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千葉工業大学製観測ロケット(C1ロケット)試作機 洋上打上実験実施のお知らせ


【 概要 】
 千葉工業大学(惑星探査研究センター 非常勤主席研究員、兼、工学部 機械電子創成工学科 教授:和田豊 同研究室所属学生ら)は、2023年3月8日に洋上において、成層圏到達を目指した全長6m、直径330mm、乾燥重量120kg、ペイロード重量10kg、ノミナル到達高度約20kmの千葉工大製観測ロケット(C1ロケット※1)試作機の洋上発射実験に成功しました。
(※1: C1ロケットの名前の由来は千葉工業大学の頭文字をとったCITとSeaの発音の二つからC1ロケットと故松井学長が名付けられました。)
■観測ロケット洋上発射実験概要
 千葉工業大学は、高度100kmの宇宙に到達する小型観測ロケットを開発し、宇宙由来の微粒子採取を試みるプロジェクトを2018年から進めています。特に、流星群がやってくる時期には大量の宇宙塵が地球に降り注ぐため、この時期に小型ロケットの打ち上げを行い、採取を行うことを予定しています。そのためには、流星群の時期に合わせた柔軟なロケットの打ち上げ実験の実施が求められています。
 
 そこで、本研究では、安全性が高く、低コストで、即時発射性にも優れた高度100kmに到達可能なハイブリッドロケットを大学主体で開発し、採集装置を宇宙空間に到達させる予定です。また、柔軟な打ち上げウィンドを確保することから、従来の陸上から打ち上げる方式ではなく、洋上からのロケット打上実験や空中発射による打ち上げの検討も行っています。

 2019年3月2日(土)には本学が大学ロケットとして世界初の洋上発射実験を実施しました。全長2m、直径150mm、乾燥重量8kg程度のロケットを400mの沖合から打ち上げる実験を千葉県御宿町網代湾にて繰り返し実施し、台船の揺動がロケットの打ち上げに与える影響について評価を行いその成果が成層圏に到達可能なC1ロケットの洋上発射システムの構築と運用に応用されています。

 本試験はより高高度への打ち上げを目指し成層圏に到達可能なC1ロケット試作機を洋上から打ち上げる実験を実施しました。今回の試験の高度目標は20㎞。洋上からの打上実験は成功し、成層圏へアクセス可能な洋上発射システムの開発とその運用を確認しました。本試験で得られた成果をもとに、年1回程度のペースで洋上発射実験を実施するとともに、今後は大型化、高高度化を図ります。

  • 試験目的:C1ロケットによる洋上からのロケット打上実験
  • 場  所:洋上
  • 打上日時:2023年3月8日6時44分
  • 結果概要:40feetコンテナに格納された発射台にセットされたC1ロケットに対し、洋上及び上空の安全を確認後、洋上にて遠隔操作による推進剤の充填、点火、打ち上げを実施しすべてが予定通り実施され洋上からの打ち上げに成功しました。ロケットは洋上からの打ち上げに成功後、約17秒後に燃焼の停止が確認され到達高度は約6kmとなりました。