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2019.9.15

fuRoがロボット授業


技術の未来へ参加を

 未来へと駆り立てる夢を、子どもたちに届けよう――東京国際フォーラム(東京都・丸の内)で開かれた「ホップ!ステップ!!2020!!!東京国際フォーラムで夏休み〜丸の内キッズジャンボリー スペシャル版〜」(8月13〜15日)に、未来ロボット技術研究センター(fuRo)の研究員たちが出向き、古田貴之所長が特別講義した。千葉工大の最先端のロボット技術を紹介する場となり、小中学生たちに「好きなことをとことんやろう」と、技術の未来へ参加を呼びかけた。

ロボットの内部構造に興味津々の子どもたち
ロボットの内部構造に興味津々の子どもたち

東京国際フォーラム キッズジャンボリー

小中学生たちに

 講義は「ワンダーキャンパス・コーナー」“どこにもない学校”の授業の1つとして、8月15日10時30分から同フォーラム地下ホールで行われた。抽選で選ばれた小中学生100人と保護者たちが参加した。古田所長は「未来で活躍するロボットたち〜ホンモノのロボットたちに会おう学ぼう〜」と題して2部構成で授業。
 第1部では▽多関節の8脚を自在に変え昆虫のように進む「HallucⅡx」▽福島第一原発内の探査のために開発された「櫻壱号」▽4種類の形態に変化する電動モビリティー「ILY-A」▽どんな方向にも動ける「全方位移動型電動車イス」――の4機種をホールに集合させ、fuRoの戸田健吾主任研究員、小太刀崇研究員、西村健志研究員、松澤孝明研究員らが実演した。
 古田所長は、各機種の特長、用途をユーモアを交えながら解説。未来の乗り物や原発ロボットを通して、ロボットってなんだろう?と根源的なテーマを問いかけた。そして小中学生たちが大人になる世界ではどんなロボットが活躍するのだろうと想像を誘った。
 各ロボットの説明を終えるたびに、操縦してみたい人!ロボットに乗ってみたい人!と声をかけ、小中学生は操縦・試乗に挑戦。「すごい!」「操縦が簡単」と歓声を上げた。
 第2部では、4機のロボットを取り囲めるようグループ分け。研究員が「大サービスだよ」と、パーツを取り外して中身を見せると、小中学生たちはその構造に目を見張った。また、研究員らは、複雑なタイヤの動きを身振り手振りで説明するなど奮闘した。
 講義後の質問タイムでは「ロボットの製作期間はどれくらい?」「どうしてロボットをつくったの?」「どういう勉強をすればロボットがつくれるの?」と手が挙がり、古田所長が1人ひとりに丁寧に答えた。
 「好きなことはとことんやろう、好きなことのためなら、大抵のことはできるものだから」……。古田所長の言葉に、保護者たちから拍手が起きた。
 参加体験型のイベント「丸の内キッズジャンボリー」は2007年、東京国際フォーラム開館10周年の記念事業として同フォーラムなどが主催しスタートさせた。13回目の今年は、3日間で約11万5500人(主催者調べ)が来場した。
ホールで小中学生と保護者たちに語りかける古田所長
ホールで小中学生と保護者たちに語りかける古田所長
ILY-Aに試乗する小学生 パーツを取り外して見せる
ILY-Aに試乗する小学生 パーツを取り外して見せる

阿南高専と連携協定


 本学は9月3日、国立阿南工業高等専門学校(寺沢計二校長、生徒約840人=徳島県阿南市)と「包括的な連携に関する協定」を結び、小宮一仁学長=写真右=と寺沢校長=同左=が協定書を交わした。
 阿南高専は1963(昭和38)年、徳島県や地域産業界の要望を受けて設立。5年制一貫教育で、創造技術工学科の下に機械、電気、情報、建設、化学の5コースを設け、実践力と創造力を併せ持った技術者の養成を目指している。
 連携により、本学が進めている最先端技術の開発やグローバル化推進などを支える、若い人材の育成に期待がかかる。

台風15号 本学、被災地を支援


香取市、九十九里町に物資
 台風15号が通過した9月8、9日、千葉県内の多くの地域が家屋の損壊や断水、停電などの大きな被害にあった。
 本学は、共生を掲げ包括的連携協定を結んでいる10市町と連絡を取り合い被害状況を確認。要請のあった香取市と九十九里町に、本学の災害対策備蓄物品から被災住民がすぐに必要になると考えられる飲料水や非常食を中心に届けた=写真
 今後も迅速慎重な対応で各市町の要請に応えたいとしている。