シミュレータ教育教材を世界へ
ユネスコ経由で供与
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シミュレータ教材の説明をする三井田教授(左)と ハッシム上席専門官(右) |
本学の本岡誠一学長は本年1月にパリのユネスコ本部を訪問して高等教育局のハッシム上席専門官と会談した。席上、三井田惇郎情報科学部長は、本学が独自に開発しているシミュレータ教育教材群をユネスコ経由で世界に無償提供したいと述べた。
本学では過去10年余にわたり、シミュレータを利用した独自のマルチメディア教育教材(取り組み責任者=三井田情報科学部長)を開発し、学生の教育に利用してきた。これらを本学の強力なネットワークシステム(ラーニングマネージメントシステム)上に展開したe−learningは、ユビキタス環境を学生に提供する手法として、すでに文部科学大臣賞を受賞するなど、日本の教育界の牽引力になっている。
今回は、このシステムで用いられているシミュレータプログラム群の一部、50コンテンツ(物理、数学、情報、音響分野)をユネスコに供与し、世界の100高等教育機関に配布する。これらのシミュレータ教材を用いると定量的な仮想実験ができるため、高度な実験機器を伴う高度な学生実験等をパソコンのみで行うことが可能になる。
これらの成果は本年9月に本学で開催される国際シンポジウムで検証され、ユネスコの正規プロジェクトとしての採用が検討される予定である。