本学の未来ロボット技術研究センター（ｆｕＲｏ）が開発した次世代モビリティー「CanguRo（カングーロ）」が、世界最高峰とされるイタリアの「A' International Design Award & Competition（Ａダッシュ・国際デザイン賞コンテスト）2020-2021」でプラチナ賞を受賞した。５部門あるうち「車両・移動性・輸送デザイン賞部門」での受賞で、プラチナ賞は各部門に１つだけの最高賞。受賞理由によれば、ロボットから乗り物へと自動変形するCanguRoによって「人工知能の時代における機械と人間の新しい関係が生まれた」とされ、「より良い未来のための優れたデザイン」と高い評価を受けた。

　A' Design Awardは２０１０年から毎年４月、受賞作品が発表される世界最大規模の国際的デザイン賞。「A' Design Award&Competition SRL」と関連企業が主催している。今回は１０４のデザイン分野で１０８カ国２０９４人の受賞者が選ばれた。
　賞は各部門、プラチナを最高に、ゴールド、シルバー、ブロンズ、アイアンの５賞が贈られる。特にプラチナ賞は各部門で１つしか選ばれない。
　著名な科学者、経済学者、ジャーナリスト、芸術家らが１年間、厳しく審査。その厳格さでも有名で、デザインの質と完成度の高さを表す国際的な指標ともなっている。
　賞の最大の特徴は「未来はアート、デザイン、テクノロジーによって形作られる」との考え方に基づいて「未来を育むアート、そして未来の文化のためのアートを選ぶ」こと。そのため、ミラノ工科大の博士論文の提言を基に、作品展示会場や紹介本の出版、販売サポートなどを行う組織が用意されている。毎年、イタリアのコモ湖畔で華やかな授賞式が行われている。

　CanguRoは、ドイツ発でこれも世界的に権威のあるデザイン賞の「iF DESIGN AWARD （イフ・デザイン賞）2021」＝今年４月発表＝の「プロフェッショナル・コンセプト部門」でも、iF DESIGN AWARDを受賞。世界52カ国・地域から集まった約１万件の応募デザインの中での受賞で、「人工知能の時代における機械と人間の新しい関係が始まった」と高い評価を受けた。