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2014.7.15

小・中学生にロボット教室
習志野市制60周年


未ロボ学生らが指導
連携協定成果 第1弾
津田沼2号館で始まったロボット研究教室
津田沼2号館で始まったロボット研究教室
 習志野市立の小学校16校と中学校7校から1人ずつ参加した23人の児童・生徒たちが、本学未来ロボティクス学科の王志東教授と学生の指導でロボットについて学ぶ「ロボット研究教室」が6月15日に始まった。習志野市制施行60周年記念事業の一環。子どもたちは9月6日まで計4回開かれる教室を通して、ロボットのイロハから、実際に自分のロボットを製作するところまでを学ぶ。
9月まで4回
 本学が全面協力して開催されるこの教室は、本学と習志野市との間で3月に締結された包括的連携協定の最初の成果。6月15日に津田沼キャンパス2号館3階の大教室で開かれた教室開始式典には、西村徹副市長、植松榮人習志野市教育長、清水大輔市議会文教福祉常任委員長、参加生徒らとその父母、参加23校の教員らが出席した。
 まず、植松教育長が「習志野市は今年、市内にある3大学(本学、東邦大、日大生産工学部)と包括的連携協定を結んだが、その中で初めて千葉工大のご協力を得て、この教室を開くことになった。これを契機に、それぞれの大学との連携を生かしながら習志野市の教育が充実することを期待している」とあいさつした。
 次いで宮本泰介市長、斉藤賢治市議会議長のメッセージが、それぞれ西村副市長、清水議員によって読み上げられた。
 この中で宮本市長は「この教室を通して科学技術への関心を高め、将来、習志野から世界中の人たちのために活躍する人が出ることを期待している」、また、斉藤議長は「この教室でロボットに関する多くの知識や技術とともに、礼儀や人との関わり方なども学んでほしい」と、子どもたちに呼びかけた。
 これを受けて小宮一仁学長が「今日はワールドカップサッカーで日本の初戦が行われるが、ロボットのワールドカップでは本学は3度、世界一に輝いている。今日からの教室を通して、ロボットの素晴らしさを体感するとともに、将来、理系か文系かの選択を迫られたときには、ぜひ理系に進んでください」と語りかけた。
 最後に第2中学校2年の小山莉生君が「今、僕らが思い描いている夢を将来、どのくらい実現させることができるか、チャレンジしていきたい」と決意を述べた。
 この後、未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長が「ロボット技術と未来社会」と題して、ロボットの魅力を分かりやすく講演。
 子どもたちはこの日を皮切りに7月26日、8月23日、9月6日の4回の教室で、「プロロボ」の組み立てからプログラミングを経て、自分が作りたいロボットを決め、皆の前でプレゼンテーションするまでを実際にやり遂げる。子どもたちの指導には未来ロボティクス専攻の大学院生と同学部生10人が当たる。
開始式典であいさつする小宮学長
開始式典であいさつする小宮学長

御宿町と連携協定締結


メキシコとの歴史に触れ
 本学は6月6日、夷隅郡御宿町と包括的連携協定を締結した(6月15日号で一部既報)。「地域社会との共生」を目指して本学が同様の協定を締結した千葉県内の自治体は、習志野市、浦安市と合わせて2市1町となった。
 御宿町との協定締結式は同町役場で行われ、瀬戸熊修理事長と石田義廣町長が協定書を取り交わした。協定書には、両者が連携協力して行う事業として、教育研究、生涯学習、文化及びスポーツの振興発展、地域産業振興、まちづくり、人材育成、施設利用などが掲げられている。
 2006年、町内岩和田に研修センターが完成して以来、本学は小・中学生のためのロボット講座開催やスカイツリータウンキャンパスの見学受け入れなど、個別に同町との協力事業を行ってきた。
 締結式で石田町長は、これまでの協力関係に感謝した後、「包括的連携協定によってさらなる魅力にあふれた地域づくりにまい進していきたい」と本学への期待を表明した。
 これに応えて瀬戸熊理事長は、同町がメキシコと友好関係を結んでいることに関連して、本学惑星探査研究センターの大野宗祐上席研究員が、6550万年前に起きた恐竜などの絶滅の仕組みを世界で初めて解明した研究も、メキシコに関係があることを紹介。
 さらに、1874(明治7)年、金星の太陽面通過を観測するために来日したメキシコの天文学者、ディアス・コバルビアスに触れて、次のようなエピソードを披露した。
 「コバルビアスは日本各地を旅行し、帰国後、『日本旅行記』を出版したが、その中で日本人の優れた国民性をたたえている。そのことが1888(明治21)年に日本とメキシコとの間で締結された平等条約に生かされ、メキシコの親日政策の伏線となった。これは当時の明治政府を悩ませていた欧米列強との不平等条約の改正を勢いづかせることになった」……
 この夏、御宿町は姉妹都市メキシコ・テカマチャルコ市の工科大学から短期留学生12人を迎え入れる。本学も協力し、留学生たちは本学の御宿研修センターで日本の環境・文化についての研修を受けるほか、新学生寮に宿泊してロボット技術の講義を受け、学生とも交流する予定だ。

マイクロソフトと総合契約


Windows OS、Office製品
アップグレードが容易に
 本学は6月24日、日本マイクロソフト社と、同社が提供する教育機関向けライセンスプログラムの総合契約(EES)を締結した。これにより、大学が管理する全PCに常にWindows OSのアップグレードやOffice製品の最新版(マック版にも対応)をインストールできるようになった。また、在学生が個人でライセンスを購入することなく利用できる環境が実現した。
 教職員は個人所有のPCに1人1台のみ、同様の利用が可能になった。在学生も、タブレットなどへの対応力を高くしたクラウドサービス版のOffice 365 ProPlus(常に最新版)を1人5端末まで利用できるようになる(サービス提供開始は後期を予定。ソフトウェアの配布方法など詳しくはウェブの学内専用ページに順次掲載)。
 今回の総合契約で▽情報基盤の強化▽学生サービスの向上▽IT投資コストの削減▽コンプライアンス強化――などが期待できる。
 契約プログラムの詳細は次のとおり。
 Desktop Education「Office Professional Plus」「Windows Professional Upgrade」「Microsoft Core CAL Suite」「教育機関向けDreamSpark」「学生向けOffice 365 ProPlus」。