目指そう、私だけの「金ピカ」

私の「金ピカ」

ロボカップ世界大会でチーム初の完全優勝を達成!

前川 大輝さん 先進工学部(現:工学部) 未来ロボティクス学科

  • 「CIT Brains」を世界一にすることが夢でした。

    高校1年生のとき、ロボカップサッカー※を通じて千葉工業大学の活躍を知り、このチームの一員になりたいと思って入学しました。当時からすでに「CIT Brains」はロボカップの世界大会でつねに優勝を争うチームとして有名でしたが、残念ながらまだ世界一にはなっていませんでした。そのため、当初の私の夢は、「CIT Brainsを世界一の座に押し上げる」ことでした。とはいえ、ロボットに関する知識はほとんどなかったので、入学してからは優秀な先輩たちの背中を必死に追いかけ、がむしゃらに技術を吸収してきました。また、学科の授業でも実際にロボットを作り、その細部を解析するという実践的な学びのスタイルがあったので、一から基礎力を身につけることができました。

  • 前回4位の悔しさをバネに臨んだブラジル大会。

    3年次には、それまでチームをけん引してきた先輩が全員卒業してしまい、チームの存続の危機に直面したこともありました。必死の勧誘で何とか乗り越えたものの、チームリーダーになって1年目のオランダ大会は4位という、私たちにとっては不本意な結果に。その悔しさをバネにして、必死に臨んだ2014年のブラジル大会で、ついにチームを初めての完全優勝に導くことができました。優勝が決まった時は、達成感でいっぱいになりました。また今回の大会で私たち「CIT Brains」は、ロボカップ・ヒューマノイドリーグ・キッドサイズ(90cm以下)部門のサッカーゲームで1位、さらにスローイン技術、障害物ドリブル技術などを争うテクニカルチャレンジでも1位になり、ベストヒューマノイドに選ばれるという栄誉を得ました。

  • これからも常識を打ち破る技術を提示したい。

    今回の勝因は、人工知能を強化することで、4台のロボットが自立しつつ連携し、的確な攻撃ができた、ということにあります。競技ですから、勝てたことは素直にうれしいですが、いつまでも勝利の余韻に浸っているわけにはいきません。ロボカップサッカーにはもう一つ「2050年に人間の世界王者チームに勝つ」という大きな目標があり、毎年、優勝チームは情報を公開することで、自律型ロボットそのものの進化を加速しようとしています。
    世界ベスト1のチームとしては、次の大会に向け、他のチームの先陣を切ってより成長をする義務があります。記録を打ち立てるだけでなく、常識を打ち破るようなインパクトのある技術を提示することで、結果としてどのチームにも追いつけない進化を見せつけたい。今はそう思っています。

    ※2050年までに人間のワールドカップ優勝チームに勝てる自律型ロボットを作ることを目標にした世界的なサッカー競技会