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2008.10.15

戸田、橋本両教授に論文賞


色材協会 独創性、色材技術貢献度評価
色材協会賞表彰式。円内は戸田教授(右)と橋本教授(左)
色材協会賞表彰式。円内は戸田教授(右)と橋本教授(左)
 社団法人・色材協会(阿部正彦会長)の2008年色材研究発表会が9月11日、名古屋市で開かれ、本学生命環境科学科の戸田善朝教授と橋本和明教授が平成20年度色材協会賞(論文賞)を受賞した。
 色材協会は国内唯一の色材に関する学術団体で、現在会員約2400人、維持会員200社。塗料、インキ、化粧品、プラスチック、画像形成、カラーフィルムなどの機能製品にいたる製造、評価を幅広く行い、色材技術発展を図っている。
 今回の受賞は、安定性と安全性に優れた光輝材化粧品の開発研究(日本光研工業との共同研究)に対し、その論文の独創性、色材科学技術への貢献度の高さなどが評価された。研究は白雲母を粉砕分級し、粒径の異なる平滑な粒子に二酸化チタンを被覆焼成、その後アルカリ溶液浸漬で微粒二酸化チタン層を剥離させ、板状二酸化チタンを得ることに成功。さらに、これを基板材として安定性の高いルチル型二酸化チタンを被覆し、柔らかさと緻密感のある干渉色をもつ光輝性顔料を得た。
 なお戸田教授は日本セラミックス協会、石膏石灰学会でも論文賞を、橋本教授も日本セラミックス協会で論文賞、無機マテリアル学会で永井記念賞などを受賞している。

本学の3人に奨励賞


「プロと卵のエコデザイン展」
深井君の作品 五代君の作品 柳井君の作品
深井君の作品 五代君の作品 柳井君の作品
 東京・新宿のオゾンプラザで8月28日〜9月9日に開かれた「プロと卵のエコデザイン展2008」で、本学デザイン科学科4年の深井将史君、五代真規君、修士1年の柳井謙さんの3人が奨励賞を受賞した。また、山崎和彦教授は、この展示会のワークショップの講師として活動するかたわら、プロの作品コーナーにも自らの作品を展示した。
 この展示会は、プロの工業デザイナーと、デザイナーの卵たち(学生)が協働するデザイン展。さまざまなエコデザインプロダクトを考え展示。今回のテーマは「1/10セイカツ・暮らしをかえるデザイン」。12校から40人以上の学生が参加した。
 奨励賞を受賞した3人の作品は▽深井君が、発熱=消費を視覚化して電気のムダ使いを減らす電源アダプター(サインアダプター)▽五代君は、マイカー通勤をやめてCO2を減らすため同じ職場の人が相乗りで通勤するきっかけを与えるプロダクトデザイン▽柳井さんはエコサイクリング。自転車発電でポイント還元し、買い物ができる。
 一方、山崎教授の作品は、「G−Force Clock」というタイトルで、重力を応用して電池のない生活を楽しむ、砂時計のように落ちてくる時計がモチーフ。
 いずれの作品とも、1/10の生活のあり方を考え直す作品となった。

林助教が博士(工学)号取得


「負イオン移動度測定」の研究
林助教
林助教
 本学電気電子情報工学科の林喬久助教が、「高気圧気体中の負イオン移動度測定に関する研究」で博士(工学)号を取得した。
 負イオンの利用は放電応用機器、さらに環境問題にまで及ぶ。このため、大気中の負イオンを知るための基礎となる移動度測定は重要。林助教は、これまでの装置を改良、高気圧中でも測定出来るようにし、換算移動度を求めるのに成功。移動度観測頻度分布を描くことで複数のイオン種の挙動も観測した。さらに、換算電界の範囲も含めて広範囲の移動度の挙動を明らかにした。
 この研究は、単純な負イオンだけでなく、クラスターイオンと考えられる移動度の新しい測定値も含み、イオン輸送理論を含む放電基礎過程研究の進展に寄与すると同時に、放電応用機器の設計技術にも提供できるという。
本学・中村教授を選出

「早稲田塾」が選ぶ人気教授
中村教授
中村教授
 「大人気の大学教授を紹介!“一生モノ”の恩師と出会おう」――現役生の予備校として有名な「早稲田塾」は、各大学から「GOOD PROFESSOR」を選出しているが、このほど本学情報科学部 情報ネットワーク学科の中村直人教授がその一人に選ばれた。
 この制度は10年ほど前から続けられており、同塾が国公私立を問わず、首都圏を中心とした大学から選定している。同塾によると、現役高校生たちに具体的な情報を提供して大学選びの一つの目安にしてもらっているという。
 選定基準は「その分野で特に輝いている先生」で、毎週1人、すでに300人を超す先生が同塾のウエブサイトで紹介されている。先生一人々々に長いインタビュー記事が付いており、先生の研究内容から教育実践、さらに「こんな生徒に来てほしい」という項目もある。
 中村教授のインタビューでは、「情報ネットワーク」を名乗った学科は千葉工大が最初だったこと、教授がコンピューターを使った教育システム作りのパイオニアとして活動してきたこと、そして、現在取り組んでいる「触覚」に関する多様な成果などについて語っている。
 ウエブサイトはhttp://www.wasedajuku.com/wasemaga/good-professor/
本学学生作品、初の展示

“金の卵”デザインショーケース
プレゼンテーションする小谷津さん
プレゼンテーションする小谷津さん
 東京・六本木のアクシスギャラリーで8月28日〜9月7日に開かれた「金の卵・学校選抜オールスターデザインショーケース」展覧会で、本学学生の作品が初めて展示された。
 この展覧会は、デザイン誌「アクシス誌」が主催、全国の大学3年生を対象に学生ならではのデザインを紹介するもの。テーマは「10年後のデザイン」。今回から本学も参加、デザイン科学科3年、小谷津のぞみさんの作品「映写ドロップス」が高い評価を受け、他の約40作品とともに展示された。
 小谷津さんの作品は、環境を見る万華鏡のような道具で、見る人に環境について興味を持たせる、というのがテーマ。「映写ドロップス」を使った人が、内部に投影されたものに興味を持ち、その延長で環境に興味持ってもらえばいいと思い考案したという。
 小谷津さんは「こういう機会はめったにないので、いい経験になった。次回からは自分の作ったものを、もっと積極的にアピールしたい」と話していた。
 なお、本学からは他の3年生の7点のポートフォリオが会場内に展示された。

「イブニング講座」開講


ちば・戦略的デザイン活用塾
 本学と千葉県が連携して開設した「ちば・戦略的デザイン活用塾」が全5回の日程で「イブニング講座」を始めた。デザイン活用の実際を学び、ビジネスの現場に役立てるのが狙いで、10月23日に本学デザイン科学科の山崎和彦教授と原田泰・准教授が講師となり、「ブランド構築、ロゴマーク」などをテーマに第1回講座を開いた。
 「イブニング講座」はグラフィック、商品、Webなど各デザイン分野の活用を学ぶ基礎講座と、大学・公的機関、デザイン事務所など外部ソースを活用する応用講座とし、県内の中小・ベンチャー企業の経営者、実務担当者を対象に本学津田沼校舎で夕刻、開講している。
 第2回以降の日程は、11月20日「商品デザインの基礎知識」(山崎教授、松崎元・助教)▽12月18日「ビジネスに役立つWebページデザインの基礎知識」(山崎教授)▽1月22日「大学や公的機関を活用したデザイン開発」(赤澤智津子・助教)▽2月26日「デザイン事務所を活用してみる」(赤澤・助教)。
 応用講座の開始前、終了後には、希望者を対象とした個別相談も受け付ける。