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2013.3.15

原発災害へ新ロボット続々
芝園でNEDOが報道陣に公開


fuRo「ツバキ」披露
芝園11号館には約100人の報道陣が詰め掛けた
芝園11号館には約100人の報道陣が詰め掛けた
 人の入れない過酷な災害現場で動くロボットの最先端テクノロジーが2月20日、芝園キャンパスで報道陣に公開された。本学の未来ロボット技術研究センター(fuRo=古田貴之所長)も加わり推進されてきた独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」の実機で、作業員の訓練を終え次第、廃炉作業中の東京電力福島第一原発へ投入される予定という。
「ツバキ」(手前)と「サクラ」(右)を説明するNEDOスタッフ
「ツバキ」(手前)と「サクラ」(右)を説明するNEDOスタッフ
 プロジェクトはNEDOが約10億円をかけ昨春スタート。国内5企業が連携し、本学は唯一の学術機関として協力した。狭く、人の立ち入れない原子炉建屋を主に想定し、汚染計測など状況把握、遠隔移動システム、機材運搬、訓練シミュレーターなど9項目で進めてきた。
 公開当日は1号館講義室で概要説明のあと、11号館内に造られた原子炉建屋の階段を模した場所へ移り、実機を用いてデモンストレーション。国内外メディアの約100人が取材し、関心の高さを示した。
 fuRoからは、放射線の汚染状況を3Dで表示するマッピング技術のほか、幅70センチ・40度の急勾配の階段を上下できる「Sakura(櫻=サクラ)」、汚染状況を集めるガンマカメラ(90キロ)を搭載可能な「Tsubaki(椿=ツバキ)」が披露された。この2機は災害対応「クインス」をベースにした改良機で、今回、原発災害に特化して性能をアップさせた。さらに両機の充電や放射性物質の除染を人手をかけずにできる自動システムも開発した。
 本学以外の技術では▽最大約4トンを約30メートルまで持ち上げる無人スーパーリフターや、放射能汚染水のたまった建屋地下の漏水個所を超音波カメラで調べる水陸両用移動装置(東芝)▽ロボットアームで高さ8メートルまで高所作業ができる無人作業台車(三菱重工業)▽冷気を送り高温多湿下でも動ける放射線防護・バイタルセンサーつき電動アシストロボットスーツ「HAL」(サイバーダイン社)▽制御・操作に必要な無線通信やガンマカメラ(日立製作所)――などがお目見えした。
 これらは「一刻も早く福島第一原発へ投入したい」(NEDO)考えだ。
 古田所長は「大学という中立的な組織がクッションになったからこそ、企業間協力はうまく進んだと思う。福島の現場の要望をどう実現するか、タイトな時間の中で苦労した。未来ロボティクス学科と機械サイエンス学科の学生10人が徹夜をいとわずやってくれたのが大変助かりました」と話している。
 同プロジェクトは今年度で終了する。

新学生寮 鍬入れ


敷地内に男女用392室
来春完成へ
盛り土に鍬を入れる瀬戸熊理事長(奥)と小宮学長
盛り土に鍬を入れる瀬戸熊理事長(奥)と小宮学長
 かねてより検討されてきた新学生寮の地鎮祭が2月4日(月)、建設現場の芝園キャンパス内で行われた。瀬戸熊修理事長、小宮一仁学長はじめ教職員、学生、施工側は三井住友建設、鹿島建設、五洋建設共同企業体の関係者が出席し、工事の安全を祈願した。
 午前11時からの鍬入れの儀では、瀬戸熊理事長と小宮学長が鍬を入れ、則久芳行三井住友建設社長らが鋤を入れた。その後、紙垂をつけたサカキの小枝を捧げる玉串奉奠が行われた。
 正午からは芝園12号館6階会議室で、神事を締めくくる直会が開かれ、瀬戸熊理事長は「現・千種寮の老朽化や災害対策、学生の通学等の負担を考え、芝園キャンパス敷地内へ移転し、学生生活が円滑にいくように新寮建設に踏み切った」とあいさつ。小宮学長は「千葉工大グローバル化の核となる建物です。単なる宿舎ではなく英国の大学のカレッジのような教育の場になることを願っています」と述べた。
 新学生寮は来年3月完成予定。鉄筋コンクリート造、延べ床面積1万5620平方メートル、最高部約40メートルで、男子寮は地上8階建て336室、女子寮は地上6階建て56室の合計392室から成る。居室のほかゲストルーム9室も併設、男子浴室・シャワー室、女子浴室・シャワー室、リラクゼーション室、ラウンジ、学習スペース、食堂などを備える。

最多更新3万3914人


平成25年度 本学志願者
 B日程入学試験が2月17、18日の2日間、C日程入学試験が3月5日、大学入試センター利用試験(後期)が3月6日に行われ、本学の平成25年度入学試験が全て終了した。
 B日程の志願者は5807人(昨年度より513人増)。また、C日程試験は2852人(昨年度より650人増)、センター利用入試(後期)では1005人(昨年度より175人減)が志願した。
 平成25年度の本学総志願者数は3万3914人(昨年度より2156人増・前年比107%)。過去最多の志願者数を記録するとともに、5年連続で志願者数が増加した。