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2015.1.15

ルイ・ヴィトン杯 届く
「世界一」を実感


ロボカップ’14世界戦 完全優勝の本学に
 昨年7月、ブラジルで開催された「ロボカップ世界大会2014」で未来ロボティクス学科のチーム「CIT Brains」が獲得した「ベストヒューマノイド」に与えられる「ルイ・ヴィトン・ヒューマノイドカップ」=写真中央=が昨年末、本学に到着。12月17日、チームメンバーが瀬戸熊修理事長、小宮一仁学長を交えて記念撮影を行い、改めて“世界一”の実感をかみしめた。
■今年も!の予感
 大会から5カ月、厳重な輸送態勢で本学に到着した「ルイ・ヴィトン・ヒューマノイドカップ」は、高さ22センチの台の上に、LとVをかたどったルイ・ヴィトンのモノグラムとアイコンが描かれた直径15センチの水晶玉が載っている。
 「2050年までにワールドカップ・サッカーのチャンピオンに勝つ自律型ヒューマノイドロボットを作る」というロボカップの趣旨に賛同したルイ・ヴィトン社が提供した、同大会唯一のカップだ。
 「ロボカップサッカー」の「ベストヒューマノイド」は、サイズ別にキッド、ティーン、アダルトの3リーグに分かれて戦ったロボットの中から、全出場チームの投票で選ばれる。
 昨年の大会で「CIT Brains」はキッドサイズ・リーグに出場し、決勝トーナメントではフランスやイラン、イギリスなどのチームを次々と破り、圧倒的な強さを発揮。また“頭の良さ”(人工知能)と“身体能力の高さ”(メカニズム)を競うテクニカルチャレンジでも抜群の成績を残した。
 津田沼1号館の役員会議室で記念写真に収まった「CIT Brains」のメンバーは、「今年の大会でも優勝を目指すぞ!」と、新たな闘志をかきたてていた。
■連覇へ課題は
 「ロボカップ世界大会2015」は今年7月、中国安徽省の省都、合肥市で開かれる。
 「世界のトップに立ったチームとして、私たちは大会で勝つことはもちろんだが、技術的にもこれから先のビジョンを世界に示す責任があります」と、CIT Brainsを率いる林原靖男教授はいう。
 昨年の大会での勝因は“頭を使った4台のロボットの連携プレー”だった。人工知能を強化することで、4台のロボットが“体格”に勝る相手に対しても的確な攻撃を行うことができたのだ。
 これをさらに一段高めるためには、どのようなロボットを作るべきか。
 それは1自分の行動の結果を“先読み”(予測)できるよう人工知能のさらなる強化2劇的な運動能力の向上――だと林原教授は考えている。
 第1回ロボカップ世界大会は1997年に開かれた。以来、昨年まで18回の開催を経て、サッカーロボットの技術は「2050年目標」に向かって数々の技術的な課題をクリアしてきた。今では多くのロボット工学者たちが「人間のチームと試合をして勝つロボットを作ることは、決して不可能な夢ではない」と考えている。
 「世界文化に技術で貢献する」を建学の精神とする千葉工業大学がその一翼を担うことに期待がかかる。
 ルイ・ヴィトン・ヒューマノイドカップは、12月25日から東京スカイツリータウンキャンパスで公開中。
特製ハードケースに入ったカップに喜ぶチームメンバー
特製ハードケースに入ったカップに喜ぶチームメンバー
未ロボ開設9年、感慨無量
瀬戸熊修理事長の話
 未来ロボット技術研究センターを立ち上げ、未来ロボティクス学科を開設して、9年でここまできたことは感慨無量です。本学にはほかにも惑星探査研究センターなど「世界に通じる研究」がいろいろあるが、何事も「世の中の役に立つ」という目標をもって取り組むことが基本だと思う。ロマンを胸に、確固たる自信をもって、オール千葉工大で創立100周年に向かって邁進していきたい。

タウンキャンパスで先着の子どもたちに


チバニーが「お年玉」
 2015年元日、東京スカイツリータウンキャンパスでは、本学公式キャラクター「チバニー」が今年初の来場者を出迎えた。開館11時〜、14時〜の2回、先着の子どもたち各15人に、お年玉として本学オリジナル「ブランケット」をプレゼントした。
 入館1号は東京都品川区から来た親子3人(母と娘の廣川琴水花さん=小学5年・写真右、息子の峯響君=同1年・同左)で、2人にチバニ―からブランケットが手渡された。
 母親は「偶然来たのに、うれしいです」。琴水花さんは館内展示を見て「ロボティックシャドーが面白かった。ずっと遊んでいたい」「ロボットがいろんな動きをするので驚いた。不思議がいっぱいで楽しかった」。
 峯響君は姉に付いて回り、ただただ驚きの表情。ロボティックシャドーを楽しんでいた。
 年始から多くの人々がタウンキャンパスを訪れ、1月15日までの来場総数は39万2850人となった。