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7年連続増、5万2600人
B日程入試の志願者は9254人(昨年度より1910人増)。大学入試センター利用入試(中期)には2406人(昨年より641人増)、C日程入試には3784人(昨年度より653人増)、センター利用入試(後期)には1491人(昨年度より60人増)が志願した。
平成27年度の本学総志願者数は5万2600人(昨年度より8921人増)で、過去最多を記録するとともに、7年連続で志願者数が増加した。
3組4人が優秀賞
有田 周平君(電気電子情報工学科4年・今野将研究室)
有田君 |
「長期的な製品評価の変化予測に関する研究」
インタラクティブ(対話型・双方向型)製品はユーザーに長期使用され、ユーザーは製品を理解するとともに製品評価を形成するという特徴を持つ。ユーザー体験の高い製品づくりのためには、実利環境での製品評価の分析が不可欠だ。
有田君は、製品購入直後の初期段階での製品評価からユーザーのタイプを特定し、それぞれの製品評価が長期的にはどう変化するのかを予測する手法を提案した。
浅倉君 | 長内君 |
「妨害音の到来方向が作業のしにくさに及ぼす影響‐タスクに記憶課題を用いた場合‐」
オフィスや教室などの妨害音と知的生産性・学習効率との関係について研究。浅倉君・長内君らはタスク(作業課題)を単語記憶、妨害音を単語音声として、音声の到来方向、音声・ノイズのレベルをパラメータとして実験し、到来方向が作業のしにくさに与える影響を報告した。さらに妨害音とタスクの種類が作業のしにくさに及ぼす影響を、先行研究と比較検討した。
嶋崎君 |
「グループOJTにおけるPBLシステム構築に関する研究」
PBL(Project Based Learning・問題解決型授業)は、1テーマに対して、数グループに分かれて解決作業を分担。教員はなるべく発言せず、自主準備した学生同士が質疑し授業を進める。近年、教育現場で注目されている。
嶋崎君は、所属学科のプロジェクトマネジメント実験への導入を想定し、PBLシステムを考え、運用実験した。また、実験を通して、提案したPBLシステムが企業のOJT(On‐the‐Job Training・仕事しながらの育成訓練)に利用が可能かどうかを探り、結果を報告した。
6月に再打ち上げ
長期流星観測「メテオ」カメラ
昨年10月のロケット爆発事故で延期を余儀なくされている惑星探査研究センター(PERC)の国際宇宙ステーション(ISS)からの長期流星観測プロジェクト「メテオ」が、今年8月にも再開されることになった。プロジェクトリーダーの荒井朋子上席研究員が2月28日、津田沼キャンパスで開かれた習志野市国際交流協会(ア山征雄会長)の文化講演会で明らかにした=写真。
観測に使われる超高感度ハイビジョンカメラは3月6日に米国に向け送り出され、6月13日にフロリダ州にある米航空宇宙局(NASA)のケネディ宇宙センターから、スペースX社が開発した無人宇宙船「ドラゴン」に搭載され、ファルコン9ロケットによってISSに向けて打ち上げられる予定。
打ち上げが成功すれば、まず8月に極大活動期間を迎えるペルセウス座流星群の観測を行い、津田沼キャンパスにあるPERCの運用管制室に映像を降ろして、YouTubeで公開する計画だ。
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荒井上席研究員の講演は、習志野市国際交流協会からの要請で行われた。同協会の文化講演会は年に1回の恒例イベントだが、「昨年10月に爆発したロケットに、千葉工大の流星観測用カメラが積まれていたことを報道で知った会員や市民から、『ぜひ詳しい話を聞きたい』という要望が寄せられたため、ア山会長から瀬戸熊理事長にお願いしました」(斉藤富男・同協会事務局長)
2号館3階の大教室をほぼ埋め尽くした聴衆を前に、荒井上席研究員はPERCの研究活動から説き起こし、小惑星探査機「はやぶさ」初号機や、昨年12月に打ち上げられた「はやぶさ2」にも触れながら、「メテオ」プロジェクトが世界で初めて宇宙から流星を長期連続観測する意欲的な挑戦であることをアピール。
講演後には「流星群は彗星からの塵が多いのか、それとも小天体からか?」「地球に衝突する恐れのある小天体の観測態勢は?」などの質問にも、「流星群のほとんどは彗星からの塵です」「地球に接近する小天体の観測は、世界的なネットワークで行われています」などと丁寧に答えていた。
また、宮本泰介・習志野市長も会場に姿を見せ、「千葉工大は工学分野で全国的に有名だが、惑星探査でも実績を積み上げて有名になっている」とあいさつ。「惑星探査の千葉工大」が急速に浸透していることを印象付けた。
先輩5人が体験談
会場には1年生から3年生まで約40人が集まり、先輩の体験談を聞いて、活発に質問した。その後、軽食を囲み懇親会の席でも、試験や教育現場を巡る話が続いた。
試験対策以上に聴講生の心を捉えたとみられたのは、学校現場の話題。
「教員という仕事は、成るまでも大変だが、成ってからがもっと大変。でも、すごくやりがいがある」・・・・・・先輩教員たちが生き生きと、体験や心構えを語る姿に、感銘を受けたようだった。
本学では学科により、数学・理科・情報・工業・商業の各教員免許状を取得できる。変革期にある学校現場に、千葉工大卒でバイタリティーあふれる教員が増えていくことが期待されている。
6回目!全国1位
発明や商標、著作権などの知的財産に関する知識と実務能力を問う同検定試験は、2月、7月、11月の年3回行われる。
本学は就職・進路支援部が主導して、7月と11月の試験の前に約2カ月間の「知的財産管理技能検定3級講座」を開催。外部の専門家を講師として、手厚い受験指導を行っている。この結果、昨年は7月の検定試験でも34人が合格し、全国1位となった。
ちなみに常連受験校には早稲田、中央、明治、日大、国学院、金沢工大、大阪工大などが名を連ねている。その中で本学の知的財産教育は高い評価を受けており、昨年1月には「知的財産管理技能士会」から大学として初めての表彰を受けた。
「3級講座」は1回のガイダンスと180分(2コマ)の講義6回で構成されており、受講料は大学負担(受験費用は個人負担)。国家資格の取得は自らのスキルアップにつながり、就職活動にも役立つ。
就職・進路支援部は「意欲のある学生諸君は奮って講座を受講し、受験してほしい」と呼びかけている。