千葉工業大学 プロジェクト研究年報 2014年版
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しているが、これを比例積分帰還制御装置として作成し、これを介して、入力付き励起装置―表面波計測装置―共鳴弁別装置―比例積分帰還制御装置―入力付き励起装置(繰り返し)からなるフィードバックループを形成させた。このようにして、自動的に共鳴周波数にロックさせた。これらの完全自動化には、全ての装置の入出力をコンピュータで演算するシステムが必要であるが、コンピュータが出すノイズが測定精度を悪化させるため、完全自動化はできない。自動化は、今回、表面波共鳴周波数の数値処理、および界面自由エネルギーへの換算について行った。使用したPCはマウスコンピューターMDV-GX9000X-SH一式を購入した。また、GP―IBによる制御方式とした。また、比例積分帰還制御装置部分を新たに製作した。このシステムの概略示す。 現状では、一部であるが、組み上げて、動作させたところ、新設したPCからのデジタルノイズとともに、2013年から設置された各フロアーのWi-Fi電波によるノイズ(研究室内のWi-Fiは禁止している)、および、壁の奥に設置されている排気ダクト内での摩擦電気放電ノイズなどが、アナログ測定の精度を著しく低下させていた5)。このため、各種のシールド強化、および1点アース、アースの共通インピーダンスの排除など改良中である。 3.まとめ 熱力学量である表面エントロピーを高精度にL膜について磁場中で計測できるように、計測の自動化について検討し、一部、PCによる自動化を行った。その結果、PCが発生するノイズや、2013年度より設置されたWi-F-などによるノイズにより、アナログ計測系への影響が大きく、現状では精度が低下している状況である。現在、ノイズ対策中である。 本研究に関する主な発表 1)羽入田和希、飯野正昭:水面上単分子膜における表面波の挙動の磁場による影響。第8回日本磁気科学会年会要旨集35-36ページ。 2)羽入田和希、岩本晋司、飯野正昭:磁場中の水およびアクアゲルの誘電率測定の試み。第61回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集01―079頁 4.参考文献 1)尾関1995科研;科研研究課題番号:07241209 2)Helfrich: Phys. Lett. A, 1973; Seelig et al.: Biochim. Biophys. Acta 1985 3)Iwasaka & Ueno: J. Appl. Phys. 2005 4)Iino et al.: J. Low Tem. Phys. 1985; Fujimura & M. Iino: J. Appl. Phys. 2008; Iino & Y. Fujimura: Appl. Phys. Lett. 2009 5)羽入田和希:2013年度千葉工業大学生命環境科学科卒論 入力付き励起装置 表面波計測装置 共鳴弁別装置 非共鳴 比例積分帰還制御装置共鳴 コンピュータ 2014 千葉工業大学附属総合研究所 プロジェクト研究年報          Project Report of Research Institute of C.I.T 2014      14

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