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2017.9.15

本学がトリプル受賞 工学教育


学長・山口教授・大学 関東工学教育協会から貢献賞
表彰盾を手に小宮学長(左)と山口教授
表彰盾を手に小宮学長(左)と山口教授
 平成29年度の関東工学教育協会賞貢献賞を、団体として千葉工業大学、個人として小宮一仁学長、山口佳和教授(経営情報科学科)が受賞した。
 授賞式は8月29日、東京都市大で開催中の日本工学教育協会の年次大会で行われた。
 関東工学教育協会は日本最古の工学教育協会で、北海道から九州まで8つある地区の工学教育協会(地区工教)の中では最大規模を誇る。
 地区工教の会長の集まりとして日本工学教育協会(日工教)が誕生した歴史があるが、現在も各地区工教と日工教はそれぞれ独立している。
【受賞理由】
小宮学長
関東工学教育協会副会長、会長の任期中に、工学教育における産学連携の重要性を日工教の学術誌『工学教育』や講演会で提唱し、大学・高専と企業が意見交換するための新たなプラットフォームを立ち上げた。また、表彰制度を刷新し、協会に貢献する企業を表彰するなど、協会の改革に尽力した。
山口教授
副部会長約7年間を含め約9年間、関東工学教育協会の産学協議会で、大学・高専と産業界とのさまざまな協働事業を行い、協会の発展に尽力した。
千葉工業大学
関東工学教育協会初の試みとして、専門科目のカリキュラムについて大学と企業との意見交換会を実施。機械・電気電子・建設・情報の日本のトップ企業と千葉工大の教職員が活発な意見交換を行った。この取り組みは、今年度から協会の4つの重点事業のひとつに選ばれ、さらなる発展が期待されている。

越境ECにAIシステム


経情・高木研究室の産学プロジェクト始動
 海外からインターネットで日本製品を購入する消費者が増える中、本学経営情報科学科・高木徹助教=写真=の研究室は7月31日、東京工業大の高原康彦名誉教授とともに、人工知能(AI)の情報収集力を生かして、これら越境EC(電子商取引)の需要予測やサービスを広げるプロジェクトを立ち上げたと発表した。
 通販サイト運営会社を代行し海外への商品発送やデジタルマーケティング事業を展開する(株)BENLY(本社=東京都中央区、中瀬浩之代表取締役CEO)のAIチームと組んで、産学連携プロジェクト「BAIS」を始動。12月にもベータ版(試用ソフト)のリリースを目指す。
 共同研究では、海外消費者が買った日本のサービス・商品の購買履歴や、動機に関するファッション誌などのビッグデータをAIに学習させ、需要予測を立てて、商品開発や広告制作に生かす。言葉の壁を超え、よりニーズに合った通販システムを提供し、社会に寄与したいとしている。
 人工知能言語prologを利用したシステム開発の方法論は、高原名誉教授を中心に研究が進められてきた。高木研究室はその理論と実装を受け継ぎ、Googleが公開している機械学習ライブラリTensorFlowを活用して深層学習能力を備えた、より高速で実用的なシステムへと進化させている。

新たに2校と交流協定


モンゴル、フィリピン
 小宮一仁学長は7月28日にモンゴル・ウランバートルの国立モンゴル大学、同29日にフィリピン北部ルソン島ラグナ州のフィリピン大学ロスバニョス校を訪問し、両校と交流協定を締結した。
 国立モンゴル大は政府宮殿の斜向かいにある同国最古の国立総合大で十数学部を抱え学部生・院生約1万5千人。ロスバニョス校も国立フィリピン大7校の1つで農学系・獣医学部が有名。
 本学が交流協定を結んだ海外大学はこれで18カ国・地域、36大学となった。
国立モンゴル大でトムルバートル学長(左)と ロスバニョス校でサンチェスJr学長(左)と
国立モンゴル大でトムルバートル学長(左)と ロスバニョス校でサンチェスJr学長(左)と

ジェフLが優勝報告 なでしこリーグカップ


茜浜練習場の縁で本学に
 なでしこリーグカップ2017で初優勝したジェフユナイテッド市原・千葉レディース(略称ジェフL)の三上尚子監督=写真右、上野紗稀選手、深澤里沙選手=同左から順に=の3人が8月24日、練習場(茜浜サッカー場)を借りている本学の瀬戸熊修理事長、小宮一仁学長を訪問し、戦績を報告した。
 同チームは、8月12日に行われたリーグカップ決勝戦(東京都北区・味の素フィールド西が丘)で、後半ロスタイムに瀬戸口梢選手がミドルシュートで劇的な決勝ゴールを決めて強豪・浦和レッズレディースを1―0で破り、初優勝を飾った。
 昨年もリーグカップ1部決勝に駒を進めたが、あと一歩で優勝杯に手が届かなかった。三上監督は、悔しさの中で着実に成長し頂点をつかんだ、と笑顔で報告。ウイナーズTシャツを着用した選手らのサイン入り写真楯を本学に贈った。
 茜浜運動施設のサッカー場は人工芝と夜間照明設備が整っており、2016年6月からジェフLの千葉での練習場として利用されている。瀬戸熊理事長は、「今後の活躍にも期待しています。悔いのない結果を残し、うれしい報告にまた来てほしい」と話していた。

おもちゃ作りや冷凍実験


小・中・高校生向け夏期公開講座開く
 市民の生涯学習の場として公開講座を開設している本学は7、8月に津田沼キャンパスで小・中・高校生を対象とした夏期公開講座を開催した。
 講座は▽小学生から始めるプログラミング(7月29日)▽小学生のための材料科学講座、中高生のための機械工学講座(8月3日)▽小中学生のための理科実験1(8月22日)▽同2(8月3日)――の5種類。
 先端材料でおもちゃを作る材料科学講座=写真=では、定員20人の枠に対し、夏休みの小学生たちが120人も応募。簡単な工作をしたり、それを使って遊ぶことで、先端材料の用途などを学んだ。
 理科実験ではあらかじめ、冷やしてみたいもので壊れてもよいものを持参してもらい、液体窒素で凍らせる実験をした。
 「軟らかいゴムボールが割れた」「濡れたタオルがカチコチになって、白いけむりが出た!」と、子どもたちの驚きの声が響き、にぎやかな講座になった。
 夏休み前の前期には▽谷津干潟研究の最前線▽シニア向けインターネット講座――を好評のうちに終了。10月には一般向け▽リテールマーケティング入門講座▽シェイクスピアの四大悲劇――を。11月には中・高校生向け▽生命科学の最前線(iPS細胞、核酸医薬品などをテーマにした講座)――を予定している。