NEWS CIT ニュースシーアイティ

2017.12.15

記念ホームカミングデイ開く
同窓会 創立70周年


国内最古の私立工業大
躍進ぶりに感慨
 千葉工業大学同窓会創立70周年を記念して、「大同窓会」と銘打った第7回ホームカミングデイが11月25日、津田沼キャンパスで開かれた。全国から参加した約400人の卒業生は、ツインタワー校舎に目を見張り、全国9位の入学志願者数や世界に発信される研究成果など、母校の躍進ぶりを改めて実感。北海道で“世界最高”の牛乳を生産している浜中町農協の石橋榮紀代表理事会長(昭和39年工業経営卒)の特別講演に耳を傾けた。
講演会場に集まった同窓生たち
講演会場に集まった同窓生たち
会員8万4千人超す
 会場の2号館大教室では、冒頭あいさつに立った坂本洋会長(昭和45年土木卒)が、同窓会員数が8万4179人に達したことをまず報告。興亜工業大学から千葉工業大学に改称した翌年の昭和22年に巣立った76人の第1回卒業生が、戦後混乱期の中で日本復興の気概を込めて同窓会創立に力を注いだとして、次のように話した。
 「母校は我が国唯一の私立の旧制工業単科大学として75年の歴史を有し、その躍進は眼を見張るものがあります。そんな母校を同窓会の仲間が陰に陽に支えて下さっているのを見ると心が熱くなります」
 続いて瀬戸熊修理事長は祝辞で、経済誌による日本の上場企業役員数の大学ランキングで、千葉工大は掲載780校中64位、私立では37位にランクされたことを紹介。
 「これは同窓生が国内外の産業界で中心的な役割を果たしていることの証左だと思う」とした上で、「前任者の第1期卒業・豊田耕作理事長は、自前の校地・校舎を持たない大学ゆえの筆舌に尽くしがたい苦労を味わわれ、その経験から『後輩には自分たちのような惨めな体験をさせてはならない』という強い信念の下、キャンパスの整備に全力を注がれました。その汗の結晶が今日の千葉工業大学の姿なのです」と功績を称えた。
技術の未来見据えて
 また、小宮一仁学長は同窓会の創立100周年が間近に迫る2045年に、人工知能(AI)が人間の能力を超えると言われている「2045年問題」を取り上げて、「同窓会が誕生した70年前、日本には3万8000種類の職業があったが、今は1万5000種類。これは科学技術の進歩によるものだが、我々はきちんと営みを続けている。また、統計データを基に計算すれば、今、千葉工大で学んでいる学生の中の550人以上が22世紀を見ることができます。私たちは、そういう時代を力強く生きていく学生を育てていきます」と、未来への抱負を語った。
 この日の参加者全員に11月1日に発行の『千葉工業大学75年のあゆみ』と同窓会特製のトートバッグが贈呈された。
「浦島太郎のよう」
乾杯の鈴木さん
 会場を3号館学生食堂に移した懇親会には、卒業生の三浦のぶひろ参院議員と上野和彦都議会議員も駆け付けた。一瀬英貴前会長(昭和42年機械卒)と並んで乾杯の音頭を取った出席者中最高齢の鈴木青空さん(昭和26年機械卒)は「浦島太郎になったような思いです。こんな立派な大学になったことを誇りに思います」と感無量の表情。
 坂本会長、瀬戸熊理事長、小宮学長、そして一瀬、鈴木さんに加え多年にわたり同窓会諸活動に寄与された金井芳生さん(昭和33年工経卒)も加わって、坂本会長の地元、佐原の銘酒「東薫」と九十九里にほど近い同窓生が営む蔵元の「寒菊」の鏡開き=写真=の後、参加者たちは学生時代に還って話に花を咲かせていた。
 学生応援団のエールによる恒例の校歌斉唱では男子4人に交じって紅一点、矢口杏菜(機械サイエンス学科3年)さんが会場を盛り上げ、池永憲明副会長(昭和50年機械卒)の中締めで大同窓会は幕を閉じた。
“世界最高”牛乳づくり
石橋会員が特別講演

 石橋榮紀・北海道浜中町農協代表理事会長=写真右=の特別講演は「JA浜中町の地域振興の取り組み」。同農協の牛乳を組合員が「世界最高の品質」と自負するまでに育て上げ、アイスクリームの世界ブランド「ハーゲンダッツ」の日本国内での原料を全量供給するまでの挑戦を語った。
 さらに、その豊かな発想力と大胆な事業力、本学で学んだ工業経営の知識を基に地域振興のための新規就農者の受け入れや、組合員酪農家の労務条件改善のための地域企業との連携など、次々と新規事業を立ち上げ、成功に導いた秘訣を打ち明けた。その最大の信条は「ダメもとでもやってみよう」だという。
 参加者全員に「ハーゲンダッツ」ギフト券が配られた。

「千葉工業大学75年のあゆみ」発刊


 今年5月15日に75周年を迎えた本学の歴史を記した「千葉工業大学75年のあゆみ」=写真=が11月1日付で発行された。
 創立から芝園(現新習志野)キャンパスの建設が始まった昭和60年までを「創成期」▽第11代豊田耕作理事長就任の昭和61年から、未来ロボット技術研究センターや惑星探査研究センターの開設、津田沼ツインタワー完成を経て豊田会長逝去の平成24年までを「成長期」▽ロボットや惑星探査研究が注目を浴び、人工知能・ソフトウェア技術、国際金融、次世代海洋資源開発の3研究センターを立ち上げ、5学部17学科体制が始動した現在までを「躍動期」とし、創立100周年へさらに前進を誓う書となっている。A4版・全カラー60ページ(箱入り)。

75周年広告が金賞受賞


 第56回ビジネス広告大賞(フジサンケイビジネスアイ主催)の1ページ広告部門で、本学が創立75周年記念日(5月15日)に各紙に掲載した15段広告が金賞を受賞。授賞式が11月24日、東京・大手町のサンケイプラザで行われた。
 受賞広告は「求む、宇宙人。」(渡辺潤平社制作=写真)。惑星写真を背景に、インパクトのあるコピーで、本学がロボットや宇宙にも力を入れている姿勢を表現。宇宙的な視野を持つ人材の育成を目指す想いを伝えている。グローバリズム=地球規模という概念に挑戦、より広い視野から探求する姿勢が簡潔なメッセージに凝縮されていると評価された。
 ビジネス広告大賞は産業広告表彰制度として最も歴史がある。今回は昨年10月から今年9月までに掲載された広告が対象で、7部門に計121点のエントリーがあり、39点が表彰された。
 千葉工大は創立70周年広告「技の国、ニッポン。」でも2012年度読売広告大賞部門賞の優秀賞を獲得している。