2006.05.15

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小原常任理事、みどりの文化賞受賞

農林水産省・林野庁・国土緑化推進機構主催
木の文化の伝承に貢献
秋篠宮ご夫妻ご臨席、河野洋平氏から授与
 

   

 農林水産省・林野庁・国土緑化推進機構の主催する本年度(第17回)「みどりの文化賞」が小原二郎本学常任理事に授与された。同賞は、毎年森林の保全と緑化推進に関するテーマを選び、そのテーマにふさわしい最も功績のある者に対して賞を授与する制度。これまでに16人が受賞している。
 今年度のテーマは、「森林を活かし、木の文化の伝承に貢献した者」であった。小原常任理事は、「日本人は、木とどうかかわってきたか」「木の文化に秘められた古来の叡智を見出す」など、長い間木の文化の研究と普及にたずさわってきた、わが国随一の研究者である。
 研究の一つに、法隆寺を始めとする建築古材の強度の経年変化を調査し、ヒノキは1400年を経てもなお新材より強いことを発見した。また、750体にのぼる全国各地の 木彫仏の用材の樹種を調査し、その変遷の 軌跡を明らかにしたことでも知られている。
 同賞の授賞式は、4月29日の「みどりの日」にちなんで日比谷公園・小音楽堂前広場で行われた「みどりの感謝祭」式典で、国土緑化推進機構会長・衆議院議長の河野洋平氏から表彰を受けた。式典には名誉総裁の秋篠宮、同妃殿下もご臨席になった。

 
「みどりの文化賞」を手に喜びを語る小原二郎常任理事
 
『木の文化』を出版して34年
うれしいこの栄誉
小原常任理事

 受賞後の小原常任理事は「私が初めて『木の文化』という名前を使って本を出版したのは34年前のことでした。それが実を結んで本日の栄誉になって、こんな嬉しいことはありません」と受賞の喜びを語った。
 
アルプホルンが奏でられる中(写真左)、河野会長(左)から小原常任理事に「みどりの文化賞」が手渡される
 
 
島助教授が会長の市民グループに

地球環境大賞
4月25日、東京・明治記念館
「隅田川宣言」から21年、全国運動続ける

 

   
 環境活動に熱心な大学・市民グループを顕彰する「第15回地球環境大賞」(フジサンケイグループ主催、経済産業省、環境省、文部科学省後援)の「環境市民グループ賞」に「隅田川市民交流実行委員会」(会長・島正之本学建築都市環境学科助教授)が選ばれた。授賞式には、秋篠宮殿下をお迎えして4月25日に東京の明治記念館で行われた。

 隅田川市民交流実行委員会は、「川の方から町づくりをしよう」と昭和60年11月10日に、東京三Cクラブ(会長・島正之)の呼び掛けなどで発足した市民運動。「魚が棲み、子どもたちが水辺で遊び泳げる清流隅田川にする」という「隅田川宣言」を採択してスタートした。現在約350人の会員がいる。
 これまでに、隅田川の上流部の埼玉県や沿川各地の市民団体とも連携を取りながら活動を続け、19回も「隅田川市民サミット」を開催してきた実績がある。
 このほか四万十川(高知県四万十市)、紫川(北九州市)などの市民団体との交流や講演会開催など幅広く全国的な運動を続けている。
 受賞の感想を島助教授は「多くの人々に隅田川の活動を支えていただき20年がたちました。このたびは『地球環境大賞』をいただき光栄に感じています。これからも川の視点から都市をつくることにこだわって、東京のシンボルにふさわしい美しく風格のある隅田川に近づくよう務めます。環境のみならず文化や歴史も大切にし、人々が集い安らげる水の都を目標に活動を続けたいと思います」と述べた。

 
地球環境大賞を受賞した 市民グループ代表の島助教授
隅田川フィールドワークのテーマ「景観」での社会人と本学3、4年生の合同見学会(墨田公園の桜橋にて)
 
 
平田教授が名誉教授に

電気計測分野の教育・研究に尽力
 

 
平田光寿教授
 長年にわたって、教鞭をとり、本学の学術向上に尽力された電気電子情報工学科教授の平田光寿氏が、4月25日付で千葉工業大学名誉教授の称号を授与された。
 平田氏は、昭和35年に助手として本学に就任。同61年助教授、平成7年に教授となる。この間、電気計測およびその応用に関する教育と研究に尽力。最近では、鯨観測衛星の発電機の開発に貢献した。

 

 
 
   
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