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2017.7.15

本学にプロジェクター2台


ミヤコシ・千葉銀が「みらいはぐくみ債」生かし
 千葉銀行の「みらいはぐくみ債」の引受手数料の一部を使って本学にプロジェクター2台が寄贈されることになり6月12日、津田沼キャンパス1号館20階展望ホールで贈呈式が行われた=写真
 「みらいはぐくみ債」は千葉銀行が昨年6月に取り扱いを開始した地方創生私募債。発行企業から受け取る引受手数料の一部で教育関連の物品を購入し、発行企業が指定する学校などに寄贈するのが特色だ。
 本学を贈呈先に選んだ発行企業は、津田沼に本社を持つ印刷関連機器メーカーの(株)ミヤコシ。宮腰亨社長によると、同社の売上高の半分以上を占めるデジタルプリンター部門の技術陣には、多くの本学卒業生が在籍しているという。
 贈呈式には瀬戸熊修理事長と小宮一仁学長らが出席。小宮学長が「地方創生に産業振興は欠かせず、われわれ工業大学の責任は重い。本学もこれを機にさらに一層、優秀な人材の育成に励んでいきたい」とあいさつした。
 本学と交流協定を結んでいる神田外国語大も同時に寄贈品の贈呈を受け、佐野元泰理事長、酒井邦弥学長らが出席した。
 また、(株)ミヤコシに在籍する昭和51年から今年3月までの本学卒業生27人も参加した。
 寄贈されたプロジェクターは、既にアクティブラーニング機材を設置している津田沼図書館に常備し、学生の成果発表に活用する。

「世の中変える研究を」


千葉市の科学者育成プログラム
古田fuRo所長が生徒らに講演
 科学に高い興味・関心をもつ中高校生の能力を伸ばすために、質の高い学習プログラムを提供する「千葉市未来の科学者育成プログラム」の平成29年度の開講式が6月17日、市立千葉高校で行われ、本学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の古田貴之所長が「最先端のロボット技術について〜科学者をめざすみなさんへ〜」と題して講演した=写真
 24年度に始まったこのプログラムには①探究支援コース(中学生対象)②市立千葉高校SSH(スーパーサイエンスハイスクール=中学生対象)③千葉大連携コース(中学2年〜高校生対象)④生命・医療系コース(同)――があり、半年間、さまざまな講座が開催される。この日の開講式には千葉市教育委員会の募集に応じた生徒たち62人と保護者が参加した。
 「医師」「宇宙飛行士」「脳科学者」「ロボット工学者」……口々に将来の希望を発表した受講生たちを前に、古田所長はfuRoが開発した「HallucⅡ」や「core」、「ILY‐A」など数多くのロボットを紹介しながら、ロボット工学者として自分が体得した心構えを語りかけた。
 「科学者になりたいなら自分独自の価値基準を持つことが大切」
 「自分の研究成果で世の中を変えるという強い気持ちを持ちなさい」
 「目に見えるものだけが全てではない。真理は眼に見えないところにある」
 「ロボットとは“感じて”“考えて”“動く”“賢い機械”。ヒト型ロボットだけがロボットじゃない」
 そして「挫折とは自分に都合のよい理屈をつけて、途中で投げ出してしまうこと。自分のやりたいことを見つけて、とことんやり抜こう。世の中を変えることをやりましょう」と結ぶと、会場から大きな拍手が巻き起こった。

出版


図を多用、直感的に理解
脇田教授 小田教授 清水准教授
脇田教授 小田教授 清水准教授
わかりやすい電磁気学
わかりやすい電磁気学
著者= 本学電気電子工学科の脇田和樹教授、小田昭紀教授、情報通信システム工学科の清水邦康准教授
発行= ムイスリ出版
価格= 2678円(税込み)
 「電磁気学」は物理学の基礎。産業界に進む電気系学生はもちろん、関連分野の学生にも必要な学問だ。しかし、電界、磁界の「場」の概念を扱い、厳密な理解には微積分やベクトルなどの数学を駆使する必要があるとあって、初学者には難解とされている。
 本書は本学教員3人の執筆で、電気および磁気に関わる物理現象を、多くの図を用いて直感的に理解できるよう構成。法則の数学的な取り扱いも、詳しく導いてスムーズに数式の理解が得られるよう配慮されている。
 静電界▽導体▽誘電体▽定常電流▽電流と磁界▽電磁誘導▽電磁波――などを8章に分け解説。
各章の末尾に演習問題も掲載している。156ページ。

村上研が保全研究 展示
「谷津干潟の日」20周年


「風神」もよさこい演舞
展示ブースの前で村上教授(右から2人目)と研究室の学生たち
展示ブースの前で村上教授(右から2人目)と研究室の学生たち
 「第20回谷津干潟の日フェスタ〜つながろう みぢかな海と わたしたち〜」が5月3日〜6月11日、津田沼キャンパス南西約1.5キロの谷津干潟自然観察センター(習志野市秋津)で開催された。
 今年は「谷津干潟の日」制定20周年。6月10日にはセレモニーが大々的に催され、習志野市環境審議会委員として本学生命科学科の五明美智男教授と村上和仁教授が出席した。
 10、11日には、自然関連施設の展示ブースに村上研究室(生命環境科学科・生物圏環境研究室)が、谷津干潟の環境保全に関する調査研究をパネルにまとめ、出展した。
 底生生物・付着珪藻・水質からみた谷津干潟最奥部(船溜り)の環境評価▽底生生物を用いた生物学的判定による谷津干潟の環境評価▽谷津干潟(船溜り・三角干潟)の水質特性▽付着珪藻の出現状況からみた谷津干潟(船溜り・三角干潟)の環境評価▽干潟版水環境健全性指標(WESI-TF)による谷津干潟の評価▽人工的自然干潟と自然的人工干潟を比べてみると?▽房総半島におけるマクロベントス(BMWPスコア法)による河川環境評価――など、多岐にわたる内容。
 村上教授と学生たちが、多くの参加者と交流する一方、来場者にも参加を促して水環境健全性指標調査を行い、市民目線での谷津干潟の環境評価を行った。
 センター前広場では、本学よさこいソーラン風神部が演舞を披露し会場を盛り上げた。
谷津干潟の日
シギ・チドリ類などの渡り鳥の飛来地でもある谷津干潟が1993(平成5)年6月10日、ラムサール条約に登録された。習志野市はこの日を「谷津干潟の日」とし、都市の自然との共生を目指し行政・市民が協働して谷津干潟の保全を図ろう、と毎年イベントを開催している。