千葉工業大学 プロジェクト研究年報 2015年版
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研究項目: 教育研究助成金 研究期間: 2014/4/1 ~ 2015/3/31 研究課題名(和文): クラウドシステムを用いたプロジェクトマネジメント実験・演習におけるPBLシステム構築に関する研究 研究課題名(英文): A study on the PBL System Construction in Project Management Exercises which uses Cloud System 研究者: ○竹本 篤郎 千葉工業大学 TAKEMOTO Atsurou 社会システム科学部 プロジェクトマネジメント学科 准教授 堀内 俊幸 千葉工業大学 HORIUCHI Toshiyuki 社会システム科学部 プロジェクトマネジメント学科 教授 下田 篤 千葉工業大学 SHIMODA Atsusi 社会システム科学部 プロジェクトマネジメント学科 教授 矢吹 太朗 千葉工業大学 YABUKI Tarou 社会システム科学部 プロジェクトマネジメント学科 准教授 田隈 広紀 千葉工業大学 TAKUMA Hironori 社会システム科学部 プロジェクトマネジメント学科 助教 1.はじめに 本学科で実施しているプロジェクトマネジメント実験・演習は,できるだけ実社会に則した形式で行うと同時にPBL(課題解決型学習)となっている.そのため,プロジェクトマネジメントの遂行時に作成されるドキュメント管理やグループ内での情報共有,意思決定が重要な要素となる. そこで,現在のICT技術を集大成しつつあるクラウドシステムをプロジェクトのマネジメントに利活用できるような実験や演習システムを構築することを目的とした. 本学科で実施しているプロジェクトマネジメント実験及び演習では,プロジェクトの遂行過程で発生する各種ドキュメントは,ユーザの承認が得られるまでユーザと開発者(学生3人~5人で1グループ)との間で何度となくやり取りがなされる.この過程で変更されていくドキュメントは,変更管理として重要な要素となり,実社会においても重要視されている.また,学生にとっては,変更されたドキュメントを時系列で参照できることは,学習という面からも有意義であり,次年度以降の学生にとっても大いに参考となる.また,次年度以降の学生のOJT(On the Job Training:職場内トレーニング)としても役に立つと思われる. 2.システムの基本設計概念 ①グループ学習システム:多種多様なアクセス権限の設定. グループ内のみの情報共有.PMOシステムの設定 ②ドキュメント管理システム:ドキュメントの変更履歴の 時系列保存.ドキュメントのデータベース化 ③平成25年度の教育研究助成で構築したeポートフォリ オシステムのクラウド化 ④OJT用システム:eポートフォリオシステムのOJTへ の利活用 これらの基本設計概念に基づいて,次のような機能とした. ① ドキュメントの提出先ホルダの作成は,管理者(教員)が 自由に作成でき,可視化できる. ② 学生が提出するドキュメントは,パソコンのデスクトップ上でドラグアンドドロプの簡単な操作でアップロードできる. ③ 提出(アップロード)した旨の連絡は,アップロード時 にメール送信で連絡ができる. ④ 提出(アップロード)されたドキュメントにコメント や修正等を加筆したドキュメントの返却は,②と同様な操作でアップロードされ連絡することができる. ⑤ 教員(ユーザ)と学生(開発者)は,1対多の関係で あるが,学生対教員は1対1の関係で構築するので,他の学生グループとのドキュメントの混同はない. ⑥ クラウド型システムとして構築するので,学内外を問わず使用可能である. なお,本システムのサーバは,平成26年度教育研究助成金で購入し,本学科に設置した. 図1 PBLシステム全体イメージ 852015 千葉工業大学附属研究所 プロジェクト研究年報          Project Report of Research Institute of C.I.T 2015    

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