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2009.4.15

無人の車いすが広場をすい〜っ


fuRoが自律移動支援実験
銀座「ユビキタス計画」で
障害物をよけて無人車いすがスイスイ 見学者に説明する清水研究員
障害物をよけて無人車いすがスイスイ 見学者に説明する清水研究員
 3月6日昼、地下鉄銀座駅の広場。無人の車いすがすーっと動き出した。置かれた障害物をよけて走ったり、安全のためにストップしたり。
 デモンストレーションを行ったのは、本学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の清水正晴研究員、未来ロボティクス学科の林原靖男准教授らで、清水さんは「人が操縦する場合と自動操縦とを違和感なく融合させたい」と説明した。
 この日のデモは、国土交通省などが行っている「東京ユビキタス計画2009」公募公開実験の一つ。
 fuRoは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト/移動知能(社会・生活分野)の開発/搭乗用移動知能の構築を簡便にするモジュール群の開発」に芝浦工大、NECソフトとともにコンソーシアムを組んで参加しており、汎用的に利用できる知能モジュール・部品の開発を目指している。
 一方、東京ユビキタス計画では、地上の街路や店舗、地下の通路に多数埋め込んだ情報発信ICタグと受信携帯端末ユビキタス・コミュニケーターを使って観光や買い物を楽しみ、安心して街歩きができる自律移動支援実験を行っている。ICタグには場所・モノの情報を荷う「世界に一つだけ」のucodeが振られており、今回fuRoのロボット実験もこれらのインフラ利用を想定して行われた。
 研究開発の目標は搭乗用移動知能なので、車いすはテスト対象の一つ。移動体としてはセグウェイなどいろいろな形が想定される。知能ソフトウェア部品が揃えばそれを使って簡単にロボットシステムができるという。清水研究員は「いつでも、どこでも、だれでも恩恵を受けられるのがユビキタスで、ロボット技術も同じ。そうしたインタフェース、環境、技術を目指して研究を続けたい」と語っている。

ロボット関連、一堂に


本学で技術とアイデア交流
先端ものづくりチャレンジ
知能ロボットコンテスト
知能ロボットコンテスト
 優秀な企業、千葉工大そして習志野商工会議所が一緒になってロボット関連産業を創出するプロジェクトが始まっているが、その一環として、子供たちを含めた技術とアイデア交流の場「先端ものづくりチャレンジ2009イン習志野」(習志野商工会議所・千葉工大・NPO法人国際ロボフェスタ協会主催)が3月29日、本学津田沼キャンパスで行われた。
 プログラムは、ロボット競技、こども絵画コンテスト、展示、製作体験の4部門。
 ロボット競技部門では自律ロボットが競技台上の16個のボールを集めてゴールに入れるゲームが行われ、ゴール得点にパフォーマンス、技術、スピードなどを加味して採点された。その結果、東京農工大ロボット研究会「PUR−夏」チームのロボット「片付ケロ!」が最優秀賞を獲得。未来ロボティクス学科王研究室・(株)小出ロール鐵工所チームがデザイン賞を受けた。
 こども絵画コンテストでは、将来、人とロボットが一緒に働き暮らす様子や新しいアイデアを表現する小学1〜6年生の作品119点から選ばれた20点が披露された。
 展示ブースには習志野市内はじめ近隣の企業、本学各学科、研究室などから製品やパネルが出品された。
 ロボットキット製作体験部門では、小・中学生が自分でプログラムを書き、組み立て、動かす教育用ロボット「梵天丸」を使ってロボットの理解を深めた。
 同じくプロジェクトの一環である「次世代ロボットセミナー」は昨年11月27日に第1回「ロボットの機能的なカタチ」が開かれ、その後3月26日まで5回行われた。「生活支援」「ロボットの感性」「自律化と共存」そして「蝶のように飛ぶロボット」など興味深いテーマが評判を呼んだ。
千葉工業大学長賞の「ともだちロボット」 ロボットの完成に思わず笑顔
千葉工業大学長賞の「ともだちロボット」 ロボットの完成に思わず笑顔

「インターンシップ」準備合宿に19人参加


就職への積極態度を育成
学生同士のグループワークで自己PR
学生同士のグループワークで自己PR
 在学中に自らの専攻や将来のキャリアに関連した就業体験を行うインターンシップ希望者が増えている。そこで社会人として求められるものを合宿で体得する「インターンシップ準備合宿」が3月20〜23日、千葉県長柄町の日本エアロビクスセンターで開かれた。
 主催は本学キャリアセンターで、参加したのは3年次にインターンシップを希望する2年生19人。
 キャリアセンターは、企業が求めるリーダーシップ性、想像力や発想力を養おうと呼びかけた。就職試験では面接・集団討論が重視されており、そこで試されるのは学生同士のグループワークで自己PRコミュニケーション力学生同士のグループワークで自己PR調整能力・思考の柔軟さ学生同士のグループワークで自己PRチャレンジ精神学生同士のグループワークで自己PR協調性だという。
 さらに就職を勝ち抜くためには、対象を知る・自分を知る・自分を表現する力が不可欠だ。
 今回の合宿は、仲間意識をもち、就職への積極的な取り組み態度を育成することを目指した。
 まず、具体的なビジネスの例を使って職場・組織の課題や悩みを擬似体験する。学生たちは強い興味を持ち、なぜコミュニケーション力が求められるのかなどについて、働くこととの関連で認識できたという。
 オリジナルなビジネスモデルをチームで提案し発表する講座では、創造性が不足気味で、常識を崩す必要ありと指摘される学生もいた。一方、新聞の持つ情報源としての役割に気付いたグループは、目の付け所がいいと評価されていた。
 キャリア教育の講座では、自己紹介・自己PRが上達した学生が目立った。彼らは社会人としての自分を具体的にイメージし、就職への行動力を育成できたようだ。
 終了後、主催者側からは、ほとんどの学生が今後の課題を自ら認識できたという講評があった。