“身近な気象”をテーマに、自然と人間・社会とのかかわりを研究しています。特に、近年の都市化にともない、世界各地でヒートアイランドや
局地的大雨といった都市大気環境問題が深刻化しています。私の研究室では、それらの現象を解明し、どのような対策が必要かを考えるため、
主に都市大気に着目して「屋外大気観測」や「気象数値シミュレーション」といった手法によって研究を進めています。
気象学だけでなく、水文学・土木工学など複数の関連分野にもまたがってアプローチを行っているのが特徴です。
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Q.研究を始めたきっかけは何ですか?
- 小中学生の頃、北海道南西沖地震や阪神淡路大震災が起き、その被害に衝撃を受けました。
自然災害の発生メカニズムを明らかにしたいと思い、地震学や気象学について学ぼうと決めました。
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Q.研究を通して記憶に残るエピソードを教えてください。
- 博士課程の頃、東京湾内の詳細な海面水温分布を測定するモニタリングポストを設置するため、
約20か所の関係機関に設置許可をお願いしに回ったことです。
社会の厳しさを知るとともに、研究は多くの人の協力の上に成り立っているということを実感しました。
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Q.研究を続けるうえでの「やりがい」とは?
- 未解明な現象の実態が少しずつ明らかになることです。
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Q.座右の銘を教えてください。
- 木も見て、森も見ること。
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Q.若い世代に向けて、アドバイスをどうぞ。
- 将来へ向かう道を決断し歩んで行くのは自分自身です。
自分の興味があることだけでなく、社会全体を見渡して多様な考え方を養い、
後悔せず進んでいけることを願います。