは、小学校のときに夜光塗料を星に見立てたものから始め、次第に本格的なプラネタリウムに近づき、98年には150万個の星を映し出すメガスターを発表、後継機はギネスブックに載った。
 一方の古田さんは、子どもの時に重い病気になり、それが人を助けるロボット作りに繋がる。多様な変形・高い移動性を誇る「ハルクII」をはじめとする数々のロボットを開発。国家プロジェクト参加や企業との積極的連携を行い、今やロボット界の第一人者だ。
 ふたりは「なぜ、モノを作るのか」という点でもほぼ共通していることが対話の中で明らかになった。それは「人の役に立つ、人を楽しませる」ためということだ。その目的遂行のために、「ほしいモノ・必要なモノ」が世の中になければ、自分で作る情熱とエネルギーと技を持っていることでもある。 
 会場前列の少年に古田所長が一言。「ものごとは、できるかどうかじゃないんだよ。どうやったらできるか、なんだ。やりたいことをやろう」。

和やかに同窓会総会開く


第1回卒業生も参加
同窓会総会会場 抽選会で最高賞を射止め、「やった!」と笑顔の宮川氏(左)
同窓会総会会場 抽選会で最高賞を射止め、
「やった!」と笑顔の宮川氏
 平成22年度の本学同窓会総会が5月29日、津田沼校舎4号館431講義室で開かれた。
 開催に先立ち、物故者に対し全員で黙とう。その後、一瀬英貴会長から同窓会奨学金の支給が開始されたことと、同窓会事務に大学事務局のキャリアセンターから磯海善隆事務長が着任したことが報告された。
 会長挨拶の中で、大学と企業のOBとの連携を深め、厳しい就職状況に対し積極的な支援を行っていきたいと抱負が述べられ、会員の協力が要請された。
 本岡学長からは、大学の近況報告と、同窓会からの支援に対して感謝の言葉が述べられ、今後のさらなる協力が要請された。
 また、同窓会活動に尽力された釧路支部の石橋栄紀前支部長はじめとする8支部の退任支部長に対し、一瀬会長から感謝状と記念品が贈られ、会員から大きな拍手が贈られた。
 引き続き会場を新1号棟3階の大教室に移し、懇親会が開かれた。一瀬会長や本岡学長、そして今回参加された第1回卒業生の南義弘・元同窓会会長らによる鏡開きで始まった懇親会では、和やかな雰囲気が会場を満たした。
 久しぶりに再会した同窓生たちは、用意された料理やグラスを片手に、目の前で進行している新2号棟建設や、学生時代の思い出などの話題に花を咲かせていた。
 恒例の抽選会では宮川博光さん(工経52年卒)が最高賞の同窓会会長賞(有田焼青磁壷)を射止め、拍手と歓声攻めにあった。
同窓会

同窓会


建築都市環境学科
篠田 裕

 「沙漠」は「沙」が常用漢字に入っていなかったので「砂漠」と表記されてきたが、この6月に入ることとなった。従前の「沙漠」表記に戻ることになるのだろうか?
 文部科学省の科学技術政策研究所が、この10日に発表した「今後30年の技術発展予測」によれば「2009年には砂漠の緑化技術が普及・・・」とある。
 現在の世界の食糧生産量からみて、定員過剰になりつつある「宇宙船地球号」の乗員の食糧問題の解決が、沙漠の緑化で解決できるのかもしれない。が、沙漠のない日本で、沙漠に関する研究・情報交換をしている「日本沙漠学会」の会員数は減少傾向にあり、乾燥地緑化活動の実践活動も、今一つの感が拭えない。
 果たして、予測通りに解決するのだろうか?という疑念は、来年5月、日本で開催される「世界沙漠会議」で、その行く末を知ることができるかもしれない。
 いずこの学会も、若手会員の減少が悩みの種らしく、これで山積する問題解決ができるのだろうかと、梅雨入りを間近に控えた暑さの中で、しばし考え込んでしまった。

四季雑感

四季雑感

キャリアセンター
出水 雄祐

 

 いつもは憂鬱な梅雨。ただ今年に関して言えばそんな気持ちはどこへやら、高鳴る気持ちを抑えきれない私がいる。なぜなら4年に一度の祭典、ワールドカップが開催されているからだ。例年であれば雨で仕方なく家にいる私だが、今年はテレビにかじりつき、日本代表の挑戦や一流選手達の華麗で迫力あるプレーに心を躍らせている。
 しかし楽しいことの前には・・・というのがこの世の常。我が家にはサッカーに興味がない妻とのチャンネル争いという戦いがある。これまで何度も苦杯をなめ続けてきただけに、今回だけは絶対に負けられない戦いと位置付け、戦い抜く覚悟を決めていた。
 そんな私に幸運の女神が微笑んでくれたのが数日前。テレビで日本代表情報を一緒に見ていた妻が、あるイケメン選手を見て「かっこ良い!」と一言。それからの話はどこの家でもあることで、我が家ではサッカーが一気に市民権を獲得したのである。
 最後に、夫婦仲のためとは言わないが、日本代表が南アフリカで大活躍してくれることを心より期待している。日本ガンバレ!

編集だより

編集だより

入試広報課
大橋 慶子

 なぜだか、雨の日の出来事のほうがよく覚えている、ということがある。楽しみにしていたイベントで降りだしたことや、びしょぬれになったこと。良くも悪くも記憶に残り特別な思い出になりやすいのかもしれない。
 そんな雨の日の思い出に、寄り添うように存在するのが「あじさい」だ。
 あじさいが沢山咲く娘の通う保育園、この時期は雨でもお迎えに行くのが意外に楽しい。用意されたようにかたつむりまで顔をだし、凛と咲いている姿を見ると、憂鬱な気分も一気に吹き飛ぶ。
 我が家のベランダには、娘の誕生を記念して購入したあじさいが一鉢ある。大した手入れもしていないというのに、今年も随分花が咲き始めた。雨風の強い日、必死に耐えるあじさいを見て、「ほおっておいても強く育つものだね」と話した私に、「隠れて俺が世話してるんだよ」と旦那がポツリ。あじさい?それとも娘?
 こんなふうに雨の日の思い出が一つひとつ増えていくのだろうと、少し嬉しい気持ちになった。