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最強動物「クマムシ」のゲノム改変を可能に ―耐性機構の全容解明に向けて大きな前進―


[ 概要 ]
東京大学大学院理学系研究科の近藤小雪特任研究員(研究当時)〈現・千葉工業大学助教〉、田中彬寛大学院生(研究当時)、國枝武和准教授は、高い耐性をもつヨコヅナクマムシを用いて、標的遺伝子を完全に改変した個体を〝シングルステップ〞で作製する手法を確立しました。
クマムシ類は、宇宙空間への曝露などさまざまな極限的なストレスに対して高い耐性をもつことで知られます。これまでに耐性に寄与すると考えられる遺伝子やタンパク質が多数見つかっていますが、クマムシにおける適切な遺伝子改変技術が確立されておらず、それらの生体内での機能や耐性への寄与を調べることができませんでした。
本研究チームは、クマムシのゲノムを改変する効率的な手法を開発し、遺伝子を破壊したノックアウト個体のほか、外来DNA配列をゲノムに組込んだノックイン個体の作製にも成功しました。本研究成果は、クマムシの耐性機構の解明を促進するとともに、ワクチンや有用な生物材料などを保存する革新的な技術の開発に役立つことが期待されます。