農林水産省・林野庁・国土緑化推進機構の主催する本年度(第17回)「みどりの文化賞」が小原二郎本学常任理事に授与された。同賞は、毎年森林の保全と緑化推進に関するテーマを選び、そのテーマにふさわしい最も功績のある者に対して賞を授与する制度。これまでに16人が受賞している。
今年度のテーマは、「森林を活かし、木の文化の伝承に貢献した者」であった。小原常任理事は、「日本人は、木とどうかかわってきたか」「木の文化に秘められた古来の叡智を見出す」など、長い間木の文化の研究と普及にたずさわってきた、わが国随一の研究者である。
研究の一つに、法隆寺を始めとする建築古材の強度の経年変化を調査し、ヒノキは1400年を経てもなお新材より強いことを発見した。また、750体にのぼる全国各地の 木彫仏の用材の樹種を調査し、その変遷の 軌跡を明らかにしたことでも知られている。
同賞の授賞式は、4月29日の「みどりの日」にちなんで日比谷公園・小音楽堂前広場で行われた「みどりの感謝祭」式典で、国土緑化推進機構会長・衆議院議長の河野洋平氏から表彰を受けた。式典には名誉総裁の秋篠宮、同妃殿下もご臨席になった。
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「みどりの文化賞」を手に喜びを語る小原二郎常任理事 |