2005.1.15

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佐々木君、毛利衛賞 (Pr=0.01流体のマランゴニ対流の実験研究)
藤井君は優秀賞
(静電浮遊炉を用いたタングステンの熱物性測定)
 
 
日本マイクログラビティ応用学会・学生ポスター発表

 11月4日から6日まで福井市で開かれた日本マイクログラビティ応用学会・学生ポスター発表の部で、金属工学科4年の佐々木宏衛君が「Pr=0.01流体のマランゴニ対流の実験研究」で毛利衛賞を、また藤井隆一君が「静電浮遊炉を用いたタングステンの熱物性測定」で優秀賞を受賞した。
 両君とも、卒業研究の一環として宇宙航空研究開発機構筑波宇宙センターで実験を行ったもので、表彰式で毛利衛宇宙飛行士・日本未来科学館館長から表彰を受けた。
 

日本マイクログラビティ応用学会で受賞後、毛利衛さんと記念写真に収まる藤井隆一君(左の写真)、佐々木宏衛君(右の写真)

小園茂研究室で創生した技術用語・・・
「等価受信帯域幅」が国際用語に
 
 
ITU−R総会で採択、無線通信の世界標準化に寄与
 
 第4世代(2010年)に向けた移動通信の研究を行っている本学・電気電子情報工学科の小園茂研究室は、このほど、無線伝送路の狭帯域と広帯域チャンネルを分類する「等価受信帯域幅」という技術用語を創生し、国際的にも認められて使われるようになった。
 この技術用語は、4年間にわたって日本と外国で審議され、昨年10月、ジュネーブで開かれたITU−R(国際電気通信連合・無線部門)総会で採択された。この世界共通用語は、英語をはじめフランス語、スペイン語に翻訳され、世界に発信された。
 携帯電話に代表される移動通信は、本格的なマルチメディア時代に向け、動画を瞬時に受信可能な広帯域伝送路が要求される。「等価受信帯域幅」は移動に伴い、数センチごとに落ち込む受信レベル変動の深さが周波数帯域幅(Δf)と伝搬路の最大通路長差(ΔLmax)の積によることを理論および実験的に示し、無線伝送路の特性把握を容易にした。

 すでに世界130カ国余で運用されている移動通信のGSMシステムで、「等価受信帯域幅」によるシステム評価を行い、IEEEの学会論文誌などにも掲載されている。さらに、将来の超広帯域無線UWBシステム評価にも同用語の適用が期待されている。

▲技術用語「等価受信帯域幅」を創生した小園茂教授

 
 
佐野教授、貢献表彰受ける
 

日本機械学会流体工学部門
EFDワークショップ開催など若手育成に尽力
 

佐野正利教授
 本学、機械サイエンス学科の佐野正利教授が、昨年11月25日、日本機械学会の流体工学部門(部門長・藤井孝蔵氏)から貢献表彰を受けた。
 同学会は、機械および機械システムとその関連分野に携わっている約43000人の技術集団で、明治30年に創立された専門家集団として社会貢献する機関である。この中でも流体工学部門は、部門制発足以来の基幹的部門であり、現在最大登録人数を誇っている。
 佐野教授は、若手研究者・技術者のためのEFD(実験流体力学)ワークショップを10回にわたり企画・実施し、実験流体力学に関する有用な情報を提供している。実験流体力学の今後の発展のために貢献したとして表彰された。
 
 

松崎助手ら、年間作品賞受賞
 

日本デザイン学会「折りたたみ自転車」 の設計・改良で

 本学デザイン科学科の松崎元(げん)助手、井村五郎教授(故人=4面に訃報記事を掲載)、OBの渡辺哲也さん、新井義和さん(ともに平成8年大学院工業デザイン学専攻博士前期課程修了)、松島望さん(同9年同課程修了)らが、昨年11月5日付で、日本デザイン学会(会長・杉山和雄氏)から平成16年度日本デザイン学会年間作品賞を授与された。
 井村教授らは、従来に比べて少ない動作と工程でより小さくなり、多くの公共交通機関への持ち込みに対応できる新機構の「折りたたみ自転車」を設計し、改良を加えながら三度の試作を行ってきた。
 作品の特徴は、自転車を構成する4つの要素(ハンドル・サドル・前輪・後輪)が、メーンフレームを四つ折り(クロス折り)にすることで小さく折りたためるリンク機構である。
 「クロス折り自転車の試作」は、ユニークな視点からの論考がなされ、すぐれた研究であると認められ、今回の受賞となった。

▲「折りたたみ自転車」設計プロジェクト。左から渡辺氏、事務局の女性、井村教授、荒井氏、松島氏

  松崎元助手
 
 
小野寺さん――学生剣道新人戦で優勝
 

「今春の全国大会へ・・・」と意欲語る
 

▲見事優勝して喜びの小野寺祐美さん
 昨年11月14日、関東理工科系学生剣道連盟(会長・高橋雅充氏)主催の第38回関東理工科系学生剣道新人戦・個人戦大会において、小野寺祐美さん(プロジェクトマネジメント学科3年)が、見事優勝を果たした。
 小野寺さんは、本学に入学してから様々な大会で好成績を収めており、1年生ながら優勝という実績も、昨年度中は練習中に痛めた膝が悪化し、4カ月近く剣道から離れていた。練習できなくて焦る気持ちもあったが、「上半身をめちゃくちゃ鍛えてました!」と苦悩の日々も笑って話す。
 復帰後、見事な成績を収め、「4年の春には全国大会を目指します!」と、新年の目標を語っていた。
 
 
田辺専門研究員が論文賞受賞
 

銅および銅合金技術研究会
 

▲銅および銅合金技術研究会で論文賞を受賞した田辺郁専門研究員
 機械サイエンス学科の田辺郁専門研究員は、11月12日に上総アカデミアパークで開催された銅および銅合金技術研究会表彰式の席上で、茂木徹一教授との共著による「傾斜冷却板を用いた銅―錫系合金のセミソリッド鋳造法による結晶粒微細化」で、見事に平成16年度の論文賞を受賞した。
 銅合金は結晶粒微細化の方法がむずかしいが、田辺研究員らの提案した新技術では、きわめて簡単にそれができ、材料の品質向上に対する寄与が評価されたもの。

 
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