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2015.2.15

「鳥のうんち」自転車盗も敬遠


本木さん雑貨大賞優秀賞
 ちょっとしたアイデアで周りをハッピーに――「遊べる本屋」を展開するヴィレッジヴァンガード(本社・名古屋市)が企画した第1回雑貨大賞(昨年11月1〜3日、渋谷パルコ特設会場で最終選考・作品展示)で、本木礼夫冴さん(デザイン科学専攻修士1年・佐藤弘喜研究室)が奇抜な自転車盗難防止シールを提案し、大賞に次ぐ優秀賞2作の一つに選ばれた。
 作品は「鳥のうんち」。鳥の糞そっくりのステッカーで、自転車を駐輪する際、サドルに貼り、また剥がせる素材でできている。
 サドルに鳥の糞が付いていたら、きっと誰もが嫌な気持ちに。こんな自転車をわざわざ選んで盗もうと考える者はいないだろう・・・・・・。
 鍵を掛けていても盗まれる自転車。保有台数も盗難件数も多い日本で、人の意識を利用した盗難防止策として提案したという。
 作品は昨年8月から募集し一次審査を経て、最終選考で片桐仁さん(コメディアン・俳優・彫刻家)光浦靖子さん(タレント)ら8人の審査員が投票。渋谷パルコに展示し一般投票も行われた。
 そのリアルな加工から「鳥のうんち!すぐ欲しい」「シュールだけど、確かにニーズがありそう」と大賞の公式ツイッター上で話題になった。
 上位作品はヴィレッジヴァンガードが商品化をサポートするという。第1回大賞は、女性の胸の谷間に飛び込む男をかたどったネックレス型フィギュア「タニマダイバー」だった。
本木さんの話
応募836作品の中から優秀賞に選ばれ、非常にうれしい。欲を言えば大賞を取りたかったので、来年も応募したい。
サドルに本物そっくりの“ふん”が・・・(雑貨大賞受賞者紹介ページから) 本木さん
サドルに本物そっくりの“ふん”が・・・
(雑貨大賞受賞者紹介ページから)
本木さん
市販想定シール
市販想定シール

建築学会で畳床の吸放湿性能を


太田川君が“優秀発表”
 石原沙織助教の研究室で、伝統的建築材料の再評価などを手掛ける太田川貴宏君(建築都市環境学科4年=写真)が、2014年度日本建築学会大会(近畿)学術講演会(昨年9月、神戸大で開催)の材料施工部門で「畳床の種類が吸放湿性能に及ぼす影響」を発表し「若手優秀発表」に選ばれた。11月20日付で公表された。
 畳は、フローリングにはない優れた性能をいくつも持つ。太田川君はそのうちの吸放湿性能に着目。畳床に使われる稲わら、畳ボード、断熱材などが吸放湿性能に及ぼす影響について発表した。
 発表資料をいかに見やすく、分かりやすく説明するか――考えを重ねて発表に挑戦、受賞を果たした。
 太田川君は「受賞できるとは思っておらず、とても驚きました。自分のペースで発表できたことが自信にもつながり、いい経験になりました」と感想を寄せた。
 講演会は若手の研究活動を奨励し、プレゼンテーション力の向上を促すため開いている。今回、材料施工部門の講演発表は703題あり、38題が若手優秀発表に選定された。

“低温度差エンジン”競技会


井上君優勝、花城君造形賞
井上君が自作エンジンで実演
井上君が自作エンジンで実演
 湯と水の温度差だけで自作エンジンを動かす「第4回低温度差スターリングエンジン競技会・発表会」(昨年11月2日、大分市の大分大・旦野原キャンパスで開催=日本機械学会主催、大分合同新聞、NHK大分局など後援)で、井上佳英君(機械サイエンス学科4年・高橋芳弘研究室)が優勝し、花城邦嘉君(同)が造形賞を受賞した。
 スターリングエンジンは湯と水の、100度以内という低い温度差でシリンダー内の空気を膨張・収縮させ、エンジン(糸巻き機)を動かす。湯の熱に頼るため調整が難しく、実演で作動しないことも。
 競技には大学生、社会人6組が参加。テーブルに約90度の湯と水道水が用意された。出品者たちはスターリングエンジンを持ち寄り、工夫点や製作の感想などを述べた。その後、エンジンで糸につないだ重りを30センチ引っ張り、重りの重さと速さを競争。257グラムの重りを32秒で引いた井上君が優勝した。
 競技ではデザイン性・創意工夫点も審査され、花城君のエンジンは「独自の工夫で設計され、見栄えがよい」と造形賞を贈られた。
 井上君と花城君は、部品を本学の工作センターで加工。工作機械が各種そろっており、工作センター技術員たちの丁寧な指導で、精度よく作ることができたという。
 井上君は「熱が伝わってほしい部分と、伝わってほしくない部分があり、材料選びに知恵を絞りました。工作機械でもできない部分があり、手作業で加工するのに苦労しました」。
 花城君は「精度が性能に直結する機械なので、苦労も多かったですが、いろいろなことを学び成長できました」と感想を語った。
花城君は造形賞を獲得
花城君は造形賞を獲得

発見!未来人


大木伸銅工業株式会社
小倉 一晃さん(おぐら かづあき)さん
(2008年、機械サイエンス学科卒)
技術部品質保証課で業務に励む小倉さん
 在学中は「マグネシウム合金の薄板圧延と接着技術」をテーマに研究しました。教授をはじめ院生の先輩や研究室の仲間とともに一つのテーマに向かって取り組んだことは、今でもよい思い出となっています。
 現在は技術部品質保証課に所属し、製品の試験検査、製造工程の改善立案、顧客対応などを担当しています。また、ISO14001事務局として審査機関との打ち合わせ、社内各部門との協議など、多岐にわたる業務を行っています。
 当社は銅および銅合金の棒、線を中心に、りん青銅、鍛造品などを製造しています。溶解・鋳造から押出、抽伸、圧延工程を経て、最終製品である棒・線、板・条を一貫生産しており、学生時代に学んだ金属学、塑性加工学などの基礎が役立っています。
 昨年11月に創業90周年を迎えた歴史ある当社には、昭和30年代から本学卒業の諸先輩方が多く在籍され、現在も取締役工場長をはじめ技術部長、各製造課長など要職に就かれています。私は入社7年目ですが、機械サイエンス学科の後輩も入社してきました。
 当社にとって次の大きな節目である創業100周年に向けて、さらなる品質力のアップに日々精進していきます。

事業内容 銅および銅合金の棒、線、鍛造品、りん青銅の板、条の製造、販売

所在地

本社 〒175−0083 東京都板橋区徳丸3−17−16
新座工場 〒352−0011 埼玉県新座市野火止8−19−1