NEWS CIT ニュースシーアイティ

2018.3.15

新時代へPM技法開発


第5回シンポに産官学90人
 プロジェクトマネジメント(PM)学科の久保裕史教授が中心となって活動している「R&D PM研究会」が2月9日、東京スカイツリータウンキャンパスで「第5回R&D PMシンポジウム」を開催。産業界や大学、官公庁などから予定定員80人を超える90人が参加した。
 この研究会は2012年6月に発足した。R&D(研究開発)にPM技法を適用することで、革新的な製品やサービスを産み出す仕組みや組織作りの知識体系構築を目指している。
 今回のテーマは「ソサエティ5・0時代のR&Dプロジェクトマネジメント」。「ソサエティ5・0」とは、狩猟、農耕、工業、情報化社会に続く第5世代の「超スマート化社会」。このパラダイムシフトが経済や社会にもたらすインパクトは計り知れないほど大きいという。
 その実現には、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、ビッグデータなどの先端IT技術と、R&D技術の緊密な連携が必要となる。そのためのPM技法の開発は、世界の先端企業や大学・研究機関が注目する重要テーマだ。
 この日のシンポジウムでは、招待講演2件が行われた。まず内平直志・北陸先端科学技術大学院大教授の「AIとソフトウエア工学・プロジェクトマネジメント」。最近の急速なAI技術の進展がソフトウエア開発やPMに及ぼす影響と留意点を解説した。
 続いて白坂成功・慶應義塾大大学院教授による「ソサエティ5・0時代のR&D PM〜進化するシステムデザインアプローチを活かす〜」。ソサエティ5・0でシステムデザインの果たす役割を具体的事例に基づいて解説し、反響を呼んだ。
 続く本研究会員3人の発表はいずれも今年度の博士学位取得につながった成果。
 1件目は、垣本隆司氏(Infiswift Inc.=本学大学院後期博士課程マネジメント工学専攻1年生)の「IoTプラットフォームを活用したエコシステム戦略」。高度に複雑化したシステムの開発では、数多くの企業が自然の生態系のように緊密に連携していく必要があり、その戦略構築法を提案した。
 2件目は、今仁武臣氏(PTCジャパン)による「IoT、AI実装プロジェクト事例とそのマネジメント方法論」。
 3件目は、沖浦文彦氏(JICA=本学博士課程同専攻3年生)による「社会的課題における持続的価値実現のためのプログラムマネジメント」。ODA開発におけるプログラムマネジメントのあり方を論じた。
 久保教授は「ソサエティ5・0の実現には幅広い英知の結集が必要となる。本学が中心となって、産官学のさまざまな研究者や技術者を巻き込み、このチャレンジングなテーマで成果をあげ、社会貢献を果たしていきたい」と抱負を語った。

15クラブを表彰


祝勝・奨励会
 平成29年度に各種競技会や学内外の行事で活躍した体育会、文化会のサークルを表彰する第38回祝勝・奨励会が2月8日、津田沼校舎2号館3階大教室で開かれた。今回表彰されたのは体育会9、文化会6の計15クラブ=下表参照
 学生委員会委員長・鈴木進教授(教育センター)はあいさつで「集まったサークルはこの1年間、素晴らしい成績を残しました。クラブ活動を通じて大学の活性化に寄与してくれれば非常にありがたい」とたたえた。
 次いで瀬戸熊修理事長は「負けた悔しさと、勝った喜びを体験する事はすばらしい経験になる。今後も、心身ともに鍛錬しながら向上心を忘れないで頑張ってください」と、エールを送った。
 小宮一仁学長は「この1年、一生懸命クラブ活動に打ち込んだ皆さんの戦績報告はもちろん、この場に集まった方々、自身に満ちあふれ光り輝いた笑顔を見て大変うれしく思います。これからももっと本学を盛り上げてほしい」と述べた。
 表彰式後、参加学生らは、仲間と談笑しながら健闘をたたえ合った。
優勝トロフィーや賞状と参加学生たち 優勝トロフィーや賞状と参加学生たち
優勝トロフィーや賞状と参加学生たち