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2021.3.15

京成電鉄と本学、包括協定


沿線エリアまちづくりや、研究で連携
プロジェクトマネジメント学科の授業で、京成電鉄が建築する学生向けアパートのコンセプトを検討する学生たち(2019年)
プロジェクトマネジメント学科の授業で、
京成電鉄が建築する学生向けアパートのコンセプトを検討する学生たち(2019年)
 本学と京成電鉄(株)(千葉県市川市に本社、小林敏也社長)は2月5日、連携・協力に関する包括協定書を締結した。
 協定は、地域社会の発展に貢献することを目的に、京成線沿線エリアの魅力向上やまちづくり・産業の振興、教育・研究の振興に関し一層、産学連携の取り組みを進めることを目的としている。
 京成電鉄とはこれまで京成電鉄が建築する学生向けアパートについて、コンセプトや内装、募集方法などを学生が提案する授業を本学が実施するなど、連携して地域の魅力向上と人材育成を図るよう取り組んできた。今年3月にはその成果となる賃貸住宅が竣工予定。今後も連携して地域社会の発展を目指すよう協定を交わした。

宇宙空間へ、中高生誘う


千秋上席研究員が講演
 惑星探査研究センターの千秋博紀上席研究員=写真=が講師を務めた中高生を対象とする講演会が3月13日、オンラインで開催された。
 演題は「未知なる天体に挑戦〜小惑星探査機・はやぶさ2〜」。講演では「はやぶさ2」の運用・観測に関わってきた千秋上席研究員と視聴者の間で「宇宙の仕事に携わるにはどうすればいいか」などの質疑応答が活発に交わされた。
 この講演会は、千葉市生涯学習センターが行っているハローワーク講座「科学者への道」と、千葉市教育委員会が実施主体となっている「未来の科学者育成プロジェクト」の共同イベントとして開催された。
 講演ではまず、昨年末に小惑星「リュウグウ」に人工的にクレーターを作り、岩石のかけら(サンプル)を持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ2」の世界初の偉業について、千秋上席研究員が詳細に説明した。
 その後、参加した中高生から質問が寄せられた。例えば、サンプルを収納したカプセルは大気圏突入時に「なぜ燃え尽きないのか」という質問に対して、千秋上席研究員は「サンプルカプセルは燃えているが、内部に熱が伝わらないようになっている。表面が燃えることで中が熱くならない仕組みになっている」などと回答した。
 また、中高生らの関心が高い宇宙の仕事について、千秋上席研究員は「なぜだろう、と思うことは訓練。すぐにネットで検索しないで考えよう。世界は狭くなっている。研究者は会話力、コミュニケーション力が大事」「お金より何より楽しい人生を送りたい人には惑星探査が向いている。今後、火星、水星、木星の探査が計画されている」などと中高校生らに語りかけた。
 「はやぶさ2」は2018年夏に小惑星に到着した後、約1年半かけてさまざまな観測・実験を行った。その際に欠かせないのが、レーザーを小惑星の表面に照射し、その反射光が探査機に到達するまでの時間を計測して、探査機と小惑星の間の距離(高度)を測るレーザー高度計(LIDAR)という機器。千秋上席研究員はそのレーザー高度計を始めとして多くの装置の運用・データ解析を行ってきた。

ロボット技術を授業


先川原室長、八街の中学生に
 未来ロボット技術研究センター(fuRo)の先川原正浩室長が1月25日、千葉県八街市の市立中学校4校の1、2年生にロボット工学の最先端技術についてオンライン授業を行い、チバテレビで放映された=写真(チバテレビ提供)。
 授業では映像を交えて、進歩が目覚ましいロボットの数々を紹介。技術の歴史や、日常的に使われているロボットの事例を説明。fuRoが開発したロボットに関する研究秘話や開発エピソードなどにも触れ、。fuRoなどが進めるロボット研究の最先端技術について、詳しく説明した。
 さまざまな映像を見ながら、生徒らはメモを取ったり、積極的に質問するなどオンライン上でやり取りが進められた。
 生徒からは「ロボットはアニメの中のものと思っていた。身体が不自由な人や、さまざまな人のためになっていると知り、興味を持ちました」などの感想が寄せられた。

交流はオンラインで


魅力ある科学技術者へ
尾上教授、日工大生へ講演
 本学の尾上薫・応用化学科教授が1月9日、日本工業大で「魅力ある科学技術者を目指して〜環境に対する化学技術のアプローチ〜」と題して講演。技術者を目指す学生たちに、自らの研究生活から導き出した提言などを語った=写真
 尾上教授は環境保全や資源回収の立場から、家庭排水に電磁波、超音波、紫外線などのエネルギーをわずかに加え水をきれいにする手法などを研究している。同大学が毎年開く環境特別講演会の講師として招かれた。
 講演会は、新型コロナウイルスの感染防止対策で対面で約40人、リモートで約200人が参加する形で行われた。
 尾上教授は、まず、「魅力は多面的に存在する」との考え方を披露。一生大切にする「座右の銘」と成長過程で変わり得る「座左の銘」を持ち、尊敬する科学者がいる――など、魅力的な研究者になるための人間像を語った。
 次に、自らの研究体験を交え、アイデアをどうやって生むのか、発想の転換をどのように図るか、などをエピソードを交えながら説明。最後に学生たちに「人に優しくなれれば、環境にも優しくなれる」など4つの提言≠贈って講演を締めくくった。
 聴講学生からは講演後、4つの提言に関する質問などが多数寄せられ、活発な質疑応答が行われた。

佐野教授に学会支部功績賞


流体工学分野 発展に貢献
 日本機械学会の関東支部総会は3月10、11日、オンラインで開催され、本学機械工学科の佐野正利教授=写真=が功績賞を受賞した。
 佐野教授は、熱や流体の移動現象を実験と数値シミュレーションで解明し、エネルギー変換機器の性能向上や熱エネルギーの有効利用を研究している。
 授賞理由によると佐野教授は、流体工学分野の教育と研究に従事し、多くの技術者の育成と流体工学分野の発展に顕著な功績を収めるとともに、関東支部役員として長年にわたり尽力した。
 特に第25期には総会・講演会の大会委員長を務め、事業を成功裏に導き関東支部の発展に多大な貢献をした。
 2010(平成22)年には「関東支部千葉ブロック設立当初から長年、運営委員、商議員、支部幹事、メカトップ関東編集委員長、千葉ブロック長などを務め、学会と支部の発展に大きく貢献した」として、創立20周年記念式典で感謝状を授与された。