グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ

SDGsの取り組み

ホーム > SDGsの取り組み > 持続可能な地域社会貢献のカタチをつくる

持続可能な地域社会貢献のカタチをつくる



未来変革科学部 経営デザイン科学科
加藤 和彦 教授

取り組み事例

本研究室は、千葉県南房総市と「産官学協働地域活力創造事業」というプロジェクトの運営管理を行なっています。南房総市は、少子高齢化・過疎化が進み、消滅可能性都市に該当しており、未来へ持続可能な「まち・ひと・しごと」づくりが急務となっています。そこで、本事業では、「関係人口※」の戦略的活用をもって「地域の担い手育成」、「地域の理科系教育支援」、「地域の課題解決」の3つのミッションを掲げて取り組んでいます。「地域の担い手育成」では、「関係人口を育てる」ことを目的にボランティアやインターンの形式で学生を受け入れ、地域住民との交流を通じて相互の刺激を図る活動をしています。「地域の理科系教育支援」では、「関係人口との絆を深める」ことを目的に大学・学生シーズと地域資源を活かして地域に根差した人材を育成する活動をしています。「地域の課題解決」では、「関係人口と協働する」ことを目的に地域ニーズに対する大学・学生シーズを活かした地域課題解決を図る活動をしています。これらの活動は、現在では11の研究テーマに分けて本学8学科12研究室と連携して行なっています。本研究室は、この事業のプロジェクト統括事務局を担当し、学内外のパートナーシップを推進していることから、SDGsのGoal 17(パートナーシップで目標を達成しよう)のTarget 17.17(効果的な公的・官民・市民社会のパートナーシップを推進する)に該当する取り組みをしていることになります。

また、本研究室は、この事業の中で「持続可能な集落創造プロジェクト~関係人口を活かした集落づくり~」という研究テーマを担当しています。現在は、これに関連して(1)「関係人口」による地域への影響調査と(2)地域におけるソーシャル・キャピタルが防災意識に及ぼす影響調査の2つの調査研究を南房総市全7地区に拡げて実施しています。都市部や都市周辺部の大学生が「関係人口」として農村部(南房総市)の住民と約5年間交流を続けてきた中で、ある程度の交流密度(頻度)に達すると地域住民の「地域への愛着度」と「住民参加意向度(住民の意欲)」が高まることが分かってきました。これは「関係人口」による具体的な影響範囲を明らかにする成果であり、今後の「関係人口」の活用方法に示唆を与えるものです。これらの取り組みは、SDGsのGoal 11(住み続けられるまちづくりを)のTarget 11.a(都市部、都市周辺部、農村部間の良好なつながりを支援する)に該当するものになります。

※「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉