多くの人によい体験を提供できる製品やサービスを開発するための、デザイン方法や評価方法を中心に研究をしています。
また、企業などと連携して、実際のコンセプト開発や製品開発を手伝うこともあり、すでに商品化されたものも多数あります。
こうしたデザイン実践を行うために、使う人の心理や行動パターンの研究に力を入れています。
特に、使う人の利用状況とその心理を深く理解することで、さまざまな製品をより魅力的で役立つものにすることができます。
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Q.研究を始めたきっかけは何ですか?
- 昔、海外企業の携帯電話を使っていました。それはデザインが良い反面、ありえないほど
使いにくいものでした。しかし、いつしかそれにも慣れ、むしろ友人にその携帯電話の良いところを
紹介したり、使いこなしていることを自慢したりしていました。使いにくいはずなのに、
なぜそのような評価をしたのか?とても不思議でした。
最初から使いやすいだけでなく、時間をかけてでも好きになってもらえる製品を創ることは
できないだろうか。そんな疑問が研究のきっかけになりました。
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Q.研究を続けていく中での先生の「やりがい」は?
- これまで誰も明らかにしていないことを見つけ、それに挑戦する好奇心。
結果がよくても悪くても、挑み続けること自体がとても楽しいことです。
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Q.研究室での具体的な活動について教えてください。
- 企業や行政とのプロジェクトを多く手がけています。また、毎年3月、研究やプロジェクトの成果を
発表する展示会を都内で実施しています。その企画や運営も学生たちが自主的に行っています。
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Q.座右の銘を教えてください。
- 「いつもなぜと問わなければならない」
パナソニックの創業者、松下幸之助の言葉です。新しい物事は、つねに疑問から始まります。
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Q.若い世代に向けて、アドバイスをどうぞ。
- 夏休みの自由研究のように、好奇心をいつまでも持ち続けることが大事です。
もう一つは自分でやってみること。ネットの情報だけでなく、自分で行動し、
直接感じた経験と感覚を大事にして欲しいと思います。